東條さんの勇姿
東條さんは何してるの?
とういう話なはずなんだが?
んと。東條さん浮き輪の上に座って何してるんだ?
ちょっと離れた位置から見ていると。
浮き輪の上にうつ伏せになる。
そして波に向かって泳ぎだす。そして!
え? えええええええ!?
何と東條さんがあんな小さな浮き輪の上に立った?
東條さんが浮き輪をサーフボードの様にして波に乗ってる?
東條さんかっこいい! 女サーファーの様に波に乗って最後に浮き輪からジャンプしてクルッと一回転して飛び込みの人みたいに両手からプールに着水する。
すっげえええ!
俺は興奮して東條さんのところに泳いで行って声をかける。
「東條さんすっごいじゃん!今の見てたよ!こんな小さい浮き輪に立つってだけでも凄いのにそこから波に乗るなんて!東條さんサーファーみたいでかっこ良かったよ!」
「あ ありがと…… 一ノ瀬くんが見ててくれたなんて。今のは私もちょっと上手くできたかな?って思ってたんだ」
東條さんは単発を揺らしながら嬉しそうに笑顔で言った。
かわいいな…… こういうショートカットの子の笑顔って本当に可愛く思ってしまう。
「ね もう一回やってみるから一ノ瀬くんここで見ててくれる?」
「ああ ここで見させてもらうよ!」
東條さんは浮き輪を手に取ってもう一度波のポイントまで泳いで行った。
先程と同じ様に波がくるまで浮き輪の上に座って時を待ちながら、時が来るとパドリングの要領で泳いで行き。
「来た!ここからだ」
俺はワクワクしながらその時を待つ。
大きな波が来た!東條さんは小さな浮き輪に立ち膝状態から一気に立ち上がって波に乗った!
「すっげええ 東條さんのバランス感覚どうなってんだ?」
ここまでは東條さんの勇姿に惚れ惚れしていたんだが……
「おーい 和樹〜 東條さんたちいたか?」
と透が急に俺の前方に現れる。
バ バカ! そこは東條さんの波乗りのルートじゃないか!早く潜れ!ぶつかるだろ!
透は俺に気を取られているのか、一向に潜る様子もない。
「バカ透! 早く潜れ!ぶつかるだろ!」
「は? 何言ってんだよ〜 何にぶつかるってんだ」
とか何とか言ってる間にどんどん東條さんが近づいてくる。
はやく!早く潜れって!バカ透が!
ダメだ ぶつかる!
にやにやしてこっちに近づいて来る透の後頭部に東條さんが乗った浮き輪がぶつかった。
ドーンと派手な音を立ててぶつかった瞬間。
ポーンと東條さんも浮き輪から体が離れて投げ出された感じになった。
え?
近づいてくる?
東條さんが俺の方に近づいてくる。
どんどんと東條さんが俺に近づいてくる。
ここからはコマ送りの様に東條さんが。
カシャ! 顔
カシャ! 首
カシャ! 胸
胸が! 東條さんの胸が俺の視界を………
ザッパーンと大きなしぶきが上がった。
んぶ んぶ (と 東條さん!) んぶぶ (胸が)
プールに沈みながら東條さんが俺の顔にしがみついて離れない。
んぶんぶんぶ……(東條さん 苦しい……)
俺が東條さんを引き離そうとすると、その分ぎゅっとしがみついてきて離れない。
とかなんとかしてしていると床に足がついたので東條さんを抱えて思い切り床を蹴り浮上する。
「ぷはー はぁビックリしたぁ〜 急に人が出てくるなんて、危なかったなぁ 」
んぶ んぶ んぶと自分の胸元でジタバタしている物体に気づくと。
「い 一ノ瀬くん! いやーーーーー 」
東條さんは思い切り俺を突き飛ばして、俺はまた水中へと沈む。
深雪の時と同じ結末じゃん……
嬉しいんだか苦しいんだか俺はよくわからない感情を抱き沈んでいった。
今回は真夜中に投稿してみました。
って嘘です。 投稿が遅れただけなんです。すみません……
ブクマして頂いた方ありがとうございます! ちょっと立ち寄って頂いた方もありがとうございました。




