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兎の世界にとりっぷ!  作者: 汐井サラサ
兎の世界に春が来た
37/59

おまけ(終)

 衝撃生コメント。二人に愛はあるのかスペシャル。


部下1:

「え? オーナーですか? あれは完全にユーナさんに堕ちてますよね?」


部下2:

「そうそう、だってさ不機嫌そうに出掛けていくけど、戻ってきたときの機嫌の良さといったら……」


部下1:

「鳥肌ものですよ。でも、仕事の失敗とか予定外のこととか、報告するタイミングが出来て良いよな?」


部下2:

「そうそう! 大抵帰宅直後だと、機嫌が良いのと、ユーナさんに早く会いたいのとで、チクチクいわれなくなったし」


部下1:

「事後処理してもらうときも、書類が半分になったもんなぁ」


部下2:

「チェックが面倒だからって、今までなんだったんだよって感じだけど……」


 ――(随分ストレスがたまっているところがあったのか、このあと延々、お仕事の話を聞かせてもらいました。お疲れさまです)



料理長:

「え、あ、その、えっと、ええ、

 ユーナさんがいてくださって、と、とて、とても、助かってます。

 ま、前、あ、いや、その、以前だったら、しょ、食事も不規則な方でしたし、ティ、ティータイムの時間なんて、あ、あって、ない、よ、なものでした、し……。

 ここ、これ、は、ロロロナさ、んが、居てくだ、さるのも……あって……ええ、と……」


――(挙動不審気味にそのあとも延々どもりながら語ってくださいました。照れ屋の料理長です)




フィズ:

「オーナーですか?

 物腰が柔らかくなったと思いますよ。

 え、いや、あれでって、いやうん、まぁ、その……あれで、です。

 でも、本当、ユーナはオーナーの特別だと思いますよ? オーナー、これまでハウスキーパーしか私室にいれてないんですよ?

 これまでの女性遍歴までは知りませんけど、それって特別でしょう?」


フィズ:

「あ、そうそう。

 この間も、あたしが仕事している傍で、じーっと観察されるから、賞与の査定かと思ったのだけど、それにしては、長いから業を煮やして聞いたんです。


『何してらっしゃるんですか?』


 って、そうしたら


『気にしないで仕事続けて下さい』


 って、気になるでしょ。気になりますよねえ?


 ちょっとは我慢したんですけど、やっぱり我慢出来なくてもう一度聞いたら、渋々


 『ユーナが常々フィズが優しくて可愛い。のだと口にするので、貴方を観察していれば、僕も”優しく“出来るのかな? と、思ったんです。思ったんですけど、無理ですね。面白くない。邪魔してすみませんでした』


 ですってっ!

 あのオーナーの口から”優しさ“なんて単語が出るなんて……あたし、暫らく動けなくて固まってしまいました。

 愛の力って偉大ですね」


――(そのあと、うふふな女の子らしいお話をありがとうございました。ユーナさんのチビちゃんたちも面倒見られるようになると良いですね)




ロナ:

「ああ、兄貴ね。

 あれは昔から鬼だから。だって可愛い弟を躊躇なく殴る?

 そりゃ足は出なかったけどさ、え? 足、ああ、まぁ、うさぎだからね。

 姉貴ほどじゃないけど、怖いよ、本当。

 はい? 何で、兄貴の気持ちをユーナに教えてやらなかったのかって? 何で俺にとって不利益なことしないといけないの?


 気がつかないほうが良いよね?


 そうすれば、隙も出来るし。まあ、徒労に終わったんだけど……

 もう、次いでだからさ、ここだけの話だけど、オーナーが、ユーナを連れまわしてたころは、単に見せびらかせたかっただけで、今は、見せるのも惜しいんだと思う。

 子どもみたいなところのある人だから」


――(そのあと、延々と嫌がらせに近い、子どもの頃の恥ずかしい話とか聞かせてもらいました。誰にでも幼少時代の微笑ましいエピソードはあるものですね)



 ―― ……良かったですね。多分、ユーナさん愛されてます……よ? ――

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