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MY MASTER  作者: バラット
7/9

新学期



タイトルにあるように新学期が始まります。さて、一体どんな物語がはじまるのやら。


「ほら、お兄ちゃん。起きてよ。」

僕は一美ちゃんに体を揺すられていた。夏休みボケがまだ治っていない為だ。

「後五分。」

「いいけど、その時はあたしがお目覚めのキスしちゃうぞ。」

僕は跳ね起きた。

「それだけは!」と僕は飛び起きた。

「もう、せっかく義理兄妹のスキンシップしようと思ったのに。ノリが悪いぞ、お兄ちゃん。」といって僕の頭を小突く。

「あ、起きたか。おはよう。」

葵ちゃんがドアから顔を出した。

「あぁ、おはよう。」

そんな、わけで学園へ。

「おはよう。」

久しぶりにあうクラスメート、肌が小麦色に焼けていたり白いままだったりとさまざま。

「よう。」

ギンが声をかけてきた。

「今年は珍しく宿題を頼らなかったな。」と葵ちゃんが言った。

「あぁ、今年は交喙先輩に教えてもらったからな。」

「そうなんだ。よかったね。」

僕は言った。ギンは照れたのか頭をしきりにかいていた。しかし、初日だと言うのに始業式やらテスト予告やらで一日授業だそうだ。退屈な授業をカットして昼休み。


一美ちゃん視点。

あたしは教室を飛び出してお兄ちゃんの所へ向かった。今日はテラスで食べる約束だ。あたしはお弁当に期待を膨らませてテラスへ向かった。

『この期待くらい胸が膨らむといいんだけどな。』と少しショック。会長さんはあんなに大きいのに。なんで私は小ぶりなのだろう?

テラスに行ってもまだお兄ちゃんの姿がなかった。

「よし、迎えに行こう。」


僕に戻る。

昼休み僕はカバンからお弁当を出した。自分で作ったお弁当だから期待も何も無かったけどね。不味い物は作ってないから大丈夫だろうけど。

「ゆかちゃん。ほら、早く行こうよ。」と僕の腕を引っ張る葵ちゃん。

そんなわけで、テラスへ来た。

「あ、お兄ちゃん。遅いよ!早く早く!」と一美ちゃんまで迎えに来た。

そんなに急かさなくても時間は結構あると思うんだけどなぁ?

「それじゃあ。いただきます。」

「いただきます。」

この場合は召し上がれが正解かな?まあ、どちらでもいいけどね。

「ほら、ご飯粒頬っぺたについてる。そんなに焦って食べなくてもいいのに。」

僕は一美ちゃんの頬っぺたのご飯粒を取って口に運んだ。

「だって美味しいんだもん。」

素直に嬉しかった。でも、僕がいなかったらあの家どうなっちゃうんだろう?毎日店屋物で済ませそうだな。

『だから、必死に料理覚えてるんだっけ?』

「ご馳走様。」

「はい。ご馳走様。」

僕らはお弁当を閉まった。

「あ、まってくれ。ゆかちゃん、一緒に遊ぼう。」と葵ちゃんが言った。

「それなら、私も混ぜて。」

「いいよ。」

「でも、なにで?」と僕は聞いた。

「そうだな。安全にバレーボールなんてどうだ?アタック無しにすればゆかちゃんも眼鏡が割れる心配はないだろうし。」

「そうだね。じゃあ、そうしよう。」

学校が終って放課後。僕らは教室で帰りの仕度をしていた。慌しいHRのせいで仕度ができていないのだ。


ファーリング視点。

これで、ゴミ捨ては終了ですね。

「あら?天使さん。こんにちは。」

そこには学生服を着た会長さんが居た。

「こんにちは。」

「ねぇ、今、暇かしら?」

「えぇ、暇ですが。」

「なら、ちょっと付き合ってくれないからしら?公園にクレープの屋台があるんだって。一緒に食べに行きましょう。」と会長さんは笑顔で言った。

「えぇ、構いませんよ。」

公園には美味しいクレープ屋があった。私達はそこでクレープを注文した。

「どういうのがお勧めですか?」と私はきいた。

「そうね。この、チョコとクリームのシュガースイートがお勧めかな。」と屋台のお姉さんが言った。

「じゃあl、それをください。」と私は言った。

「それじゃあ、私はイチゴクレープにしよかしら。」

「まいどありがとうございます。イチゴクレープにシュガースイートね。」

出来たクレープを貰ってベンチに座った。

「おいしいわね。」と会長さんが言った。

「甘いですね。」

「天使さんのは甘過ぎると思うわよ。チョコと生クリーム多すぎだし。」

「そうなのですか?」

「えぇ。」と会長さんが言った。

「は~い。そこのお嬢様。痛くて辛い思いしたくなかったらお兄さんについて来てくれるかな?」

背中にナイフを突きつけられている。そんなものでは私は殺せないんですが。会長も、この程度の敵なら一網打尽に出来るはず。それをしないのはないか作戦があるのだろうか?

「会長さん?」

「今は大人しくしてましょう。」と言った。

「そうそう。それじゃあ、こっちにきてくれるかな?」

会長さんは先ほどからポケットに手を入れたまま歩いていた。


ギン視点。

「ん?携帯?誰からだ?」

俺は携帯を取り出して電話に出た。

「会長からだ。もしもし?」

何も聞こえない。いや、正確には返事が無いのだ。

「どうしたの?」と水樹が聞いてきた。汐宮も心配そうにこちらを見ている。

「ちょっと、静かにしてて。」

小さいが声が聞こえてきた。

「私達を何処に連れて行く気?」と交喙さんの声がする。

『ん?なんか様子がおかしいぞ。』

「そこの廃工場。おと・・・して・・よ。」

っく、声が小さくて上手く聞こえない。だけど、廃工場って事が解った。でも、なんで男の声がするんだ?交喙さんに一体何があったんだ?

「それにしても、私とこの子を人質に取ってどうするつもり?」

『誰か一緒なのか!?それに人質ってどういう事なんだ?まさか、交喙さんが掴まった?でも、交喙さんなら普通の不良ぐらいならすぐに倒せるはず。もしかして、一般人を巻き込んでるから手が出せないのか?まずい、助けないと。』と俺は考えをめぐらせた。

「なあ、この町にある廃工場って何処にあるか知ってるか?」と俺は聞いた。

「廃工場ならあたし、知ってるよ。」

「何処にある?」

「確か、六道道の突き当りを左に曲がった所にあるはずだよ。」

「六道道だな。ありがとう。」

「なぁ、ギン。なにがあったか教えてくれないか?」と汐宮が聞いてきた。

「会長が掴まった。」

「え?」

「それに、会長以外にも誰かが一緒にいるみたい。だから、手が出せないんじゃないかなぁ?」

「それじゃあ、ボクらもついて行く。」

「ダメだよ。危ないよ。」

「助けようとするその意識は認めるけど、逆に足手まといになりそうだから、みんなで行く。」と葵ちゃんが言った。

「了解。」

俺は頷いた。そして、高らかに手をあげて叫んだ。

「会長を救出しるぞ!」

「おぉ!」

そんなわけで工場へ来た。

「縛っとけよ。大事な人質だからな。逃がすなよ。」

そんな声が聞こえた。俺は廃工場の目の前に来ていた。

「ここだよな。でも、どうするかな?電話聞く限りだと相手は4人位いそうだけど。」と俺が言った。

「問題は無いと思うぞ。私が囮になるからその間に2人を救出して欲しい。」

「葵ちゃん一人に任せるのは危ないよ。」と水樹が言った。

「ありがと。でも、これはボクにしかできない。だから、ボクが行く。」と汐宮は力強く言った。く、この位、格好いい台詞がいえたらな。お前は俺が護るみたいな。

「そういえば、柳沢さん達はどうした来ないんだろう?」と水樹が言った。確かにいつもならとっくに居るのに。

「あぁ、柳沢さんならほら、あの屋根の上からライフルで中を狙ってるよ。一美ちゃんに頼んで柳沢さんにはサポートをお願いしたんだ。一美ちゃんは連絡係だから。」

「なるほどな。だから居ないのか。」

「そういう事。それじゃあ、中に入るとしますか。」

「はぁ・・・は!」と気合と共に汐宮はさびついたた扉を蹴破った。もろくて簡単に吹き飛んだ。すごい力だ。なんだか、男である俺達が貧弱意見えてきた。

「だ、誰だ!?」

「捕らわれの姫を救出に来た騎士様だ!」と俺は言った。こういう台詞、言ってみたかったんだよね。

「は?お前、馬鹿じゃないの?」と男が言った。

その言葉を聞いて交喙さんの眉間にしわが寄ったのを俺は見た。

「ふん。お前達の相手はボクだ!」と汐宮が前にでた。

「女一人で男に勝てると思うな。」

汐宮は攻撃を軽やかにかわしている。俺はその間に交喙さんの側に行った。

「って、もう一人の人質ってファーリングだったの?」と水樹が驚いている。正直、俺も驚いた。

「マスター。」

「あら、貴女のナイトも来たみたいね。」

「なんで、掴まったんですか?交喙さんならあんなやつら。」

「そうね。強いて言うなら、ギン君の愛を確かめたかったから、かな?」

「そんな、恥ずかしい事をさらっと言わないで下さい。」

「まぁ、いいじゃない。これで、確められたわけなんだし。」

「それは、そうですけど。」

「それじゃあ、確かめ終わった所で天誅を下すとしますか。」

そう言って、力を入れてロープが引き裂けていった。強い。同じくファーリングも拘束を解除した。

「すぐに片をつけるわよ。」とファーリングに言った。

「マスター、いいのですか?」

「うん。今回は許す。」

「わかりました。」

2人は急接近する。男が交喙さんに殴りかかってくる。交喙さんは男の拳に自分の手を沿わせて軌道を変え、逆突きで倒す。

「!?」

「は!」

回し蹴りを喰らわす。相手は数メートル飛んでいった。

『あちゃ、相変わらずこの力は制御しにくいわね。』

「ちょっと待ちな!人質は餌じゃないんだよ。」

そう言って水樹を捕らえていた。あののろまが。

「マスター。」

「ゆかちゃん!」

「水樹!」

ナイフが水樹に当たる。

「こいつが丸裸になって斬られて血に染まってもいいのか?」

いや、俺も男の裸体は見たくないな。でも、恐らくだが、男には水樹が女に見えているのだろう。まぁ、見えなくも無いからな。俺も始めは女だと思ってビックリしたからな。

「ご!」

そこに狙撃がは言った。柳沢さんだ。

「マスターに手を出した事を後悔してください。」

「ゆかちゃんに手を出した事を悔いて沈んでいくんだな!」

と汐宮とファーリングが男に突っ込んでいった。あの人死んだかも。

「この!ふざけるな!」

「死ぬ前にやりたい事はそれだけ?」と汐宮は冷たく聞いた。

「え?」

「なら、お祈りでもしててください!」とファーリングが後ろに回る。前後で裏拳が見事に男にヒット。一撃必殺のKOだった。2人はハイタッチをかわしていた。水樹は気絶してるし。まったく、どんけすかれてるんだか。

「この!」

今度は俺に殴りかかってきた。俺は顔面を殴られて見事にふっっ飛んだ。うわ、格好悪いな。と心中苦笑いをした。

「ねぇ、葵ちゃん、大切な人を傷付けた愚かな存在にお仕置きしてもいいわよね?」

「うん。ボクもする。この人達に地獄を見せてあげよう。」と汐宮と交喙さんは完全に起こっていた。

ここから先はあまりにも過激すぎて文章に書くことが出来ません。なので、ご想像にお任せします。ちなみに効果音を言うと。バキ、グギ、ガラガラガッシャーン、ドカガンバガン。なとです。本当にご想像にお任せしますよ。はぁ。

「こんなもんでいいかな?」

男達は全員伸びていた。

「大丈夫?」と交喙さんは俺に聞いてきた。「大丈夫ですよ。」

「血が出てる。」と言って俺の顔をハンカチで拭いた。

「あ、すみません。」

「いいのよ。ありがとね。弱いけど、史上最強の私だけのナイト様。」

「えっと、その。どう致しまして。」

そして、水樹が目を覚ました。終った事態を確認してから苦笑いをしていた。

「この人たち救急車呼ばなくて大丈夫なのかな?」と水樹が言った。

そこには血こそあまりでてないものの。かなりすごい事になっている。

「そうだね。一応呼んでおこう。」


僕の視点に戻った。

『それにしても、誰かを護ろうとする姿は格好いいなぁ。僕は捕まっちゃってみんなに迷惑かけたし。』

「大丈夫?元気ないな。」と葵ちゃんが聞いてきた。

「あぁ、大丈夫だよ。ちょっと疲れただけだから。」

「今日は大冒険だったからな。」

「新学期早々にすごい体験ができたね。」と一美ちゃんが言った。

「そうだね。出来ればもう体験したくないけどね。」と僕は笑った。

「そうだね。こんな事は一生に一回でいいとボクも思う。」

「あたしも。」


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