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霊能少女 麗奈 ―霊と対面する少女―  作者: 矢間カオル


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2話 春子 二

※今話には残酷な描写が含まれます。苦手な方はご注意ください。



あれとは・・・、私が友人を作れなくなった原因。


私には死神が見える。

と言っても、本当の名前は知らない。

私が勝手にその名前を付けているだけ。


幼い頃から、時々、黒いローブを着て、長い柄のついた鎌を持つ骸骨を見ることがあった。


その見た目が恐ろしくて気持ち悪くて、見る度にぞっとしていたけど、それが何なのかはわからなかった。


だけど・・・、私が小学二年生になったばかりの日に、母親と買い物に出かけたときだった。


信号が赤だったので、母と私は、信号が青に変わるのを待っていた。


ふと隣にいる母を見たら、母の後ろに黒いローブの骸骨が立っていた。


長い柄のついた鎌を振り上げ、今にも母の首を切ろうとしている。


私は恐怖で動けなくなって、信号が青に変わっても、その場から足を踏み出すことができなかった。


だが、母は「麗奈、早く来なさい。」と私に声を掛けて横断歩道の上を歩いて行く。


骸骨は、無情にも母の首めがけて鎌を振り下ろした。


「お母さん、お母さんが死んじゃう!」


私が叫んだ瞬間、信号無視で突っ込んできたトラックが、母を撥ねた・・・。


すぐに救急車が来たけれど、その時には、すでに遅く、母は息をしていなかった・・・。




目の前で見た母の死。


わかっていたのに、私は母を助けることができなかった。


余りの恐ろしさと悲しさと無力さ打ちのめされて、それからしばらく、私は自分の部屋に引きこもり、誰とも話せなくなった。


そんな私がなんとか元に戻れたのは、父のお陰である。


父の祖母が、私と同じように霊が見える人だったらしく、父は私の良き理解者になってくれた。


もし、父の理解がなかったら、私は一生自分の部屋から出ることができなかったかもしれない。


しかし、そんな私に追い打ちをかけるように、たまたま近所の人が事故を見ていたらしく、「娘が母の死を予言した」という噂が広まった。


その噂のために、近所の人にも、学校の友人にも気味悪がられるようになった。


小学校の友人は、私と距離を置くようになったけど、寂しさよりも、友人が離れてほっとしている自分がいた。


私は死神を見ても、その人を助けることができない。


もし、友人に死神が現れたとしたら、私は何て言えば良いのだろう?


「あなた、もうすぐ死ぬわよ。」とでも言えば良い?


おそらくそんなことを言ったら、気味悪がられるだけでは済まないだろう。


だから、私は友人を作るのが怖くなった。




私はクラスの中では、いつも一人でいたけど、皆は私に恐怖心を抱いていたのか、いじめられることはなかった。


小学校の同級生たちは、ほとんどが地元の公立中学校に進学したけど、私は父に頼んで中高一貫の白百合学園を受験させてもらったから、小学校の友人とは疎遠になった。


まあ、友人と言えるかどうかはわからないけど・・・。


中学校に進学しても、私は友人を作ろうとはしなかった。


だけど、高校の入学式の日に、偶然、春子と出会った。


私が学校へ行くために、家を出てすぐのこと、不安げに、大きな目をキョロキョロさせながら歩いている春子がそこにいた。




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