能登半島地震において、水道復旧がなぜ遅れたのか 考察資料メモ書き
自分の中で一定の結論は出ましたが、文章として纏めるかは未定。
せっかく調べてそのままタブを閉じるのは勿体ないので、とりあえず資料からメモ書きしたものをお試しで公開してみます。
朝日新聞3月12日の記事、「能登地震の土砂崩れ439件、東日本を上回る 8人埋もれた家族も」によると、
地震による土砂崩れは
2016年の熊本地震は190件
2011年の東日本大震災は141件
2004年の新潟県中越地震は225件
国土交通省 第1回 上下水道地震対策検討委員会(2024/3/12)
資料4 上下水道施設の被害状況について
によると、水道管の1kmあたりの被害箇所数は↓
令和6年能登半島地震
輪島市2.63
能登町2.66
穴水町0.9
平成28年熊本地震
熊本市0.03
西原村0.43
平成23年東日本大震災地震
仙台市0.07
栗原市0.24
桶谷町0.36
平成16年新潟県中越地震
長岡市0.3
小千谷市0.31
平成7年阪神大地震
神戸市0.32
芦屋市1.61
西宮市0.72
国土地理院 「令和6年(2024年)能登半島地震に関する情報」
によると、珠洲市は東側の市中心部で津波被害、西側で隆起と土砂崩れ、内陸部では多数の土砂崩れが起こった事が確認できる。
国土交通省の研究機関である国土技術政策総合研究所の
「R6能登半島地震の被災市町村に関する住宅関連データ」
によると、高齢化率、75歳以上人口比率、持ち家率、空き家率、高齢者世帯、1980年以前に造られた住宅の割合、低収入世帯の割合などがいずれも高い。
人口はここ十数年で2~30%減。
平成29年の「珠洲市水道事業経営戦略」では、老朽した水道管の増加を伝えるとともに、市の水道技術職正規職員を9年で28名から19名に9名減らしたことを伝えている。
「全ての水道施設のすぐの耐震化は困難」と、施設の耐震化が完了していない。
水道料金収入の2倍以上の支出がある(赤字の常態化)
日本水道協会の資料をみると、能登半島への派遣人数と熊本への派遣人数はさほど変わらない。
輪島市上下水道局「輪島市水道事業 概要 第一回 輪島市水道事業及び下水道事業経営審議会」
の上水道供給区域の地図を見ると、この地域の水道事業の特異性が理解できる。
基本的には谷筋に沿って細長く上水道供給地帯が伸びている形。
「石川県の地震想定 27年前のまま“災害度低い”と防災計画に」
2024年2月1日 NHKニュース
調べれば調べるほど、遅れるのは当たり前という印象しか出てこない。
同時に地方の現状と問題点が改めて数字として知れました。
これ、立民の議員さんは安易に政権批判に繋げていますけど、自分達が政権を取った場合にブーメランとして返ってくる可能性を考えていないよなぁ