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結果なんて見えてるじゃないですか……。

「いいだろう。だが、私と戦ったところで勝敗など見えている。何か方法を考えねばならないな……。なら例えば一人でどこかのダンジョンに行ってもらうか。ここら辺で一番難易度が高いのは確か竜の爪痕か。だが、昨日会ったのはあそこだったしそれでは意味がないな。」


 あー、そうですよね。あそこをクリアしたくらいじゃ、ダメですよね。しかも半分くらいイゾウさん達が倒してくれていましたし。


「ふむ、ならこうしよう。私の所まで来て私の顔をその目で見ることにしよう。私は信用できるものにしか顔を見せていないし、もし任命するのであれば結局私の顔を見せることになる。」


 ……確かに言われてみれば魔王様の姿を見たのも昨日が初めてですし、となると魔王様の顔を見たことがある人が少ないというのもうなずけます。ですが、それですと勝つ必要は無くなりましたが(まあそんなことどんなに頑張っても無理なんですけど)、しっかり接近しなくてはならないということですね。……行けますかね?


「……不安そうだな。ならこうしよう。私はこの玉座から動かない。それに使う魔法はたった一つの属性だけだ。これなら問題ないだろう?それとももっとハンデが必要か?」


「……いえ、十分すぎます。おそらくそこまでの縛りをした魔王様に条件を達成できないと、脅威度Sの魔物には勝てないということなんですよね。それならばその壁を乗り越えるだけです。」


「そうだ、その意気だ。私は魔王だが同じ魔族、死ぬ気で頑張っても埋められない差など存在しない。私を倒すつもりで来い。いつでもいいぞ。準備ができたらすぐにでも仕掛けてこい。」


 玉座から立ち上がり、魔王様がこちらに片手を向けています。


 ふう、では参ります!



「まだまだだな。月が出ていない昼間だとは言え、あまりに弱い。まあCランクの冒険者としては強いし、何ならBランク程度の実力はあるだろう。だが、残念だがAランクにも満たない。さすがにAランクの実力があっても厳しい役職につけてあげるわけにはいかないな。」


 ……強すぎません?いや、知ってたんですけど予想の遥か上をいってますよ?まったく太刀打ちできなかったんですが。それこそ攻撃ができたのは本当に最初だけですよ。


 私の雷魔法と氷魔法で攻撃を仕掛けたことで始まりました。魔王様の全方位から囲うように放ちましたが、直後に魔王様の手から朱金色の輝く光線が放たれました。その光線は私の魔法をすべて撃ち落とし、そして私にそのまま襲い掛かってきました。その光線を私も撃ち落とそうと魔法をたくさん放ちましたがその光線を止めることはできず、ただひたすら逃げ回ることしかできませんでした。


 まあ、結局逃げるというか、魔王様に接触しなければならなかったので朱金色に輝く光線をよけながら魔王様に接近を試みます。ですが、地面に当たった光線もなぜか床からまた伸びてくるんですよ。どうなってるんですか?しかもその光線はしっかりその軌跡も空中に残っていて、当たったら結構やばそうな気配がしたんですよ。なにせとんでもない魔力が込められているのも肌で感じられましたし。

 要はその光線が通った場所すらも通れないということですね。まあその結果どうなったかというと、どんどん逃げられる場所がなくなっていって、その上魔王様に近づこうにも光線のせいでまったく近づけず、最終的にしっかり光線にぶつかってその部分の体がなくなりました……。光線はそこまで太くなかったので体そのものが吹っ飛ぶということはありませんでしたが、左腕にぶつかったのでしっかり左腕が地面に落ちていました。もう少し勢いがついていたら上半身と下半身が分かれてしまうところでした。まあ吸血鬼なので死ぬことはありませんが。


 あ、今私は左腕を傷口に押し当てて治療しています。まあそのまま修復してもいいんですが、こっちの方が消費魔力は少ないんですよ。それにこっちの方がいいとお父さんに聞きましたし。戦闘中以外は修復ではなく治療をするようにしています。

 ……ですが、思ったよりも壁は高そうです。あと二週間とかで超えられるとは思えないですよ……。


「まあ、初見で私の魔法を攻略できたものはいない。そう気を落とすな。それにそのために別に機会を用意してあるのだ。

 ……ルナからしたら私の養子に来るのも、結婚するのも嫌なのだろう?

 であるならば示すのだ。私にルナの有用性を示すのだ。いついかなる時代のいかなる場所であっても、力あるものにのみ世界は微笑むのだ。私や勇者しかり、な。それが世界というものだ。それが唯一、世界が持つ絶対的な法則だ。


 ……だがな、私はこうも思うのだ。力とは、単純なものではない。暴力?魔力?それとも財力?権力?まさか、そんなはずがない。それは第三者視点の結果に過ぎない。その結果に至るためのものがきっと力なのだ。才能を磨き、努力し、思考を巡らせ、その途方もない道の最果てある結果を得ることが重要なのだ。結果だけでも過程だけでもない、そのすべてを力と呼ぶ。


 この二週間、よく考えてみなさい。」

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