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月属性魔法と血属性魔法

「ちょっと待ってね。え?どっちもつかえる?」


 お父さんが一瞬とはいえ呆然としていましたよ。こんな顔見たことないです。冒険者登録をした後私が賢者という称号を獲得したという話をした時も、ここまで驚かれませんでしたよ。ただただ、喜んでくれましたね。……ただ、それと同時に私が全く剣を使えなかった理由も察してくれたようです。結構しっかり教えてもらっていたのにまったく振れるようになれなくて、私だけでなくお父さんも困っていたようでしたしそう思えばよかったかもしれません。


「お父さん、そもそも月属性魔法も血属性魔法もどちらもよくわかっていないんですが……。」


「……なるほど?じゃあ、まずその説明からしようかな。


 まず月属性魔法だね。この魔法は月の周期に干渉することができる魔法だよ。これを極めれば常に満月が出ている状態と同じになるよ。それ以外にも魅了魔法と数は少ないけど月魔法特有の特殊な攻撃魔法という月属性特有の魔法を扱えるよ。


 もう一つの血属性魔法。これは全ての魔法の中で最大の攻撃力を持つよ。基本的には全ての属性魔法を血を経由させることで範囲、威力共に向上させることができるんだ。単純だけど、とにかく強い魔法だね。


 こんな感じの魔法だから、月属性魔法で満月の状態にしてかつ血属性魔法で攻撃をするというのが吸血鬼の理想なんだ。でもそれは数が少ないからそこまでできないんだけどね。


 ちなみに僕は月属性魔法が使えるよ。もし教えてほしければしっかり言ってね。」


 ははぁ、なるほど。月属性魔法は自分の得意な環境に変えるのに加えて、特殊な攻撃魔法を扱える。そして血属性魔は思っていた通りの魔法でしたね。ドラゴンと戦っているとき、威力があまりに高かったですもんね。


「なるほど、じゃあ今夜月属性魔法を教えてください。……どうやら、私は貴族に狙われるかもしれないそうなので。」


「うん?ああ、そっか。吸血鬼であることが冒険者にばれてしまったんだっけ。そうか、確かに吸血鬼のことを詳しく知らない貴族や冒険者には狙われることもあるかもしれないね。

 うーん、……うーん。どうしよっか?」


 えー……?結構考えてそれですか……?にっこり、ではないですよ。いや、まあお父さんはこう見えて若干抜けているところがあることを知っていますが。


「そっちは冒険者の中でどうにかしてくれるっていう人がいるので大丈夫です。」


「え?そうなのかい?」


「はい、ソフィアさんという方です。ですが、もし貴族に狙われるとなると何かあった時にどこまでやっていいかわからないじゃないですか。アレらの陰険さはよく知っていますから。」


 そうなんですよ。貴族連中はまともな人が半分くらいしかいないというなかなかに大変な事態になっておりまして。まあ、互いにつぶし合っているだけなので正直なところどうでもいいんですが、関わってくるとなると話は変わりますよね。


「あはは、もうそれ実力行使に出る気満々じゃないか。まあ、大丈夫じゃないかな。僕がたいていの場合は何とかするよ。

 ただね、侯爵レベルになると話が少しややこしくなるかな。まあさすがに侯爵レベルなら知っている人の方が多いから大丈夫だと思うけど。」


「分かりました。なら侯爵以上の時は気を付けます。」


「うん、そうしてね。じゃあ、今夜にでも月属性魔法を教えられるように今のうちに仕事を終わらせておくよ。」


「では、私は邪魔になるようですので失礼しますね。お仕事頑張ってください。」


「うん。じゃあね。」


 甘々なお父さんですね。仕事中に入ったのになぜ出るときに手を振ってくるんですか。まったく……。


 お父さんの執務室を出ました。さて、ではこれから冒険者ギルドに向かいましょうか。お呼ばれしていることですし。


「あっ!ルナちゃーん!」


 うわぁっ!?何ですかなんですか?!


「もう起きたんだね!お母さん安心したよー!」


 いや知ってますよ!なんでリビングに入った瞬間に飛びついてくるんですか!?


「ベルノから聞いたときは本当に怖かったんだよー!だって昏睡状態でアイリス達に連れ帰られたと思ったら全然目を覚まさないんだもん!本当によかったー!!」


「分かりました分かりました!分かりましたから放してください!さっき食べたものが出てきそうです!」


 そうなんですよ!今私はお腹に全力で抱き着かれているんですよ!!死んじゃいます!


「ああっ、ごめんね、ごめんね!」


 必死で叫ぶとお腹に込められた力が抜けて今度は思いっきり抱きしめられました。ちょ、ちょっと!肩が涙で濡れてるじゃないですか!いや、本当に!


「ふう、落ち着いたー!……でも本当に心配したよ、ルナちゃん!やりたいことをやってもいいけど、死んじゃだめだよ!」


「……ごめんなさい。気を付けます。」


「うん、許した!」


 はい、許されました。いつもながらさっぱりですね。……自分の娘に対して死ななきゃ何してもいいって結構すごい母親ですよね。嬉しいんですけど。


「で、今日はどうするの?もうお昼過ぎだけど。」


「今日はこれから冒険者ギルドに行こうと思っています。」


「そうなんだ。でも以来を受けるのはやめときなさいよ?」


「はい、さすがに依頼を受ける元気はありませんね。今日はCランクに上がれるそうなのでその昇格だけしたら帰ってきます。」


「あら!?もうCランクに上がるの!?早いわねー。私の時は確か半年くらいかかったような……。」


 お母さんでも半年かかったんですか。……あれ?私大丈夫でしょうか?冒険者ギルドに入ってから一か月かかってないような……。

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