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え?なんでばれたんですか?

 え?何ですか?言いがかりですか?


「ほら、そんな顔しない。かわいい顔が台無しだよ?」


 うるせえですよ?私がかわいいのは確かですが。


「すごいね。僕が4歳の時、そこまでの無表情なんてしなかったんじゃないかな。」


 はぁー、もうばれていますね。なぜか知りませんが。ならもう諦めますか。


「なんで気づいたんですか?そんなそぶりを見せた覚えはないんですが。」

「おや、開き直ったのかな?まあ確信を持ったのは今日の勉強中かな。お母さんに足し算を教えてもらってた時に間違えて11って答えちゃったでしょ。あの時も一瞬すごい真顔になってたよ。お母さんはルナの顔を見えていなかっただろうけど僕からはしっかり見えたからね。それにその後でごまかせたっていう達成感に満ちた顔もかわいかったね。」


 チッ、やっぱりあの時でしたか。ばれるとしたらあのときしかないと思ってましたよ。はぁ、つまり完全にごまかせたと思っていましたが全然ごまかせていませんでしたか……。


「それで一体どうして隠そうとしているんだい?別に賢いことは隠す必要はないでしょ?」

「……特に理由はないですよ。私はただ平凡に生きていたいと思っただけです。私程度じゃ、上は目指せませんから。」


 そう、私はあの神様に魔法の才能と剣を使えない才能をもらうと決めた時からそう決心していたんです。一人で頂点に立つのではなく、普通に生きて友達も作って、誰かと一緒に行きていたいと。


「……なんというか、すごい達観しているね。僕もいろんなことを本とかで知ってきたつもりだけど、その考えには言われないとたどり着けなかったな。」


 そうでしょうね。この考えに至るのに私はもう一つの人生が必要でしたから。どんなに優秀でもさすがに十歳に満たない少年では思いつかないでしょう。考えついていたら天才という言葉では足りませんね。


「どうしてそう考えたのか教えてもらってもいいかい?」


 そんなの答えられるはずがないでしょう。信じられないでしょうし。


「……それよりも風呂に入ってきたらどうですか?そのために早く出たんです。それに後もつかえています。」

「……そうしよっか。また明日にでも気が向いたら話そうね。」


 もうこんな話しませんよ。これは私の心の奥に隠しておくものなんですから。




 それから10年間かけてお母さんとお父さんに教えてもらってこの世界のことを詳しく知りました。前世でも元から知らなかったことなので分からない演技をする必要がそこまでありませんでしたね。


 今私達はマンユ魔国の首都である魔都アンリにいるわけですが、こちら側に住む人たちは魔族と呼ばれています。ここに住んでいる人はほぼ全員が肌に鱗があったり、角が生えていたりという特徴が私の知る人の造形にプラスであります。要は魔族しかほとんどいないというわけですね。少しエルフやドワーフもいるようですが、それでも本当に一握りだそうです。

 とはいえ、決して人族の国ヒューマニアと仲が悪いというわけではなさそうです。が、それほど積極的な交流があるというわけでもないです。両国の間にとても大きなダンジョンというものがあって、国境付近は常に魔物であふれているからというのもあるでしょうが。ただ、強力な魔物が発生した時に協力するということはあるようですね。その時は両国にまたがるように展開している冒険者ギルドというところで上位のランクを持っている人が招集されます。

 話が戻りますが、この魔族というのは簡単に言うと獣人と魔人です。獣の特徴を持つ人間という感じでしょうか。力持ちのクマ獣人や空を飛べる鳥獣人、レアなケースですが竜の鱗を持つ竜人などもいるようです。まあ、成長過程でそれを隠せるようになるので、大抵の人たちはただ肌の色が少し違うだけの人のように見えますがね。


 で、隣にある人間たちが住むヒューマニア王国は王国という名前ではありますが、今現在王は不在のようです。どうやら王位には条件があるようですが、それを満たす人がいないのだとか。そのためそこを人の国の長、エルフの国の長、ドワーフの国の長が中心となって治めているのだとか。実際、王がいるときもそれぞれの種族の国がヒューマニア内に存在していて、王はそれを支配するという形だったそうです。まあ行くとしても当分後の話でしょうし別に気にする必要はないでしょう。行くときになってから調べればいいんです。


 そして今日、私は14歳になりました。そしてなぜか冒険者ギルドに連れていかれています。なぜ?まだ攻撃魔法とかは教えてもらっただけで全然使えないんですが。


「そんな顔しない。僕だって14歳でギルドに入ったんだから。それに別に討伐依頼だけじゃないから最初は討伐じゃなくてもいいし。ギルドに入るのは基本的には社会勉強のためだよ。

それに僕達は長命種だから、別にすぐにお父さんたちから仕事を引き継ぐ必要もないからゆっくり頑張るんだよ。」

「そんなことわかってます。その代わり条件は飲んでもらえるんでしょうね?」

「ああ、エルフとして登録してほしいんだっけ?それは大丈夫じゃないかな。多分ギルド長にはその話が言ってると思うし。」


 ならまだいいでしょう。吸血鬼が入ってきたなんて知られたら面倒なのに絡まれそうですし。

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