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スタンピード 急・4

「なあリュウマ、急に魔物の量が増えてないか!?」

「そうだねっ!まずくなくなってきそうだね!」


 まさか、考えたくないがあの4人のラインが崩れたということなのか?だとしたら本格的にまずいぞ……。あの4人はこの魔都にいる冒険者の中で現状最高戦力のはず。私らの後ろにはCランクのひよっこたちが構えているからでかいのはここで倒しきらないといけないが、もう不可能だぞ。

 余裕がないどころじゃない。一度の斬撃で倒しきれる魔物の方が少ないせいで、一体の対処にかかる時間が桁違いに多い。本当に波のように押し寄せてくる。数は見えるだけでも数十。その波はオークやボアで構成されていてそれ以外の下位の魔物の姿は見えない。


「一刀流奥義、居合滝斬り!」

「なっ、バカ!」


 近くで技と共に一体の魔物が吹っ飛んだ。あのバカこんなところで奥義を使いやがった。


「何やってる、貴様!刀身を直接使う奥義は刀に尋常じゃない負担がかかるんだぞ!ここで刀を壊したら死ぬぞ!」

「今はそれより、Aランクの魔法使いたちと合流する方が優先だよ!最悪の事態を考えて動いて!」


 最悪の事態だと?そんなこと考えてる。だからここで無駄に消耗するわけにはいかないだろう!


「いい!?彼らと合流し次第、僕達は後退するよ!ここで戦い続けるのは危険だし、死んでしまったら刀が壊れる以上にまずい。僕達はギリギリ普通の剣でもそれなりに戦えるんだから。」

「……Bランクの冒険者達と合流するということか!?」

「そう!僕達はもう体中傷だらけだろう!?残念だけど僕達はまだ自分の傷を斬って治すなんて芸当はできない。だから回復魔法をかけてもらうなり、ポーションを飲むなりする時間がないといけないんだ!」


 ……くそっ!イゾウなら自分の傷に刀を当てて傷そのものを斬り落として治すことができてるが、私らにはまだできない。それにポーションを飲む時間がないのも事実。

 ……引くしかないのか。


「グオオオッ!」


 しまった!思考に集中力を回しすぎた!目の前にいるオークが無骨な大剣を振り上げている。よけられる。……が、そこで体勢を崩すだろう。こんな魔物の集団の中で倒れたら死ぬのは必至。であれば、片腕をくれてやるくらいしか取れる手立てが……。


「一刀流奥義、唐竹割り!!アカリ、ボーっとしない!」

「ッ!ああ!すまない!一刀流奥義、叢雲割り!」


 刀を縦に振り下ろし、目の前に現れたボアを斬り裂き、そのまま後方の魔物数体も葬った。


「で!?魔法使いの場所は分かってるのか!?」

「ミラさん子飼いの魔法使いたちは左側後方にいるはずだよ!彼らは絶対にミラさんのために死なないからもしかたらもっと下がってるかもしれないけど!」

「炎獄の子飼いか!確かにあいつらなら期待できる!急ぐぞ!」

「うん!一回大技であいつらを突き放すから合わせて!」


 そう言いながらリュウマが後ろに飛びながら刀を鞘にしまった。なるほど、あれか。


「任せろ!……行くぞ」

「「一刀流奥義、居合瀑布無双!!」」


 二人で同時に放った奥義が目の前の魔物を20体ほど斬り裂いた。


「引くよ!」

「ああ!」




「いいか!僕達は絶対に死ねない!だからここは引きながら魔法を撃つぞ!とにかく広範囲に初級魔法を撃て!中級魔法は使わなくても大丈夫だ!師匠に教えてもらったように魔法を使うんだ!」

「うん!分かってる!でも魔物が多いよ!」

「今度は俺とギルの二人で前に出る!だから二人は後ろから属性的に相性がいい魔法を使って!」

「わ、分かったわ。でもその代わりしっかり後退はするわよ!」

「当然だ!じゃないとまずい!」


 俺はAランク冒険者のミラ師匠の元で魔法を教えてもらっているギルだ。このシスとレイとミナの3人とは生まれた孤児院が同じだった。そこはひどい環境でたまたま師匠に拾ってもらえなければ皆死んでしまっていたところだったんだ。だから絶対にその恩に報いたいんだが、……この状況は本当にまずい!

 一時的に魔物の動きを止められたとしても後ろから、その魔物を突き飛ばすようにして後ろから魔物が迫ってくるのだ。とてもじゃないが魔法だけでは止められない。

 水属性魔法と雷属性魔法や、風属性と爆属性、炎属性と氷属性魔法。これらの組み合わせで使うと魔法の属性相性上、威力が同じ魔力を使っても上がることを師匠に教えてもらったけど、俺たちの魔力量じゃそこまで大きな魔法は使えない。効果はあるんだが、この魔物の大集団を前にしたら十分とは言えない。

 まだ誰も手傷を追ってないけどそれもおそらく時間の問題。遠くに見つけてから魔法攻撃を始めたけど、その魔物との距離は明らかに近づいてきている。魔物に何かを投げるという知恵があったらまずい。おそらくあちらからの投擲はこちらに届いてしまう。

 っとそんなことを考えてしまったからなのか、魔物の集団から何かが飛んできた。


「投擲だ!よけろ!」

今日はここまでです。明日も3話ほど更新します。

よろしくお願いします。

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