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スタンピード 破・2

「よーし、いいかお前ら!お前らはここでとにかく魔物を狩りまくれ!別に広がっても構わんからとにかく強そうなのからどんどん行け!」

「「おう!」」


 俺はAランク冒険者をやってるイゾウってもんだ。刀っていうここら辺では珍しい武器を使ってる。俺の生まれたところだと普通だったんだがなぁ……。現に、同郷のパーティーメンバーは皆刀を使う。この刀は他の剣に比べると癖が強いが、その分うまく扱えたら威力は結構強い。その前提が結構難しんだがな……。

 ここら辺の剣はただ魔物にぶつけて重さで叩ききるという感じだが、刀はそうじゃない。そんなことをしたらこんな細い刀身は簡単に折れちまう。刀は文字通り斬るためだけの武器だ。だから理論上斬るのに力はいらないのさ。斬るためだけの道具を使うのに力が必要だったらおかしな話だろう?ようはそういうことだ。おれもまだ全部わかっているわけじゃないけどな。


「で?お頭はどこに行くんだい?別行動ってことはお頭はここに残らないんだろう?」


 パーティーメンバーのリュウマが話しかけてきた。刀の腕は同じくらいだな。……いや、俺の方が勝ってる、はず!


「ああ、俺はちょっとダンジョンの入り口の近くに行ってくる。」

「いやいや、ちょっと待て。何を言っているのだ、貴様は。」


 もう一人のメンバーであるアカリが声を上げた。来ると思ったぜ。


「スタンピード中にその発生源に近づくなど下策も下策だろうに。ダンジョンから出てきたばかりの魔物共は一か所に固まってるからとんでもない量だぞ?これまで体験してきたスタンピードの数倍の量の魔物が襲い掛かってくる。それを一人で防ぎきれるのか?」

「そうだなぁ。一人では無理だな。」

「それ見たことか。バカ言ってないで私らも行くぞ。な、リュウマ?私らがそろえば貴様が言ってたことも何とか実現できるかもしれん。」

「いや、だから大丈夫だって。一人じゃないから。」

「は?どういうことだ?この場には私らのほかに誰もいないじゃないか。」

「……そうか、そういうことか。じゃお頭一人で十分だな。」

「おう、やっぱりリュウマは話が分かるな。じゃ説明頼んだ!」


 二人を残して俺はダンジョンの入り口がある方向に駆け出した。


「あっ!こら、待て!ええい、リュウマも離せ!じゃないと斬るぞ!」

「大丈夫だって。落ち着いて。ほら、説明するから。」


 後ろから怒ったような声とのんびりした声という対照的な物が聞こえてくる。やめろよ、思わず笑っちまうじゃないか。

 お前らも遅れてくるんじゃねえぞ!



「さて、あんたたちはここで魔物を倒してなさい。いいわね?いつも言っている通りに、初級魔法と中級魔法を使う順番を決めてルーティングさせていきなさい。とにかく初級魔法は相手の足を止めるために数を放ちなさい。そこで倒すなんて考えずに。で止まっているところを中級魔法でまとめて止めよ。」

「「「了解です、師匠!!」」」

「よろしい。せいぜい誰も死なないようにするのね。あたしはここを離れるから危険だと思ったら自分で逃げるのよ。」


 そうパーティーメンバー、というか弟子に言い残し私は移動を始めた。……何となく分かったと思うけど、彼ら個人じゃAランクの実力はない。それどころかBランクも怪しいところ。だって上級魔法をまだ使えませんもの。

 でも、そんな彼らも4人集まれば一人前以上よ。生まれ育った場所が同じだからか、すごい息がぴったりなのよね。少なくともこんなスタンピードで誰か死んじゃうほど弱くない、はず。

 ……心配はしてないわよ?だってパティ―メンバーじゃないし、ただの弟子だし。もしいなくなっても、どうせすぐにあたしのもとには弟子にしてくれっていうのが現れるわ。それにあたしはソロでAランクに上り詰めた数少ない魔法使いなのよ?そんなあたしがこれまで面倒見てきた子たちなのよ?心配なんてする必要があるはずないじゃない……。


 今はそんなことよりも、ダンジョンの入り口を目指さなくちゃいけないわね。残念ながら竜と戦うことはできないけれど、その竜と戦うソフィアさんの援護くらいなら勝手にしても大丈夫よね?もし、ソフィアさんが戦うはずの魔物が少なくて、結果的に体力を温存できたとしてもそれは何もおかしくないわよね?

 ……まったく、こんなスタンピードでなんて絶対死なせないわよ。ソフィアさん、あなたには返しきれない恩があるんですから。

 あたしには分かるわ。彼女は今日死んでも構わないって思っている。理由?……勘よ。勘。でもこの勘って軽視できないのよね。これのおかげで何度も死地を切り抜けることができたし、いいこともたくさんあった。ソフィアさんに出会えたこととかね。

 だから、絶対それだけは避けないと。


 ……あなたたちも同じ考えでしょう?


「ヘルファイア!」


 近くの魔物を黒炎で焼き払ないながらあたしはまっすぐ突き進んでいく。

誤字報告ありがとうございます!

今日はあともう一話投稿しますのでよろしくお願いします!(多分15時頃、かなぁ。だといいなぁ。)


ソルの視点です。



……全然進みませんね。今週中に終わるか怪しくなってきました。

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