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おお、とうとう私もダンジョンに……!?

「はい、着きましたよ。ここがトカゲの鍛冶場です。」


 そしてとうとう私はダンジョンの入り口にたどり着きました。当然ソフィアさんに連れられて、ですが。以前近づいたときはそこにいた兵士さんに止められましたが、今日は止められませんでした。おかげで入口に結構近づけましたよ。


「おおっ……!すごいですね!」

「あまり近づきすぎないようにしてください。まだあなたがダンジョンに入るのはギルドの規則で禁止されています。」


 目の前には大きな洞窟の入り口が口を広げています。ごつごつとした岩でできたその入り口からは暖かい風が吹き出しています。そしてまっすぐ伸びている通路の端には松明が等間隔で配置されています。

 本当に話に聞いたダンジョンそのものじゃないですか!いいですね。私も早くこういうところに行ってみたいものです。


「確かCランクに上がればダンジョンに入れるようになるんですよね?」

「ええ、そうですが……。一攫千金を目指してダンジョンに向かう冒険者もいるにはいますが男性の方が多いですからね。ルナさんのような方は結構少ないんですよ。……私からしたら少ないほうがいいんですけどね。」

「そうなんですか。でも、ワクワクしません?まだ知らないことがあるかもしれないんですよ?」


 そう、好奇心を駆られる存在には目がないんです、私!それこそこちらの世界で生まれてからは毎日のように魔法のことを考えていますからね。前世になかったという点ではダンジョンも同じ!いやー、自分の目で見て、手で触ってみたいですね。

 ……え?魔物はいいのかって?だって両親がその第一人者なんですよ。魔物の生態に関しては世界で一番両親が詳しいんです。昔、お父さんの研究ノートの結果だけを見てしまってからそこまで好奇心はそそられないんですよね……。うぐー、結局その後その研究ノートを見せてもらえませんでしたし、何なら見たことを結構怒られましたよ。


「そうですね。では、そろそろ移動しましょうか。ダンジョンの紹介をしないといけませんからね。」


 おおっ!待ってました!



「では次行くダンジョンを紹介しましょう。そこは魔都から見て西のダンジョンです。つまり、この大陸で一番端にあるダンジョンですね。このダンジョンの正式名称は凋落の墓所というところです。ここは正直実体が分かっていません。ダンジョンには変わりないんですが、なぜかボス部屋もボスも存在しないんです。でも魔物だけは発生し続けるという何とも奇怪なダンジョンです。ちなみに出現する魔物はいわゆるアンデッドです。だからここも全く人気がないですね。」


 アンデッド、ですか……。私も勘弁願いたいですね。アンデッドは特に倒すのが大変なんですよ。一番いいのは光属性の派生魔法である聖属性魔法ですけど、私はまだ獲得できていませんし。いや、本当に光属性魔法は苦手なんですよ。ヒールは何とか使えますが、光属性魔法の大半を占める味方への支援魔法はほとんど使えません。

 あ、ちなみに闇属性魔法は敵に対するデバフをかけるのが大半ですよ。でもなぜか闇魔法にもヒールがあります。怖くて使った事がありませんが。


「アンデッド、かぁ。やだなぁ……。」

「おや、ルナさんも嫌ですか。てっきり大丈夫なものだと思っていましたが。」

「いえ、私光属性魔法が苦手で……。それ以外の魔法なら大抵使えるんですが。」

「おや、エルフなのに光属性魔法が苦手なんですか?珍しいですね。」

「……そうなんですよねー。」

「……すいませんでした。配慮が足りていませんでした。」

「いえいえ、お気になさらず。何とも思っていませんので。」


 あっぶな!エルフでした、私!吸血鬼なんですけどとか思っちゃいましたよ。本当にあぶなかったです。

 でも、エルフは光属性魔法が得意なんですね。それは知りませんでした。これは少々困ったことになるかもしれませんよ。だって光属性魔法使えませんし、私。吸血鬼だからか、光魔法を使おうとすると体がピリピリするんですよ。だから回復魔法を使う時も極限まで魔力抑えていますし。


「そろそろつきそうですね。とはいえ、このダンジョンは1階層には魔物が出てきませんし、全体でも3層しかないのでほんとうにさっきのトカゲの鍛冶場に比べたら小さいんですけどね。」


 そのソフィアさんの言葉通り、少し離れたところにダンジョンの入り口のようなものが見えてきました。でもこのダンジョンの入り口はただ地面に穴が空いているだけですね。そこからダンジョンに入るんでしょうが、本当に穴が空いているだけですので中の様子もあまり見えませんね。階段が結構奥の方まで続いているということは分かりますが、それだけです。

 ただ、この入り口から少し離れたところに石でできた祭壇のようなものがあります。それこそ神聖をも感じさせます。何本もの石の柱が斜めっているものの、しっかり立っています。そしてこの方向からすると、どこか一点を指しているようにも感じますね。


「……あの石の柱は、なぜか誰にも動かせなかったんですよ。いえ、それどころか近づけないそうです。どうしてかは誰にもわからないんですけどね。ただ、近づこうとすると何かに弾かれるような感覚があって、それを無視しようとすると後ろに吹き飛ばされるらしいです。だからルナさんも近づかないように。……ルナさん?」


 そして、なぜか私はそこから目を離すことができませんでした。

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