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ソフィアさんとのデート(意味深)を邪魔するんじゃないですよ!

 翌日、私はいつも通りの時間につくように冒険者ギルドに向かいました。なにせソフィアさんとデートですからね。いえ、デートではありませんが、一緒に依頼に来てくれるらしいですからね。

 自分でも分かりませんでしたが、ワクワクしているようです。夜もあまり眠れませんでしたし、朝も驚くほど早く起きてしましましたから。(なんと夜10時から朝9時までしか寝れなかったんですよ!……え?十分ですって?いやいや、またまたぁー……。)なにせ私は夜も朝も弱弱ですからね、結構頑張らないと起きれないんです!


 いつも通り朝ごはんを食べたんですが、今日はお兄さんがいませんでしたね。まあ、冒険者になってからは結構離れたところに依頼を受けに行くこともあるそうでそこまで珍しいことではありませんがね。これまでも何日か家を空けることは結構な頻度でありましたし。……私は家から離れたくないですね。


 さあ、そんなこと言っている内にギルドに着きましたよ。ちょっと張り切っていたので早くなってしまったかもしれませんが。……うーん、この世界には時計がそこまで多くないので時間の把握がしづらいんですよね。家には当然ありますがそれは置時計で、腕時計のように携帯できるような大きさではありません。街の中にも時計のようなものは置かれていませんし。まあ、それだけ時間に厳しくないということでもあるんですが。

 ギルドの中を覗いてみましょうか。……やはり来るのが早すぎましたか。いつもより人が多いですねぇ。さっさとソフィアさんと合流するとしましょう。


 ガラス扉を押してギルド内に入るとこれまた視線が私に集中しました。……あんたらは暇なんですか?この一週間ずっと同じじゃないですか。

 周りの冒険者に視線を動かさずに一直線にソフィアさんの窓口まで歩いていきます。すると、私の前に立ちふさがるように一人の男が現れました。


「おい、ちょっとお前に話があるんだが。」


 残念ながら私にはありませんね。話しかけないでください。今日は先約があるんです。

 その男に目もくれずに横を通り過ぎようとしたら、腕を掴まれました。その瞬間、このギルドの中にいるほとんどの人の視線が集中したのが分かります。


「……なんで無視する?話があるって言ってるだろ?」

「……生憎今日は先約があるので。離していただけますか?」


 というか離しなさい。でないと実力行使に出ますよ?


「話だけでも聞けって。俺はただパーティーの勧誘に来ただけだ。お前、魔法使いだろ?でも見たところ装備もない。だから装備を貸すから、その代わりに俺のパーティーに入らないか?」

「興味ありませんね。では離してください。」


 そもそもなぜ名前も知らない、しかも男のパーティーに入ると思うんですか?まったく理解できませんね。


「なぜだ!?ソロだと危険だろ!特に魔法使いのソロなんて魔物に近づいてこられたらそれだけで危ないだろうが!……っていうか、なんで俺の方を見ないんだ!?」


 そう、私は文字通り視線の一つもこの男にあげていません。まあ当然ですよね。こんなか弱い女の子の腕をつかみながらのパーティー勧誘とか、恐喝の間違いじゃないですかね?そしてどうして周囲の冒険者達はこいつのことを止めないんでしょうか?まさかの同類ですか?


「……はぁ、なんで私がお前ごときに視線を配らないといけないんですか?先ほども言いましたが、私には先約があるんですよ。さっさと離しなさい。次はないですよ。」

「お、お前!あの時俺を愛してるって言ってたじゃねぇか!!あれは嘘だったのかよ!?」


 はぁ!?誰が誰を愛してるって?ふざけたこと言うのやめてもらっていいですか?あまりにひどい風評被害です。さすがにキレてしまいそうですよ、私。キレたら何するかわかりませんね……?


「俺だよ、俺!ガルムだよ!」


 そんな私の不穏な雰囲気を感じ取ったのか、私の腕をつかんでいる男が何かほざき始めました。何ですか、この世界にもその手の詐欺があるんですか?電話すらないのに時代錯誤も甚だしいですね。……ん?ガルム?なんか聞いたことがある名前ですね。

 姿も見れば思い出せるかと思い、ちらっとその姿を見ました。そこには地面に刃がつきそうなくらいの長さの大剣を背負っている私よりも二回りほど大きい大柄な男性が立っていました。


「思い出したか!?」


 すぐに視線を外します。……うーん、そうですか。なるほど、そういうことですか。


 ……誰ですか?あれ?見たことない男が立っていたんですが?え?すごい困惑してます、私……。


「ガルムさん、あなたは何やっているんですか?その娘が震えているでしょう。」

「いや、俺はただパーティーに入らないかと……。」

「だから、まずその手を離しなさい、と言っているんです。女の子からしたら自分よりも大きな男につかまれているというだけで、随分怖いことなんですよ。彼女のような幼い少女ならなおさらです。」

「えっ!?ま、マジか……。すまねぇ。」


 ソフィアさんが助けてくれました!かっこいい!私が震えているなんて嘘までついて……ってあれ?本当に私の体震えてる……?

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