5話
子供を助けてから、もう1週間が経過した。
今日は、給料日そして、丁度仕事が休みの日。
俺は早速、コンビニへむかい、支払いを済ませ、今月使えるお金を引き卸す。少し買い物をしてから、そのまま、不思議屋へむかった。
「いらっしゃ~い。あらコウ、久しぶりね。」
いつものように、綺麗なシュテルさんがそこにいた。
「ご無沙汰してます、シュテルさん。あ、これ、コンビニで買ってきた物ですが、良かったら食べて下さい。」
「あら、ありがとうね。それにしても1週間ぶりかしら、元気そうね。」
「まぁ、何とかやってます。シュテルさんもお元気そうで何よりです。」
「ふふ、ありがとう。それで、今日はどうしたの? 顔を見せに来ただけじゃ無いんでしょ?」
「まぁ、それもあるのですが、お金が出来たので、一番くじを引きに来ました!!」
「そう分かったわ。それで、今日は何回引くの?」
「今日は奮発して、5回お願いします!!」
「了解。それじゃあ、どうぞ。」
「はい!!」
渡された箱から、5枚取り出す。
結果は、Fが3枚にEとDが1枚ずつ。
俺ってやっぱり、くじ運悪いよな…
「それじゃあ、こっちから3枚。こっちから1枚ずつ選んでね。」
「分かりました。」
計5枚カードを選んだ。
F "○△●■" "△¢" "※¶§*"
E "▽▼₩♯"
D "◎★☆"
と印字されていた。
やっぱり、何を書いてあるのかさっぱり分からない。
「シュテルさん、今さらなんですが、このカードって何なんですか?」
「…本当に今さらね。まぁ、そうね…」
ごくり
「秘密よ!!」
ガクッ
教えては、くれないか…
「…分かりました。それじゃあ、また今度来ますね。」
「は~い。それじゃあ、またのご来店お待ちしてるわ。」
俺は、不思議屋を後に家へ戻った。
◇
その日の夜
枕の下にカードを1枚だけ敷いた。
まとめて敷いてもよかったが、暫くは、一番くじが出来ないから、1枚ずつ使うことにした。
そして、俺は、眠りについた。
目が覚めると、草原にいた。そして、前の出来事を思い出す。
そして、目の前には、例のボード。
"○△●■→○△●■Ⅱに上がりました"
初めて引いたカードと同じ記号だったので最初に敷いてみたけどレベルが上がったようだ。
すると、体の底から力が漲ってきた。
それを、試すかのように疲れるまで、跳ねたり走ったりした。
最後には、疲れきってそのまま眠ってしまった。
次の日の夜・2枚目
透明なボードには、
"左右の拳を各100回突き出し、両足蹴り各100回行って下さい。"
と書かれていた。俺は言われた通り、始める。
「ふっ!!」
何となく、掛け声と共に右手を突き出す。
すると、右側の方で、ピコンッと音がした。
音のした方をみてみると、透明なボードに1回とカウントされていた。次左手を突き出すと、同じく左側でピコンッと音がして、透明なボードに1回とされていた。
だけどたまに、雑に拳を突き出した時や力みすぎた時には、カウントされないときもあった。
だから俺は、時折休みを挟みながらやりきった。
"△¢を覚えました"
これまでの事を踏まえると…
俺はもう一度、拳を突き出す。すると、先程までとは何かが違った。
その後も、拳を突き出し、蹴りの練習をしたりして、疲れるとその場で寝転び、瞳を閉じた。
◇
目が覚めると、夢を見ていたとは思うのに、見た内容までは何も思い出せない。
まぁ、いつものとこなので、俺は準備をし仕事へむかった。