40話
最初に考えるのは、やっぱりティアやレーヌさん妖精族の事だ。今回の魔族の連中からは、助けられたが、戦力が欲しい第2位の魔王がまた妖精族を捕まえに来る可能性は捨てきれない… 出来る事なら、守ってやりたい。なら、することは決まっている。
俺は、大図書館を発動する。
少しの浮遊感の後、俺は、たくさんの本棚が浮かんである部屋にいた。目を閉じると、アルたちと座っている自分の姿が浮かぶ為、精神だけこっちに来ているのだろう。
「その通りよ。」
声のした方を見てみると、
「シュテルさん!!」
シュテルさんが立っていた。
「いらっしゃい、コウ。」
「お邪魔します。それにしても、何でシュテルさんがここに?」
「前も言ったと思うけど、私って結構暇なのよね。だから、ここの司書も兼任しているのよ!!」
「そうなんですね。なら、今後も宜しくお願いします、シュテルさん。」
「こちらこそ、宜しくね。まぁ、たまにいない時もあるけど、念じるだけでそれに関係ある本棚が自動で来てくれるから、本当に形だけの司書だけどね。」
「そうなんですね。」
「そうだ、こんな物も用意してあるのよ。」
シュテルさんが、指をならすと本棚が移動しだす。
1つの本棚がシュテルさんの横で止まる。
「その本棚の本を見てみて?」
「? 分かりました。」
その本棚を見てみると、
「!? こ… これは…」
「そうよ。地球のライトノベルよ!!」
「ありがとうございます!!」
物凄い勢いでお礼をのべていた。
ノベルは、俺が読んだこと無い物から、読んで気になっていた物の最新刊など数多くの種類があった。読みたい気持ちにかられたが、今はその為に来た訳ではない。
「どういたしまして。それにしても、コウはこっちに来てそうそう大変だったわね。」
「…やっぱり、見てたんですね。」
「楽しませて、貰ってるわ。」
「見るのはいいですけど、ほどほどに、して下さいね。」
「りょーかい。」
「本当に、頼みますよ。それで、見てたなら分かると思うんですけど…」
「えぇ、概ね理解しているわ。妖精たちの事ね。」
「はい。どうにかしたいのですが、何かいい案はないですか?」
シュテルさんは、再び指をならし、本棚が移動する。
本棚が止まると、そこから一冊の本を取り出し手渡してくる。
「これなんて、どう?」
受け取った本には、"神代魔法について"と書かれていた。
「し… 神代魔法ですか?」
「えぇ、そうよ。」
「かなり物騒な、タイトルなんですけど?」
「そう? 結構便利よ。とりあえず読んでみたら?」
シュテルさんが、もう一度指をならすと、アンティークな机と椅子、それとティーセットが表れた。
「…分かりました。失礼しますね。」
「どうぞどうぞ。今、飲み物いれるわね。」
「ありがとうございます。」
俺は、椅子に座りシュテルさんの入れてくれた飲み物を飲みながら、神代魔法についての本を読み始めた。




