表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/49

30話

 コウさんたちと別れた後、私は、妖精の棲み処に戻ってきた。私は、すぐにお母様のもとへむかった。

 お母様は、相も変わらず、辛そうな顔をされていた。


「お母様!!」


 私は、お母様のもとへ近寄った瞬間、頬に衝撃をうけた。衝撃をうけた頬は、次第に熱を持ち、ジワジワ痛みがやってくる。そこで、私は頬を叩かれた事に気づいた。だけど、私は、それ程の行動をしたのだと謝ろうとしたら、今度は、身体全体を包み込まれ、お母様の温かさを感じる。


「良く帰ってきたわね… このバカティア。」


「お母様…」


「あれ程、結界の外には、出てはダメだと言ったでしょ…」


「ご… ごめんな゛ざい…」


 涙が溢れてくる。

 お母様は、より強く私を抱き締めてくれた。

 少しの間、抱き締めてくれた後、私が落ち着いたのを察したのか、力を弱めてくれる。


「でも、良かったわ、怪我はないみたいね… 魔族には、会わなかったようね…」


「そ… それが、違うんです…」


「…どういう事? ま… まさか魔族に会ったの!!」


「はい…」


「ティア、それはいった… うっ!!」


「大丈夫ですか、お母様!!」


 お母様が、倒れそうになる。


「だ… 大丈夫よ。それより、さっきのは、どういう事?」


「それは…」


 そこから、私は、起こった事を話し始める。少しして、話し終わる。


「無茶な事ばっかりして…」


「ごめんなさい…」


「もういいわ… 話は分かったわ。それで、その人の子は、今どこにいるの?」


「結界の外で待ってます。」


「…分かったわ。私も、一度会わせて貰ってもいい?」


「…大丈夫だと思います。」


「なら、連れていって貰ってもいい?」


「はい。こっちです!!」


 私は、お母様を連れて、コウたちのもとへ戻った。



 ◇



「お母様!!」


 飛び出していった、娘が戻って来てくれた。私は、気づけば、娘の頬を叩き、すぐ娘を抱き締めていた。


「良く帰ってきたわね… このバカティア。」


「お母様…」


「あれ程、結界の外には、出てはダメだと言ったでしょ…」


「ご… ごめんな゛ざい…」


 娘が、泣き出す。私は、より強く娘を抱き締めた。

 少しして、落ち着いたようなので、力を弱める。


「でも、良かったわ、怪我はないみたいね… 魔族には、会わなかったようね…」


「そ… それが、違うんです…」


「…どういう事? ま… まさか魔族に会ったの!!」


「はい…」


「ティア、それはいった… うっ!!」


 疲れのせいか、一瞬身体の力が、ぬける。


「大丈夫ですか、お母様!!」


「だ… 大丈夫よ。それより、さっきのは、どういう事?」


「それは…」


 娘から、結界から出た後の事を聞いた。


「無茶な事ばっかりして…」


「ごめんなさい…」


「もういいわ… 話は分かったわ。それで、その人の子は、今どこにいるの?」


「結界の外で待ってます。」


「…分かったわ。私も、一度会わせて貰ってもいい?」


「…大丈夫だと思います。」


「なら、連れていって貰ってもいい?」


「はい。こっちです!!」


 私は、娘に連れられ、話に聞いた男の人のもとへむかった。

 着いた先には、獣人の子供と信じられない程高い魔力を持った何かがそこにいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ