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28話

 モンスターが現れた。姿は、狼型。狼型のモンスターは、すぐに、襲ってこずジリジリと距離をつめてくる。一応、鑑定眼を使い、ステータスを見てみる。


 名前:ー 種族:灰色狼グレイウルフ 性別:♂️

 ランク:1 LV:8 HP:35 MP:0

 STR(力):15 DEX(器用):8 DEF(防御):15

 AGI(敏捷):15 INT(知力):8 MND(精神):0

 LUK(運):5 CHA(魅力):5

 スキル:身体強化Ⅰ 俊足Ⅰ 噛みつきⅡ 嗅覚強化Ⅰ

 称号:ー


 ん、後ろに色の違う狼がいるな。その狼にも、鑑定眼を使う。


 名前:ー 種族:黒狼ブラックウルフ 性別:♂️

 ランク:2 LV:15 HP:65 MP:15

 STR(力):35 DEX(器用):25 DEF(防御):25

 AGI(敏捷):45 INT(知力):30 MND(精神):5

 LUK(運):5 CHA(魅力):10

 スキル:身体強化Ⅱ 俊足Ⅱ 噛みつきⅡ 嗅覚強化Ⅱ 咆哮Ⅰ 統率Ⅰ

 称号:ー


 こいつが、リーダーかな?

 確認を終えた後は、すぐに終わらせる事にする。


重力グラビティ


 俺の担当の前の4匹を、地面に這いつくばらせ、その上から魔法剣を降りそそがらせる。どうやら、魔法剣生成スキルは、LVがあがれば、強度が増すようだ。

 俺は、死んだのを確認する間も惜しみ、アルたちの方を確認する。


『LVが上がりました』


 どうやら、無事に、倒せたようだ。

 ティアは、魔法を使い2匹の狼を問題なく相手取っている。

 アルはというと、


風の足鎧(ウインド・グリーヴ)なの!!」


 と全身鎧から両足の足鎧グリーヴだけに、切り替えスピードで翻弄しつつ、蹴り飛ばしている。ちょうど、狼たちが、かたまった所で、


「とどめなの!!」


 アルの足鎧グリーヴに風が纏まりつく。


風脚ウインドレッグなの!!」


 アルの足鎧グリーヴに纏まりついていた風が真っ直ぐ狼たちを襲い、風が落ち着いた頃には、全身ボロボロの狼たちの死骸だけが残されていた。

 狼を倒したアルは、足鎧グリーヴを解除して、俺に飛びついてきた。

 俺は、そんなアルをゆっくり抱き抱える。


「勝ったの!! LVも上がったの!!」


「見てたぞアル。頑張ったな!!」


 頭を撫でてやる事も忘れない。


「えへへへ~」


 ティアも、戻ってくる。


「ほ… 本当に、コウさんたちは、何者なんですか?」


 ティアは、不思議そうに聞いてくるが、あまり検索されたくない俺は、話を変えながら、ティアの頭を撫でてやる事でその話をあやふやにする。


「ティアも凄かったぞ!!」


「え… えへへ あ… ありがとうございます…」


 ティアは、顔を真っ赤にさせている。

 一応、魔玉、(今回もカケラだった)だけを回収し、地面に穴の開け、そこに死骸を放り込み、威力の抑えた、火魔法で燃やす。当然、穴を埋めるのも忘れない。それが終わると、


「それじゃあ、ティア案内を再開してくれ。」


「はい、任せて下さい!!」


 飛んでいくティアの後を俺たちは、ついていく。

今回の話の中で、足鎧をグリーヴと、表記してますが、本来は、すね当てなどをグリーヴ。足の甲などをサバトンと呼ぶみたいです。

今後も、膝下から足先まで覆う防具をまとめて、足鎧→グリーヴで表記させて頂きます。

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