26話
1人は、俺の横を、2人は、持っていた武器で、俺に攻撃を仕掛けてきた。俺は、3人にまとめて、重力魔法を使う。
「重力」
「「「ぐぅ!!」」」
魔族たちは、そのまま地面に叩きつけられる。
「な… 何だこれは…」
「動けん…」
「き… 貴様何をした!!」
どうやら、ちゃんと動きを封じれたようだ。
更に、一瞬だけ重力を強めると、魔族たちは、そのまま気絶した。
「す… 凄い。こんなに簡単に魔族たちを倒すなんて…」
ティアたちが、近寄ってきていた。
「やっぱりコウは、最強なの!!」
「おっと…」
アルが飛び込んでくる。アルを撫でながら、ティアに聞いてみる。
「それで、ティア。こいつら、どうする?」
「え… それ、私に聞くんですか?」
「そりゃ、ティアは、妖精女王の娘なんだろ?」
「それは、そうですけど… 私的には、このまま帰って貰って、もうこの森に近寄らなければそれで、いいんですけど…」
「そうか… 分かった。」
俺は、アルを抱えたまま、気絶しているリーダー格らしき魔族の元へ行き、重力を弱める。頬を叩く事で、刺激を与え、気絶から回復させる。
「き… 貴様…」
起きた魔族の頭を持ち上げながら目を見て、催眠眼、魅了眼を同時発動する。
「な… 何を…」
俺の目を見ていた魔族の目が虚ろになる。鑑定眼で見てみると、状態:催眠 魅了となっていた。それを、確認してから、重力魔法を解除する。
解除した後に、魔族に質問をしてみる。
「まずは、お前らがここに来た理由を話せ。」
「分かりました… 私は、魔王・ドヴァー様の直属配下の四騎将が1人トレ様の配下のジドです。ドヴァー様の指示で、私たちは、近々起こる魔族間での戦争の戦力強化の為に、トレ様と共に、妖精たちの確保にやって来ました…」
ティアから、聞いていた通りだな。
「なら、そのトレとやらは、今はどこにいるんだ?」
「トレ様は、ここから少し離れた場所でお待ちになってます…」
「お前たちを待っていると言う事で、いいんだな?」
「はい… 私たちが、妖精を捕らえるのを待ってます…」
なら、そいつもどうにかしないと、いけないか…
気絶している2人も起こしてから、催眠眼、魅了眼を使う。
目を覚まして早々、わめいていた2人も、一瞬で目が虚ろになる。
「え~と、ジド? 2人を連れて、そいつの元まで戻って、帰るように説得しろ。もし、説得出来ないなら、実力行使も許可する。」
「分かりました…」
ジドは、2人を連れて、何処かへむかっていった。
「それじゃあ、ティア。」
「は… はい!!」
「俺たちを、妖精の棲み処に案内してくれないか?」
「…どうしてでしょうか?」
「妖精の棲み処を見てみたいって言うのが、一番の理由かな?」
俺は、素直に行きたい理由を伝える。
「私たちの棲み処を見てみたいですか… 私は、いいと思うのですが、お母様が許可するかどうか…」
まぁ、そりゃそうか…
こんな中は見ず知らずの人間なんて、棲み処にいれたくないよな…
さて、どう説得したものか… 俺は、少し頭を悩ます。




