23話
モンスター図鑑を読み始めると、
『速読スキルを覚えました』
…もう、何も言わないぞ。
その後は、スキルのおかげか、読むスピードが上がる。この身体になって、記憶力も上がっているのか、内容もしっかりと覚える事が出来た。読んだ内容を頭の中で、まとめてみる。
・モンスターは、森や谷、ダンジョンと呼ばれる所などに、存在している。
・モンスターの強さは、ランクで決められている。当然、ランクが上がるとその分モンスターが強い。特殊モンスターをのぞく。
・モンスターの中には、魔玉と呼ばれる物が存在している。地球の知識でいう、魔石みたいな物だ。
・魔玉にも、ランクがあり、ランクが高い物の方が高く売れるみたいだ。
後は、多くのモンスターの知識を蓄えたくらいだ。
俺の上で寝ているアルを見るが、まだ、寝息を立てて寝ているから、モンスター図鑑を本返還し、次の本を本召喚する。魔法についての本や他の本など数冊読み終った所で、アルが目を覚ました。
「おはようなの!!」
「おはようアル。よく寝れたか?」
「寝れたの!!」
「それは、よかったな。」
そう言って、頭を撫でてやる。
撫で終えた後は、アルをおろし、チェアをアイテムボックスに片付ける。
緑小鬼からは、いい素材は取れないようだが、魔玉はあるみたいなので、魔玉を取り出す為、アルと一緒に、緑小鬼と戦闘?した場所に、戻った。
緑小鬼の魔玉の位置は、人の心臓がある部分にあるようなので、大型ナイフの魔法剣を作り、魔玉を取り出してみる。
中から、白い欠片のような物が出てきた。それを、取り出した瞬間、
『解体スキルを覚えました』
もう、気にせず、その欠片に鑑定眼を使ってみる。
ランク1の魔玉のカケラ ・・・ ランク1モンスターの魔玉のカケラ
先程読んだ本通り、魔玉は、必ず玉のまま出るわけではなく、殆どが、欠片の状態で出てくるみたいだ。まぁ、玉のまま出るときもある。それに、魔玉は、ランクが高いほど黒くなるようなので、ランク1だと、色は白だ。
続けて、他の緑小鬼や高緑小鬼からも、魔玉を取り出す。高緑小鬼からは、ランク2の魔玉のカケラが取れた。この後は、死骸の処理をしないといけない。このまま放置しておくと、動屍化するからだ。定番の処理の方法は、燃やす事みたいだ。俺もそれにならって、燃やしてみる事にした。当然、魔法を使ってみるつもりだ。初めての魔法にワクワクする。先程読んだ本には、魔法は、イメージと書いていた。早速、距離を取った後、まとめた緑小鬼たちの死骸にむかって、魔法を使う。イメージを固める為に、魔法名を唱える。
「火球」
バスケットボール大の火球が出来上がり、死骸にむかって飛んでいき当たった瞬間、爆発した… 何故だ…
まぁ、でも跡形も無くなってたので、処理はもうあれで、いいや… もう、気にしたら、負けだ…
もう考えるのをやめ、ふと、身体を見てみると、血で汚れた。
汚れを落とす為、生活魔法を使ってみる。
「清潔」
そう唱えると、体についていた血が、落ちて綺麗になった。




