2話
自宅に帰りついた俺は、コンビニで買ってきた、弁当を温める。
その間に、着替えを済ませ、弁当と一緒に買った缶ビールを飲みながら、温まるのを待つ。
"ピッピッピッピッ"
さっと取り出し、弁当を食べ始めながら、録りためていたアニメをみ始める。明日は休みなので、ゆっくり出来る。
弁当も食べ終え、2本目の缶ビールをちびちびを飲み、アニメを一気みする。
「ん~!!」
1クール分のアニメをみ終え体を伸ばし、浴室へむかう。
軽く、シャワーだけ浴び、冷蔵庫に入れていた水で水分補給する。
その後も、アニメの続きを見るが、少しして眠くなってきたので、寝ることにした。
する事を終わらせ、ベッドに入るが、ふと思いだしカードを取り出しベッドへ戻る。
「確か、枕の下に敷くんだったよな…」
俺は、言われた通り、枕の下にカードを敷いて眠りについた。
◇
顔に何かが吹きつける感覚で、目が覚まる。
「…は?」
俺は、すぐに周りを見渡す。上をむくと、ギラギラと太陽が照りつけ、雲一つもない青空。前後左右は、障害物が一つもな草原。
すると、目の前に透明な何かが現れた。
「!?」
急に出てきて驚いたが、良く見ると、文字が書かれていた。
そこには、
"身体全体に力を巡らせるイメージをして下さい"
「?」
身体全体に力を巡らせるイメージ? どういう事だ?
まぁでも、特にする事もなかったので、書かれているように、力を巡らせてみるイメージをしてみる。イメージとしては、よく読んでいたラノベに書いてあったことを手本にしてやっていると、再び透明なボードが現れた。
"○△●■を覚えました"
すると、突然本当に力が漲ってきた。
力を試すため、その場でジャンプしてみる。
「マジかよ…」
俺は今、大人1人分ほどの高さまで飛び上がっていた。
次は、辺りを駆けまわってみる。
いつもなら、少し走っただけで疲れるのに、今はどこまでも走れそうな感じがする。だけど、ある程度走ったせいか、少し疲れを感じた俺は、その場に寝転んだ。
すると、心地よい疲れもあってか、突然睡魔が襲ってきて、眠りについた…
◇
目が覚める。近くに置いてあったスマホで時間を確認すると、11時を少し過ぎた所だった。
体を起こし、伸びをする。何故か、少し体の調子が良いような気がする。
何かあったのか、昨日のことを振り返る。
「!? そういえば、カードは…」
枕をめくると、カードは失くなっていた。周りを少し探すけど見つからなかった。
すると、昨日のシュテルさんの言葉を思い出した。
「そのカードを枕の下に敷いて寝るだけよ。そしたら、いい夢を見ることが出来るわ。その代わりに、夢を見た後は、カードは消えてしまうけどね。」
いい夢…
確かに、見た内容は覚えていないのだが、いい夢をみたような気がする。
シュテルさんの言った通り、カードも消えている…
「やっぱり、シュテルさんの言った事は、本当の事だったんだ…」
気づけば、そんな言葉が口から漏れていた…
信じますと言った癖に、こんな言葉が出た自分に少し嫌悪感を感じた。
次会ったときに、謝ろうと思いながら、顔を洗いにいった。