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11話

 ~ 次の日 ~


 夢の中で、目が覚めると、初めての夜だった。

 空には、星どころか、月すら出ていない。

 暗くて、自分の姿すら見えない。

 この中で、何をするのかと思っていると、


 "暗闇の中、明かりをイメージして下さい"


 明かりのイメージねぇ…

 何となく、蛍を思い浮かべてみると、


 "∵★☆Ⅱを覚えました"


 と、同時に、俺の周りに本当に蛍のような光が浮かび上がった。

 何となく、幻想的だなぁと思っていると、いつもの睡魔が襲ってくる。その小さな光に照らされながら、寝ころんでふと横をみると、ウサギをこちらを見つめていた。


「いつからいたんだよお前…」


 と言う、言葉を残し眠りについていた。


 さらに次の日、目が覚めると、いつもの草原だった。

 今日も、起きてそうそう、ウサギは、俺の横に待機していた。

 ウサギを撫でながら、ボードを確認する。


 "四大元素をイメージして下さい"


 まぁ、何とも安直な指示が出たな…

 俺は、そのままウサギを撫でながら、イメージをする。


 "δ£★☆Ⅱを覚えました"


 すぐに覚える事が出来た。

 覚えると同時に、睡魔がやってきた。



 ◇



 カードを全部使いきった次の日、それは、出勤した際に、起こった。


夢ヶ崎(ゆめがさき)さん、課長が会議室まで来てくれとの事です。」


「課長が? あぁ、分かった今から行くよ。」


 俺は、出勤そうそう、会議室にむかった。

 呼び出された理由は、特に思い浮かばない。

 昨日は休みだったけど、連絡も来てなかったし、そこまで重要な内容ではないのか?

 まぁ、直接聞けばいいか。


 コンッコンッ


夢ヶ崎(ゆめがさき)です。」


「あぁ、入ってくれ。」


「失礼します。」


 会議室に入り、用件を尋ねる。


「どのような、用件でしょうか?」


「ん、あぁ… まずはそこに座りたまえ…」


「はぁ… では、失礼します。」


 言われた通り、近くの椅子に腰かける。


「それで課長、俺は何の理由で呼ばれたんでしょうか?」


「・・・」


「課長?」


「…まずは、これを読んでくれ。」


 課長から何が書かれていた紙を受け取った。

 さっと、目を通す。全て読み終わると、


「…これは?」


 そこに書かれている内容は、俺が特定の人物にいじめをしている等の内容が書かれていた。


「私も、昨日御手洗(みたらい)君から、直接渡されて困惑している…」


 御手洗(みたらい)とは、社長の息子の事だ。


「私は、そんな事をした記憶がないのですが?」


「うむ… だが、御手洗(みたらい)君は、そのいじめのせいで、仕事に出勤する事が出来ないと言ってきている…」


 そう言えば、最近出勤してなかったな…

 しかも、俺の休みの日にそれを持ってきてたのか…


「それで、俺はどうすればいいのでしょうか?」


「この件は、社長まで話が言っている。」


「…そうですか。それで?」


「社長からは、君を辞めさせるように言われている…」


「社長はむこうの言い分を信じると?」


「…すまない。」


 こちらの話は聞かないか…

 出るとこ出たら、どうにかなりそうだが、何だかもう、どうでも良くなってきた…


「…分かりました。退職理由はどうするんですか?」


「…自己都合退職扱いになる。」


「…そうですか。話は、以上ですか?」


「あぁ…」


「それじゃあ、荷物の整理をしてきます…」


 そう言って、俺は会議室を後にして、荷物をまとめた。

 お世話になった人たちに、挨拶をして、会社を後にした。

 朱里あかりは、確か昨日から出張だったはずだ…

 帰りは、明日の17時くらいだと言っていたな…

 携帯を取り出すが、都合の悪いことに、充電が切れていた…

 そういえば、昨日充電をするの忘れてたっけな…

 まぁ、後で連絡でも、いれておくか…

 そんな事を思いながら、事前に呼んでいたタクシーで自宅に帰った。

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