10話
次の日は、見かけたことのあるカードを同時に枕の下に敷き、眠りついた。
いつもの草原で目が覚めると、
"○△●■Ⅱ→○△●■Ⅳに上がりました"
"✕♡★☆→✕♡★☆Ⅱに上がりました"
"△¢→△¢Ⅲに上がりました"
"▽▼₩♯→▽▼₩♯Ⅱに上がりました"
"◎★☆→◎★☆Ⅱに上がりました"
一気にレベルが、上がっていた。
この日は、最近ほぼ起きたときにいるウサギと戯れて、眠くなるまで過ごした。
◇
次の夜
さて、今日からは、新しいカードになる。
※¶$¥と印字されているカードを手に取り、ベッドに入り、そっと枕の下に忍ばせ、眠りについた。
◇
目が覚めると、いつもの草原。
ワクワクしながら、ボードを待っていると、
"30秒間、息を止め、動かないで下さい"
今回は、息止めか…
動くなって事なんで、座ってする事にした。
胡座をかいて、座ると足の上に、ウサギが乗ってきた。
「今から、やることあるから、邪魔するなよ~!!」
ツンツンと頬をつつき、忠告しておく。
コクコクと首を縦に振る。何気に、頭いいよな。
よし、それじゃあやりますか!!
大きく、息を吸い込み、息を止め、身動きをやめる。
~ 30秒後 ~
「ぷはぁ… ハァハァ…」
"※¶$¥を覚えました"
よし、ちゃんと覚えたな。
「お前も、いい子にしてたな。」
ウサギの頭を撫でてやる。
まぁ、でも徐々に足がしびれるのが、一番辛かった…
そっと、ウサギを持ち上げ横にずらし、足のしびれがとれるのを待つ。
先程の指示と一緒で、動かないようにしていたせいか、何だか自分の気配が薄れていく感じがした…
と、同時に眠気が襲ってきた。俺は、眠気に逆らわずに、横になる。
今日は、あまり構ってやれなかったウサギを頭を再度撫でながら、眠りについた。
◇
いつものように、仕事を終わらせて、自宅に帰る。
そういえば、最近社長の息子の姿を見かけない。
まぁ、無断欠勤なんて、良くあることなんで、気にしても仕方ない。
夕食を早々と済ませ、コンビニで受け取った、最新刊のラノベを読み始める。面白くて、一気に読んでしまった。
時計を確認すると、もうそろそろ0時に、差し掛かるところだった。
「さてと、寝ますか。」
€¢のカードを2枚持って、床についた。
◇
さてと、俺のもとまで来ていたウサギと戯れた後、ボードを確認する。
"木剣を1000回降って下さい"
今回は、地味にきつそうな指示がきたな…
あれ? 気づいたら、ウサギがいない。キョロキョロとウサギを探すと、いつの間にか、地面に刺さってある木刀の下にいた。
器用に足を使ったり、束の部分を蹴ったりして、木刀を抜き、咥えて持ってきてくれた。
「お、ありがとな!!」
木刀を受け取りつつ、頭を撫でてやる。
さてと、やりますか!!
俺は、学生の頃習った剣道を思い出しながら、木刀を振る。
途中休憩を挟みながら、1000回振り終えた。
"€¢Ⅱを覚えました"
すると、木刀の握りがしっくりくるようになった。
確認のため、振ってみると、先程とは比べならないほど鋭く木刀を振ることが出来た。
その後は、木刀を地面に起き、睡魔が襲ってくるまで、ウサギと戯れた。