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~ the Game ~  作者: たくちゃん
第一章~プロローグ~
4/9

第3Game

ウリエルさんの部屋に入り、僕とサキエルはGAMEが検索できる機械の前に立ち、お互いにGAMEを検索し始めた。


えぇ~っと、勇者、勇者と…

ポイント限度は一千万と…


…………あれ??

画面には、該当結果が0件??

おかしい、こないだまでは沢山該当してたのに…

隣のサキエルに確認してみよう。


「サキエル??世界はどこにする??

それと、勇者は売り切れなのかな??」


サキエルからの答えは

「世界は勿論、俺らの世界の下界だな!ここが一番広いし、父上が一番力を入れた世界だから多種に渡って種族がいるしな!!

勇者も数多くいるぜ??俺は闇の勇者に決めて、今は優遇措置を選んでる所だから邪魔するなよ!」


世界は僕らの世界の下界…

『アースガルズ』

にしても、僕の方には勇者なんて全然検索がヒットない…

どうなっているんだと、画面を睨んでいると不意に後ろから声が聞こえた


「サキエルにアザゼル!僕に挨拶もないなんて悲しいなぁ!!」


この声の持ち主は、ウリエルさんだ、

「「ウリエルさん、こんにちは」」

サキエルと挨拶がハモった…

「ははは、二人とも仲が良いね!」


僕らが、今挨拶したのがウリエルさんで、ここのGAMEを一括で担当してる大先輩だ。

丁度いいと僕は思い、ウリエルさんに勇者が検索できない事を聞いてみよう。


「サキエルとは別に仲良くないですよ??

それより、ウリエルさんに聞きたい事が。」


サキエルは僕の言葉を聞いてこちらを一睨みしたが、また画面に向き直り設定を再開している。


「んん~??なんだい??」


「この機械で何度も検索してるんですが、勇者が出てこなくて、ポイントも一千万溜まったので足りてる筈なんですが……」


「ははぁ~ん、アザゼル君は部屋の前の値上げの表記を見なかったねぇ??

勇者は人気の割に数が少ないからね、今は一千五百万ないと選べないよ??」


ウリエルさんは笑顔でそう答えてくれた…

って、えぇ!!

じゃあ勇者は選べないじゃないか!!

どうしよう…

これじゃあ、サキエルに勝てないよ…

「えぇ…どうしよう…」

と悩んでいると…


「よし!!設定も終わった!!これで、負けないぜ!!

ウリエルさん、これでGAMEを出してくれ!」

サキエルは決まったみたいだ…

機械からデータを転送して、それをウリエルさんがGAMEにして出している。


「ふふ、闇の勇者か、サキエルはそっち系が好きだね」

「あぁ、カッコいいからな!

それじゃアザゼル、お前の部屋で待ってるぜ!!負ける準備しっかりして、早く来いよな!!」


そういうと高笑いしながらサキエルは部屋を出て行った。


くそ、なんてムカつくやつだと思い、僕はまた画面を睨む。

勇者がないとなると…

戦士…ダメだ、パラメーターが勇者には勝てない…

魔法使い…これもダメ…

僧侶…盗賊…魔物使い…聖者…騎士…

どれもダメだ…

世界の中でも職種は変えれるけど、先天的なものが後の影響にでかいからな…


はぁ~、僕はため息をつきながら、また画面に目を向ける、そしてタッチパネルをいじっていると…


『  』で検索を開始します…

あれ?

空欄で検索押しちゃってた、


該当結果は一件です。


『  』の人生。


空白??………説明文は……??


「『  』の人生

この人生は難易度を選ぶ事はできません、難易度設定は超ベリーハードです。

この人生にはある設定がかけられているため、優遇措置をつけることはできません。

膨大な数の困難が待ち受けています。

このGAMEをクリアしたときには、人生の謎がひらけるでしょう。」


うん、これはないな。

第一、難易度の割にポイント倍率が

GAMECLEAR時は400倍なのに、

GAMEOVER時は0倍…

つまり、いくらスコアを取っていても、クリアと認められなければ、ポイントは0なんて…


しかもだ、このGAMEの購入ポイントが、全てって表記もおかしいし、そして、よく見たらポイントを使って優遇措置も取れないみたいだし、パラメーターも表記されてない…

謎すぎて危険すぎる…


「まだ、決まらないのかい??

戦士とかでも、生き方次第で良いところまではいくと思うよ??」


っと笑顔でウリエルさんは言ってくれるが…

今回はサキエルに確実に勝ちたいしなぁ…

と思っていると。


「あっ、きたきた!決めたんだね!!」


えっ??僕はデータを送っていないのに!?

画面を再度覗くが、画面は送信しましたと文字が出ているだけだ…

そして僕のポイントは0に……


「あれ??これはなんの人生だろう??

アザゼル君シークレットモードにしたね??僕には隠さなくても良いのに…」



シークレットモードなんかかけてないけど…

あっ、タイトルが空白だからか!


「いや、それ空白の人生だったんです!タイトルなかったんですよ??」


「うん??そんな人生は無いよ??

もう、別に隠さなくても良いのに」


そういうとウリエルさんは笑顔でGAMEを渡してくれた。

僕は不思議に思ったけど、もうポイントも無いし、このGAMEで勝負しなきゃいけないのか。

よし、もう仕方ない、このGAMEでサキエルと勝負だ!!

僕はウリエルさんに、挨拶をして僕の部屋へと戻った。

部屋に戻ったら、サキエルがなんか文句を言って来たが、僕は無視して


「さて、サキエル、GAMEの勝負だ!!勇者だからって負けないからな!!」

サキエルは一瞬驚いた顔をしたが、

「はん、負けて吠え面かくなよ!!」

サキエルも画面に向き直る。


そして、二人ほぼ同時にGAMEをセットする。

そして、僕の視界は暗転し、機械質な声が頭の中に響く。



『GAME START』


人生の始まりだ。

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