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Strategy memory recovery  作者: 礼厳 誠安
第壹章 第07特型戦闘車小隊『ナイトウォーカー』
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 初めての長編です!その為勝手が分からず右往左往な状態ではありますが、お付き合い頂けると嬉しいです。

 週一で投稿する予定です。少しずつの投稿になるかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。(何をよろしくするんだろう...)

 雪原=降雪

 なんだかさっきより雪が強くなってきた。力尽きてここにこうして倒れてから、一体どのくらい時間が経っただろう。もう手足の感覚は残っていない。

 部隊は壊滅した。あの状況下で一体何人の仲間が生き延びられただろう。皆やられた、次々と。彼女も、そしてそのお腹の中にいた僕等の子供も。あんなものは最早戦いでも何でもない、虐殺だ、殺戮だ。そう、奴は圧倒的な武力によって、たった一人で、こちらに反撃をさせる機会さえ与えず、一方的に攻撃してきた。こちらの部隊の指揮系統はあっという間に瓦解し、僕等は成す術もなく、ただひたすら逃げ惑うことしか出来なかった。その間にも、ひとり、またひとりと仲間がやられていった。仲間の返り血や肉片を浴びたのだって、一度や二度ではなかった。僕自身も背中に攻撃を受けた。一歩踏み出す度に背中を強烈な痛みが走り抜けてゆく。だがそんなことに気を配る余裕もなく、僕は死に物狂いで逃げた。彼女は、僕が引いていたその手を残して跡形も無く消えてしまった。僕は残った彼女の手を抱き、走った。

 逃げるうちにいつの間にか僕は一人になっていた。もう奴は追ってきてはいなかったけれど、僕はそれでもなお逃げ続けた。

 何故そうしたか?

 怖かったのだ。怖くて怖くて、そうやって逃げ続けていなければ恐怖で押し潰されそうだった。

 手元にあった食料や飲料は尽き、血も大分流れた。やがて逃げ続ける余力もなくなり、今いるこの場所で遂に力尽き、倒れた。

 倒れてから、初めて僕は雪が降っていることに気がついた。気がついた途端、まるで突然思い出したかの様に寒さが襲ってきた。僕は彼女が寒くないよう、胸に抱き体を丸めた。その辺りから少し記憶が曖昧になっている。もしかしたら眠っていたのかもしれない。

 眠る?ああ、そういえばさっきから、何だか眠たい。意識が朦朧として物事を深く考えられなくなってきた、少し眠ろう。

 そして意識が遠のき気を失う直前、どこか遠くの方でヘリのローター音が聞こえた気がした――


 今回は序章を投稿しました!来週は一章の第一段落を投稿予定です。

 話の展開は大分スローペースになりそうですが、何卒お付き合い下さいませ。(切実)

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