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二十三
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あいつは、“ここ”以外、居場所が無いのだと言った。
人間は、私と違って、何処へでも行ける。
けど、だからこそ、何処にも行けなくなる事も、あるのだろう。
そんな、人間であるあいつが、“ここ”が唯一の場所だと言う。
私は無論、選択肢など無く“ここ”である者だが…
それでも、“ここ”が、何だか特別な場所に思えた。
まるで、果てしない旅の末に、見付けた場所のように思えた。
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