ある駅での出来事2
待ち構えていた大日は、でて来た中学生と男達に多少の距離を置いた所で
「やったぜ!みたかよ。ざまあみさらせ!厳重注意だけだ。これが日蓮大聖人様、摂流薄教の力なんだよ!
豊富先生のおかげだっ!じゃああばよ!」
と、ちょっと興奮気味に男達に言ったのだ。
「はぁ?」
大日の、思い掛けない言動とその行動に、いきなり疲れた様子の男達。
そして大日はその場から立ち去った。
「待て…!」
男のひとりは追い掛けようとした。しかし。
もうひとりの男が腕を掴み制止した。
「止めておいたほうがいい。あんなふざけたヤツが『仏弟子』なんて言っているのがたかが知れているってモンだよ。
あんたはアレを『低俗』とかって思わないか!?」
と質問を言う。
制止された男は力を抜き
「…大人げなさそうですね。あいつは」
「…そう思っているなら。分かるでしょ?」
「そうですね」
二人して納得する。
直ぐ側にいた中学生は黙ってみていた。
「あのー」
「…君な、これから注意するんだよ」
「しばらく写真撮れないよ。こわいですよ!」
中学生が可哀想だった。
しばらく日数が経って。
50年は昔から、大和国と言うのは、メタンハイドレートや藻から精製される石油系燃料の大量生産化に成功を収めおり、
エネルギー資源の輸出国になっていた。
そのために国の景気は良く、政府も国民も、大半が天狗になっていた。
そんな中、ある影の動きがあった。
その影は、東京湾を目指していたのだ。
また数日後。
大日は、摂流薄教団が発行する会報を無差別投函する為、安房勝山の地にいた。
一方、AFCでも動きがあった。
「大変です!ブラックボックスの振動が異常値に達しています!」
「何っ!?」
AFCにいる研究者がブラックボックスのあるコントロールルームへ向かう。
研究者が部屋に着くと、ブラックボックスの振動は異常を示し、目に見えるブレを発生。分裂した。
「自ら分裂?どうしたと言うんだ?」
分裂したブラックボックスの片方は、
「ブゥーン」
という、うなりをあげて後に一瞬にして消えた。
光も発せずそのまま、パッという感じでだ。
「どこに?一体どこに消えたと言うんだ?」
そして一方。
ある基地のモニタールーム。
「…3体の動きは?」
「はい。東京湾入り口より南100キロ地点まで近付いてます。」
レーダーのモニターには矢印が三つ点灯している。それも、時には数分の間消えたり点いたりしていたのだ。
「ステルス性能を持った潜水艦か?よし。哨戒機と攻撃機をスクランブルさせるんだ」
「はい!」
間もなくして千葉県にあるシモウサ基地から、2機の飛行機が飛び立った。
同じ頃。
ブラックボックスは海中に現れていた。
AFCの探知システムは、ブラックボックスの消息を直ぐに捉えた。
「海中?何故海中に居るんだ?」
研究者は不思議に思っていた。
実はこのAFCのシステムは、あくまでも万が一の異常発生の時にはブラックボックス¨のみ¨が追跡出来るシステムであり、
他の機影を探知する事は出来なかったからなのだ。
そして海中では、3隻の潜水艦とブラックボックスが対峙していた。
潜水艦3隻は海中にあるブラックボックスとの距離を置き、まるで睨みを利かせるかの様になった。
一方。哨戒機と攻撃機は発見ポイントへと向かう。
「あと、数分でポイントに到達。戦闘レベルを上げ、その後待機する」
「ラジャー」
およそ10分位経っだろうか。
潜水艦の1隻が、魚雷を発射する。
それをブラックボックスは難無く避けた。
続いて残りの2隻が連続して魚雷をブラックボックス目掛けて発射した。
哨戒機のレーダーがこの動きをとらえる。
「動きました!アンノウンへ向けて数4!魚雷です!」
ブラックボックスから、水中にもかかわらず何か衝撃波見たいな歪みが発生する。
これに当たった魚雷は容易く無力化された。
そして間もなく、シモウサ基地から飛んで来た2機が上空へと到達する。
「よし。ソナー投下!」
「投下!」
「哨戒機の副操縦士がスイッチに手をかけ、目視して海上をみたその時だった。
海上が広範囲に異様な海面の隆起を目撃する。
「…待って下さい!機長!下を!」
そう言われて下を見る機長。
「これは一体…!」
「…波のうねりが見るからに異常だな。ソナー投下を続行してくれ。それとビデオも回しておいてくれ」
「…投下します!…投下!」
機体の下部からソナーが投下される。
ソナーが着水して、作動してから直ぐだった。
波のうねりは更に大きくなり、投下したソナーがそこから発生した波を受け、ひっくり返りそうになる。
そして、
「海中より爆発音!…数3!」
哨戒機が大きく旋回する。
間もなく海中から、白く大きな泡が3つ浮かび上がって、大きな水柱が上がる。
「アンノウン消滅!」
「爆発したか…しかし、一体何が?それにしても波が高い…もう100フィート高度をあげよう」
そう言って哨戒機の機長は高度を上げる。
この波によって水柱は少しだけ、消されるかのように収まった。
一方、AFC。
「ブラックボックスに動きがあります。浮上する様です」
「海中にいたのか?何故だ?」
また、哨戒機。
「何か波をたてながら浮上して来ます」
ブラックボックスが海面に現れる。
それを哨戒機と攻撃機の乗務員が目撃機した。
「あれは?紫色の、ひし形の物体だ。しかもかなり大きいぞ」




