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Out lider  作者: 麻本
1/7

勧誘手口

その先にあるもののプロローグにでるキャラクター、大日和樹が主人公の


スピンオフ作品です。

それは一本の電話からだった。

「もしもし?よう、和樹。久しぶりだねえ。元気だった?どうしたん?」

「あ、ああ久し振り。もし良かったら、今度久し振りに会ったついでにボーリングでもしないか?身延の友達も連れてきてさ?」

「うーん…。良いぜ」

「じゃあ決まりだね。悪いけど今度の日曜日の10時30分位に

木更津駅のコンビニの前で待ち合わせしないか?」

「木更津駅?何で?」

「俺は住んで居るの安房勝山の辺りだよ。木更津駅まで行かないとボーリング場無いじゃんか?」

「いや、今は君津市にもボーリング場はある筈だけど。まだこっちのほうが近いし」

「え?近いって?身延って今どこに住んでんの?」

「鴨川のままだよ」

「鴨川かぁ。じゃあボーリング場は無いよな?」

「うーん?無いけど。ボーリング場以外じゃ駄目なのか?カラオケとか?」

「カラオケとか苦手なんだよ。だからさぁ」

「そうか。分かった。じゃあいいぜ。日曜日に木更津駅の前だったよな」

「うん。木更津駅の前のコンビニな。それじゃあ、その時に」

この彼の名前は大日和樹。

実は摂流薄教団の信者である。

 約束の日。

車の中でちょっとした打ち合わせが行われていた。

「…じゃあ、何かと理由をつけてそうしようか。それで上手くやれば折伏出来るだろう」

…木更津駅の前には大日の姿があった。

中肉中背で眼鏡をかけ、ごくごく普通と言えるのが大日和樹だ。

しばらくすると木更津駅の階段から、身延ともう一人が階段を降りて来る。

そして大日とその近くには車に乗ったもう一人の会員の姿が有った。

大日が声を掛ける。

「おーい。身延だよな?こっちこっち」

「ん?ひょっとしたら大日なのか?高校の時以来だな。どうしたんだよ」

「いやあ。何だか急に身延の事を思い出してさー」

「そうなのか?」

「…じゃあ、こっちに車があるから乗ってくれよ」

そう促され、身延は車の前までくる。

すると、大日が言った。

「俺が後ろに座るから。身延は前に乗ってくれな」

そう言って大日は4ドアの車の後席に先に座る。

そして、身延は前席に座った。

身延のすぐ横。

「じゃあ、出発しようか」

「…」

運転手は誰なのか身延は知らないまま、車はゆっくりと動きだす。

車がゆっくりと走りだす。

そして大日が身延に向かって話しかけてきた。

「ちょっと身延さ」

「うん?何だ?」

「ちょっと仏教の話しを聞いてみてくれないか?」

「はぁ?なんで仏教?しかもいきなり」

「いいから、聞いてみてくれって」

いきなりの大日の言葉にしばし唖然となった身延である。

「大丈夫みたいだから言うけど。仏教にはさ『十界論』てのがあってさ」

大日が身延に向かい、十界論の事を話し出した。

仕方がないので身延は折れる。そして、それをたまに相づちをうつも、ほとんどは黙って聞くだけ聞いて見る身延。

でも、ためいきも吐いていた。

大日が話し終えて、身延が言った。

「なあ、大日」

「何か?」

「お前言う『十界論』で言うと俺はどうやら『畜生道』のほうになるようだけど。コレがどうかしたのか?」

身延が質問した。

「何!身延は畜生道にあてハマるのか!」

内容聞いて、それを振り返ってみるとな」

それを聞いて大日の目が輝いたのだった。

「その『畜生道』の境涯を変えてみないか?いい方法があるんだ!」

大日は身延にプッシュした。

 「あのなぁ。身を乗り出してくるなよ。何か暑苦しいぜ。」

と、身延が言う。

大日は何だかテンションが上がった様でキョドっていた。

そして、そうこうしている内に隣の運転者が

「さあ。着いたぞ」

と言った。

身延は車のフロントガラス越しに、辺りを見回した。

見ればそこは単なる新興住宅地。

直ぐ近くには中学校らしき建物が見えた。

着いたと言った先に、当然ながらボーリング場など無かった。

身延は大日に嘘を付かれた。

騙されたのである。

身延が後ろの席にいる大日へと振り返り、そしてこう言った。

「大日なぁ。あのなぁ。始めは『ボーリング場に行こう。』と誘っておいて、移動し始めたら車の中で仏教やらの妙な話しを

しだしたんで変だとは思ったよ」

「…こうでもしないと救いの手は差し伸べる事出来ないから」

大日の発言はちょっと弱気だ。

「は?なんだそれ?最初はこの近所のボーリング場に遊びに行こうと誘って置いて

着いて見れば、良く知らない所だしさ。

幼なじみ見たいなもののお前が『大事な話しがある』ってんで聞こうとしたら 何?運が上がるやら境涯を変えられるやら。

何か怪しい宗教じゃあねえだろうな?」

「宗教?違うよ!

生活法だよ!唱えていく事で生活向上に繋がるんだよ」

それを聞いた身延が笑う。

「『唱える』って。その時点で宗教だろうが。違うか?」

身延の表情は笑いながらも声は怒っていた。

「あのさ。日蓮大聖人様を知ってるか?」

「ん?。日蓮大聖人?知ってるけど?鴨川の出身だしな」

「『大聖人様』と言ってくれよ!」

大日が突然、突っ込みを入れた。

「なんだってんだいきなり。『様』をつけろだ何だのと」


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