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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

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闇しぃ太郎

【日間童話2位】神様の試練の正解は

作者: 闇しぃ太郎
掲載日:2025/10/12

少しテイストを変えて神話風に書いてみました。


ダークな世界観です。

ふわっとした設定なので温かい目で読んでください。

 ある時、神は二人の男女の子どもを閉じ込めて言った。

 人は誰かの犠牲で生きている。

 ひとりが自分から犠牲になるのなら、もうひとりを助けよう。


 最初はふたりとも、犠牲なんて選ばなかった。

 当たり前だ。

 一番難しいのは最初の箍を外すことだから。


 けれど、一日が過ぎた。

 十日が過ぎた。

 ……一年が過ぎた。


 少年が言った。

 ――僕が犠牲になるよ。君は助かってほしい。


 そうして、神は少女だけを助けた。


 でも助けられた少女は幸せになれなかった。

 当たり前だ。

 何年も一緒に居た少年の死を、悲しまないはずがない。


 再び少女の前に現れた神は言った。

 ――もう一度やり直し、今度は自分が犠牲になればいい。そうすれば少年を助けられる。


 そして少女はやり直し、少年を助けた。

 しかし、少年は助かっても幸せになれなかった。

 

 当たり前だ。

 自分を想って死んだ少女の事を、忘れられなかったからだ。

 神は言った。

 時間をやり直して自分が犠牲になり、また彼女を助ければいいと。


 少年は、また自分が犠牲になった。

 その結果、なにが起こるのか考えもせずに。

 

 少女の悲鳴は、白い空間に消えた。

 少年の慟哭も、同じく消えた。


 同じ事を何度も繰り返し、少年も少女も記憶が溜まっていった。


 ――神様、なぜ記憶を消してくれないのですか?

 神は答えた。

 記憶がないと、人は停滞しているだけだからだと。


 ――では神様は、何を犠牲に生きているのですか?

 神は答えた。

 同じ神を犠牲にして生きているんだ、と。


 少年と少女は考えた。

 どうしたら愛する人を助けられるだろう。


 少年は言った。

 ――そうだ。子どもを作ればいい。

 僕たち以外の犠牲が、一人増える。


 無事に産まれた子を見て少女は言った。

 この子を犠牲になんて出来ないわ。

 この閉じ込められた場所を、この理不尽をなぜ受け入れていたのかしら。


 人は誰かの犠牲で生きていると神は言ったわよね。

 犠牲になるのは、私たち以外でもいいのではないかしら?


 ――早く、神様が私たちの前に現れてくれないかな。


 神様が求めていた答えはなんだったの?

 多分、途中で僕たちが諦めることだったんじゃないかな。


 最後の私たちの答えをどう思っただろう?

 面白いと思ってしまったかもね。


 だから、神も同じ事をまた繰り返しているのかもしれないよ。


 神様って最初から理不尽なんだよ。

夜中のおかしなテンションで書いていました。

何かのプロローグにならないかなぁと想像してみたりします。


朝起きて書いたものを見ると偶にビックリします…。

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― 新着の感想 ―
とても素晴らしいです。長い間考えさせられました。そして、あなたがそれを表現した方法が私に最も感銘を与えました。
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