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新たな被害者がまた3人…ご愁傷様

さて、DNAクラブが結成されて約半年。特に何もする事が見当たらずにぐだぐだと過ごすのにも飽きてきた。最近の趣味といえば…あれだな、現在進行形で着用中の制服の毛玉を素手で取り続けること。結構な暇つぶしになるし、掃除の手間も省ける。一度試してみてはいかが?

…と、ここで会長さんのご登場だ。部室に入るや否やそそくさと何かの準備を始めた所を見れば、今日は何かをするらしいという事は分かる。古代エジプトの太陽神ラーを呼び寄せよう、とか言うんじゃないだろうな。

「安心しろ。それはまた今度の機会だ」

今度やるのか。

「それより今日はミーティングだ。お前らも早く準備しろ」

ミーティング、という中学校の部活引退以来ほとんど聞いた覚えのない言葉に多少の思い出をフラッシュバックさせながら、俺はしぶしぶ机の上を片づける。

「それはそうと、ミーティングって何するんだ?」

「今日は新入部員が3人もやってくる記念すべき日だ」

「な、なな、なななななななんだってええええええええええええええええええええええええええ!!」

慎二が絶叫し、更に続ける。

「この目的不順でわけわからなくていつも勝手な事やってる集まりに3人も!?」

昭彦が青筋を浮かべる。

「生徒会と部活を両立している唯我独尊な集まりに3人も!?」

次に歯ぎしりを開始する。

「おまけに常人じゃ理解不能な馬鹿げた考えを無理矢理部下に押し付ける極悪非道な…」

最後に脳内で何かがはじけ飛んだ。

「ほう貴様、極悪非道な…なんだって?えぇ?」

「あ、いや、その…」

「ちーとツラ貸せや」

「は、はいい!!」

「たっっっっっっっっっぷり遊んでやる」

「ひいいいい!!」

バキッ!!やらメキャッ!!やら、人間の体から鳴ってはいけない音がどんどん聞こえてくる。「うきょおおおおおおおおお!!」という断末魔の5秒後、見るに堪えない慎二の姿が帰ってきた。

「さて、本題に入る」

「ホントに3人も来たのか?」

「ああ。しかも、男子が1人で女子が2人だ!!」

「女子!?」

「驚いただろ」

「結構」

「前ふりはこの程度にして、これから歓迎パーティーを始める」

「わーーーい!!」

無邪気に喜ぶ慎二。どうやらパーティーという言葉を聞き激しく興奮しているらしい。

「おーい、入ってこーい」

「「「はーい」」」

と、ここで奴隷解放宣言直後の民衆よろしく上機嫌にスキップで入ってきた3人を軽く紹介しておこう。


1人目は、朝倉涼香あさくらすずか

肘まで伸びた長い髪に、眼鏡越しに見える大きくて黒い瞳。どこか怪しげな雰囲気を漂わせる彼女からは、幼馴染と思えない大人びたオーラを感じる。

次に2人目、笛吹音波うすいおとは

これまた長い髪をツインテールに結いである、見た目からするとあきらかなツンデレ。だが違うらしい(本人談)。

最後に3人目、笛吹宗介うすいそうすけ

名前で推測できると思うがこいつは音波の双子の弟で、なぜか右と左の目の色が違う。カラコンでもしてんのか?


とまあ、こんな感じだ。ところで…

「何でこの3人なんだ?お前が推薦したんだろ?」

「いや、一年目の生徒会推薦は俺と石和とダメ人間の3人だ」

「せめて名前で…」

「「黙れ。くたばれ。地獄に落ちろ」」

「ひどいや!」

「で、何で?」

「実はな、あいつらが3人一緒に俺の元へ頼みに来たんだ。『DNAクラブに入会させてー!』って」

「世の中には、科学で解明できないことがあるんだな…」

「どういう意味だよそれ!」

「だってそうだろ。この奇妙奇天烈摩訶不思議な集まりに自ら入ってこようとする奴の存在など普通に考えているわけがない」

「ドラ○もんのエンディングっぽい!」

「二足歩行可能兼人工知能搭載型国民的人気猫型便利機械の事か?」

「無理やり和訳すんなよ!そんなアニメあっても視聴率0%だわ!」

「で、結局どうして?」

「わからない。だからこれから聞こうと思う」

「なるほど。それがこの歓迎パーティーということか」

「その通り。よーし3人とも、この生徒会に入りたいと志願した理由を教えてくれ。あ、言いにくい場合はそこにある嘆きの穴へどうぞ♪」

昭彦が指さした所には汗だくの慎二と共に謎のボックスがあった。指示される前に動いていた慎二の謎はノータッチで頼む。

「さーて誰からだ?音波からか。そーかそーか」

「ふぇ!?な、何で私!?」

「さっすが我が姉貴!頼もしい限りだ!」

「がんばって!音波ちゃん!」

「宗介!?涼香ちゃん!?」

「じゃあどうする?あっち行くか?ここで言うか?」

「…あっちでお願い」

「りょ~かい!じゃあ行きましょうか、お嬢様♪」

「…はふぅ。うまく説明できるかなぁ…」

半分泣きながらもいかついボックスに拉致られて行った美少女を見つめながら、なにやら面倒な事が起きないようにと切に願う俺であった…

お久しぶりでーす。百鬼夜光でーす。やっと更新できましたよー。

何で春休みに宿題ってあるんだろう。新学期の準備じゃないのかよ…

まあ愚痴ばっか言ってても進歩がないので今回はこの辺で。

次の更新は早めにできるようにがんばります。ではでは。

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