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RPGやっててHPギリギリの時、中級モンスターにエンカウントすると何とも言えない絶望感を感じるよね。

放課後。部室に来た俺と慎二を待っていたのはゲームに熱中した昭彦だった。

「しまった!!さっきの所ででBではなくてAを選んでいればいまここでこの話にならなかったのに!!あ、でもそうしたらスペシャルカットが手に入らなかった。とするとあの選択はあながちまちがえてはいなかったか…いや待てよ。仮にあそこでAを選んでいたとして…」

わけのわからない言葉をごにょごにょ呟きながらコントローラーを操作しゲームを終わらせた昭彦は、

「石和!慎二!今回の遊びはこれだ!!」

と言って、黒板に『色々とすごいゲーム』と書いた。

「なんだこれ」

「いや実はさ、俺この前ゲーム屋でものすんごいゲーム見つけたわけよ」

「で、俺にやれと」

「察しがいいな」

「断る」

「そうはいかん」

「まさか…」

「この手紙を公表されたくなかったら素直に言うことを聞け」

「なんだこれ…」

「ふふふ」

「な!?」

「ふふふ」

「貴様!!いったいどこでこの手紙を!?」

「さて・・・どこでしょう」

「〇泉っぽいしゃべり方すんな!!」

「と、いうわけで」

「わけで?」

「言うことを聞かないと」

「聞かないと?」

「おーい、慎二ー。おもしれー物見せてやるよ」

「なになになになに」

「待て!!わかった!やる!やるからその手紙を衆目にさらすのはやめろ!!」

「そうこなくっちゃ」

昭彦は嬉しそうに駆け寄ってきた慎二を殴りとばした。



昭彦が用意したゲームは1人用のゲームで、3人でしゃべりながら俺のプレイを見るらしい。録画用カメラを嬉しそうにセットしている昭彦がそう言っていた。

慎二(以後慎)「タイトルは・・・『死亡村Ⅱ』!?」

石和(以後石)「おい昭彦!この禍々《まがまが》しいタイトルはなんだ!即死か!?主人公即死か!?って言うか『Ⅰ』はどうした!『Ⅰ』は!?いきなり『Ⅱ』ってどうかと思うぞ!!」

昭彦(以後昭)「そんなことどうだっていい・・・(ア〇ン風に)」

石&慎「よかねーよ!!」

石「まあいいや。とりあえずプレイしてみよう」

ゲーム音(以後ゲ)「シュジンコウノナマエヲニュウリョクシテクダサイ」

石「か…ず…き…っと」

ピコン!!

ゲ「ハッ!!しけた名前だな!!」

石&慎&昭「!?」

ゲ「『カズキ』デヨロシイデスカ?」

石「今何か言ったよな!しけた名前って言ったよな!」

昭「いや…何を言ったか知らないが、いい事を言っていた気がする」

石「この野郎…」

ゲ「アナタハユウシャニナリ、コノセカイヲマオウノテカラスクッテクダサイ」

石「なんとベタな」

魔王(以後魔)「我が名はカエル・ザ・ドコンジョー。貴様には死んでもらう!!」

慎「いきなり!?っつーか魔王ど〇性ガエル!?」

テリロリリン!!戦闘スタート!!

デンデンデンデン…魔王が勝負をしかけてきた!!

ゲ「カズキはどうする?」

石「まずは攻撃だろ」

ゲ「カズキは魔王に10のダメージを与えた!!魔王の攻撃!!カズキに

98259841541585648253584542798541321326886545316のダメージ!!

カズキは息絶えた」

石「強!!魔王強!!何このチート!!」

昭「大丈夫。こんな事もあろうかと用意しておいたのだ」

慎「何を?」

昭「おい慎二。お前の手元に赤と青、2つのスイッチがあるだろう」

慎「んなもんないよ…って、あった!?いつの間に!!」

昭「赤い方を押せ」

慎「いやな予感が…」

昭「心配するな。安全だ」

慎「本当に?」

昭「ああ」

慎「じゃあ…えいっ!!」

昭「嘘だけど」

慎「!!!!!!!!!!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

慎「この機械危ないよ!!ゴゴゴゴって、機械らしからぬ擬音が…」

ボワン。

慎「ぐはあ!!」

突如現れたボ〇・サップにより慎二は25mほど飛ばされた。無論、ボブ・〇ップはすぐに退場した。

昭「まあ悪ふざけはここまでにして」

慎「俺殴られ損じゃねーか!!」

昭「この青いボタンをプチッ!!」

勇者カズキに力がみなぎってきた!!

石「おお!!すごい!!いったい何をした!!」

昭「目には目を、歯には歯を、チートにはチートを!!」

石「よく急に用意できたな」

昭「今作った」

石「いろんな意味ですげーよ!!」

昭「まあ、とにかくこれで第1ステージクリアだ」

石「じゃあやるぞ」

カズキの攻撃!!

カズキ「くらえ必殺!『目の前で水道代を無駄にする』攻撃!!」

魔「うおお!やめろおお!全国の貧しい人々がかわいそうだああ!!」

石「うわ!魔王めっちゃいい人じゃん!!」

魔「ぐおおおおお!!そろそろ限界かぁぁぁ!!せめて最後に…」

ピコン!!

執事(以後執)「お呼びでしょうか、魔王様」

魔「私の屋敷を売り払い、その金をユニセフに寄付してくれえええ!!」

執「しかし魔王様!屋敷の中には、魔王様が集めたお宝がたくさん・・・」

魔「良い!!」

執「屋敷を売り払ってしまったら、食品偽造をあばいたり、

八百長を見破ったりしたあの努力がすべて水の泡に!!」

魔「良いと言っておるのじゃあああ!!」

執「…わかりました。では、ご冥福をお祈りしております」

ピコン。

魔「これで良かったのだ…ガクッ」

魔王を倒した!!カズキは経験値を13手に入れた!!

石&昭&慎「…………」

石「なんか罪悪感たっぷりなんですけど」

昭「珍しいな。俺も同意だ」

慎「っつーか獲得経験値少ねぇ」

昭「でも、これで次のステージへ…」

そうだな。今回のステージはちょっと変わっていたんだ。そうに違いない。次のステージへ行けばきっと普通の敵と戦えるさ。

…と、思っていたのだが、画面に現れたのはスライムでもなければキラーマシンでもなかった。

たった…たった4文字である。


            おしまい


石&昭&慎『終わりかよ!!』


どうも。活動報告やその他の機能がやっと使えるようになってきた百鬼夜光です。

まあ使えるとは言っても10分の2ぐらいですが(笑)。

さて、今回は少し長めに書いてみました。毎回観覧してくださる皆様、本当にありがとうございます。1人でも見てくださる方がいるとそれだけでやる気が出てきます。評価の程をよろしくお願いします。


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