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第5話 勇者は先輩と淫れた関係になる①

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 その酒場は薄暗く、闇の会合には持って来いな雰囲気を醸し出していた。

 もちろん、そういう裏社会に繋がりを持っている人間も店のあちらこちらで杯を交わしている。

 が、その一角に座っている男と女はそのような雰囲気ではなかった。

 その男女は、冒険者風の出で立ちだったからだ。

 このような裏社会とのつながりを求めてくるのは、盗賊であったり、街の破落戸ゴロツキであったりして、強いて言うなら、まともな連中などいない。

 金と欲望に身を任せる、言わば低レベルな人間たちだった。

 だが、二人の出で立ちはそうではなく、一人はしっかりとした装備品に身を包み、腰には魔法剣を帯びている。

 かたや私は黒のマントに奇妙な文様の施された帽子をかぶっていた。

 男の名は勇者カグラ。そして私の名前はシャリーナ・オコン。

 私は見ての通り魔法使いだ。

 え? どうして、私とカグラがこんなところにいるか、ですって?

 それは野暮な質問だわ。

 カグラと私は冒険者としては仲間でお互いを信頼しているパートナーだ。

 でも、それは僧侶や賢者がいる前での話。

 彼女たちは早々と宿屋のベッドでご就寝中だ。

 私たちは夜になるとその関係以上の大人な関係に発展する。

 目の前に出されたビールをコクコクと喉に流し込む。

 カグラも無言でそれを飲んでいる。


「どうしたの? もう、何度もこういう夜を迎えているというのに、まだ緊張しているの?」

「いや……、そういうわけではないけれど……」

「そう? 私にはそうは見えないけれどね……。まだまだ、緊張してるどこか初心さが残るおこちゃまって感じ」

「それって煽りながら誘ってるの?」

「あれ? 怒った? 別に煽ってなんかいないわよ。まあ、激しい夜を誘ってはいたりするかもしれないけれど……」


 私は彼の顔を覗き込むように見つめながら、うふふと意味深に微笑む。

 もちろん、胸元が大きく開いた服は私の自慢の双丘をこれ見よがしにカグラに見せつけている。

 が、残念なことにここの裏社会の人間が集まる店。

 当然、人身売買を目的とした外道も店内にはいる。

 涎を垂らしながら、私の方に近づいてくる。

 酒の匂いでむせ返りそうだ。


「おいおい……。こんなところは綺麗なねぇちゃんが来る場所じゃないぜ?」

「あら? 綺麗なお姉さんって私のこと? 嬉しいわね」

「なあ、コイツ、なかなかの上玉だな。味見してから売っちまってもいいんじゃねぇか?」

「そうだな……」

「んふふ。残念だけど、私はこの人のものなの。そう気安く言われても困っちゃうわね」

「けっ! それがどうした? じゃあ、コイツを殺してお前を連れ去れればいいだけの話じゃねーか」

「できるの? 私は常に強い人に近づきたいもの」

「じゃあ、殺ってやるぜ」

「……おい。シャリーナ、どうして勝手に俺を巻き込むんだよ」

「いいじゃない。楽しめそうかしら?」

「いいや、楽しめないと思う」

「何をガタガタ言ってんだよ! 首、捩じ切ってやるぜ!!」


 体格のいい破落戸ゴロツキAは、カグラの首を掴もうと腕を伸ばす。

 が、首があった場所には、もう何もなく、その横にすり抜けたカグラが魔法剣を抜いていた。刀身はほのかにピンクの光を帯びていた。すでに魔法が発動済みだ。


「ほう……。そいつがお前の武器か?」

「もう、終わった……」

「はぁ? 何言ってやがる!」

「気づいていないようだから、これを返しておくよ」


 そう言って、カグラは魔法剣を持つ反対側の手に握られていたものを、破落戸ゴロツキAの前に放り投げる。

 それは―――――、


「俺の腕ぇぇぇぇぇぇっ!? いつの間に!?」

「さっき、避けた際に邪魔だったので切らせてもらったよ。今なら、まだ切り口が新鮮だから、医者に持ち込めば、接合してくれると思う」

「……………………」


 破落戸ゴロツキAは呆然としていたが、切られた部位から突如痛みを感じ始めたのか、破落戸ゴロツキBが腕を抱きかかえ、二人は店を飛び出していった。

 そこで私は飲みかけのビールを流し込み、店主に向かって、


「黒の部屋、空いてる?」

「へ、へい! 空いております!」

「じゃあ、使うわね」


 そう言って、ビール代と部屋の使用代金をカウンターに置き、カグラの腕を抱きしめて2階に続く階段をカグラとともに上っていく。


「今日もいっぱい《《黒淫魔法》》で私を強くさせてね」

「分かってるよ、シャリーナ」


 部屋に入ると同時に、魔法で鍵を掛け、人払いの魔法で防音効果も高める。

 私はローブ、下着、の順に脱ぎ捨て、下腹部に魔力を帯びさせた指で淫夢魔サキュバスの淫紋のようなものを描く。

 術式を完成させると、淫紋はふっとピンク色に光を帯び始める。

 と、同時に私の吐息は荒くなり始める。

 私が生み出した『黒淫魔法』というのは言わば淫夢魔サキュバスの淫紋に似ている。これを発動させることで、私が狙った男を強制的に『魅了』させ、そのまま性行為に持ち込む。そして、男から得られた精気によって私は戦闘で得られる経験値よりも効率的に経験値を獲得し、レベル上げに貢献することができるというものだ。

 もちろん、私はどんな男にも性行為を許しているわけではない。

 目の前にいる勇者・カグラにだけ許している。

 彼もまた男であるから吐き出し口が欲しかったのだ。神に仕える僧侶や賢者といった類の仲間に、性の吐き出し口をさせるのは忍びないので、私がすることにしたわけだ。それに、私は気持ち良くなって、効率的にレベル上げができる。お互いウィンウィンになるこの魔法は自画自賛できるくらい役に立つ魔法だ。

 

 もちろん、カグラも最初は戸惑っていたものの、最近では週に何度かはこうやって抱き合っている。


「今日は一段と大きくて素敵♡」


 私はそのまま彼の獣のように反り立ったものを胸と口で攻め立てる。

 カグラは息を荒くして、下半身を大きく痙攣させる。


「……んぶぅっ!?!?」


 私はコクコクと喉を鳴らし、彼から吐き出された性欲の塊を飲み込む。

 衰えを失わない獣を今度は私の身体の中に招き入れる。


「んんっ!? 今日は一段と奥まで攻めて来るのね……♡」

「今日はかなりレベルアップできると思うぜ」

「……嬉しいこと言ってくれるのね♡」


 カグラはそのまま私の理性ごと奪い取るように攻め立てられ、私は何度も何度も痙攣させられた。

 そのたびに力が身体を駆け巡り、レベルアップを果たした。


「本当、私、あなたのことが好きよ……♡」


 私は嘘偽りなく、大人としてのカグラが好きで堪らなかった。




     1


「ここで、あってるよな……」


 俺・神楽祐二は幼馴染である江奈からの勧めで、ある部室に放課後やってきた。

 そこには、「呪術・法術研究会」と書かれていた。

 部室棟の一番端の奥にその部屋はあった。

 周囲ももともとは部活まで認めてもらえることなく終えたであろう愛好会の部屋が、ネームプレートのみを残して、並んでいた。

 いや、それくらいならばまだマシなのだが、ドアの周りには呪符が張り付けられたり、見たことのないような文様が描かれていたりと、明らかに怪しさの領域は自分の許せるものを大きく凌駕していて、正直言うと、それが自身の次の行動に対する戸惑いとなっていた。

 とはいえ、ここまで来て、何もしないで帰っても何も始まらない。

 吉と出るか凶と出るかはさておき、江奈がわざわざ紹介してくれたのだから、その義理も果たすべきと、諦めてドアに手を掛ける。

 ガチャリと開けると、部屋からモワッと甘ったるい香りが襲ってくる。


「あら? いらっしゃい。よう来てくれたんやね」


 突如現れたのは、絶対に常人ではなかろうと推測できる関西弁の話す女であった。

 いや、常人ではない、というのは失礼かもしれない。

 だが、見た目からして怪しさは学園でもピカ一ではないかと思う。

 何がかというと、その女の服装にあった。

 スカートは絶対に校則違反の短さ。すでに黒のショーツが見えている。

 しかも、そのショーツから下に伸びるガーターベルトはさらにエロさをましている。

 そして、それだけではない。

 カッターシャツは明らかに胸の大きさにあっておらあず、二つ目のボタンまでは外してあるものの、三つ目のボタンの存在すらも怪しくなるくらい立派な双丘によって、外れてしまいそうな状況であった。

 もちろん、こちらも黒のフリルの付いたブラジャーが顔を覗かしており、その真ん中には立派な谷間が出来上がっていた。

 俺は思わずゴクリと喉を鳴らしてしまう。


「あら? あなたが江奈の言うてた神楽くんやね」

「あ、はい。あのぉ……あなたは?」

「ウチは藍那紗里奈。高2やねん。敬ってや、神楽くん♡」


 いちいち色気が凄い人だ……。

 俺は一歩前へ進むが、パイプ椅子に腰を掛けている紗里奈先輩は、大きく足を上げて組み直す。

 おかげで黒のフリル付きパンティーまでがっつりと拝まされる。


「ねえ、見えた?」

「えっと……何を?」


 俺が惚けようとすると、紗里奈先輩は俺の真横にそっと近づき、


「凄ぅエッチやったやろぉ?」


 と、耳に息を吹きかけながら囁いてくる。

 俺は思わず飛び退こうとするが、紗里奈先輩の腕が俺の右腕に絡みついているため、それができなかった。


「今日は色々と話しもさせてもらうんや。あ、話だけでのうて、身体同士で語り合うっちゅうのもありなんとちゃう?」


 そういうと、先輩が掴んでいた腕を、谷間でムギュッと挟み込んでくる。

 ぬおっ!?

 何だ!? この柔らかさは! さらにスリスリと上下に動かされると、なぜか身体が熱くなってくるではないか!?

 いや、それだけでなく、その柔らかさは俺の理性を削っていく!!


「あ、あのぉ!? 先輩!?」

「ん? どうしたん? 声、裏返ってしもとるでぇ」

「そりゃそうでしょ!? そんなエロいことを急にされたら、声も裏返りますよ!」

「んふふ……。じゃあ、色々と話を聞いてあげるわ」


 すると、紗里奈先輩は俺の首筋をペロリと舐めあげて、


「うん。懐かしい味がするわ……。やっぱり《《カグラ》》なんやね……」


 そんな意味深な発言をしてきたが、今の俺には理性を維持することに必死でどうでもよかった。

 と、とにかく、この先輩は危険すぎる!!!





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作品をお読みいただきありがとうございます!

少しでもいいな、続きが読みたいな、と思っていただけたなら、ブクマよろしくお願いいたします。

評価もお待ちしております。

コメントやレビューを書いていただくと作者、泣いて喜びます!

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