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the keys  作者: 羽村奈留
97/158

第97話:サザーランド王都18

 オーカスは走りながら先ほどの戦闘を思い出してニックを分析する。

「ニックの戦い方は訓練されたアサシンそのものでした。即死魔法の成功率もほぼ100%。二つの魔法器を同時に使っても、平気でいられる体力と精神力は、強い魔力を持ったアサシンだと思います」

 ラグは急ぎ足で宿に向かいながら言う。

「俺は、殺傷能力を持った奴にケツを狙われたんだな」

「あははは」

 オーカスは急に笑い出し、ラグはオーカスにも怒る。

「笑い事じゃないぞ」

「だって、あの人の好みがラグだったなんて」

 オーカスが笑っていると、ラグは無言で走りオーカスから離れてどんどん先を走って行く。

「思い出したくもない」

「ラグ。待って下さい」

 オーカスは笑いながらラグを追うようにして急いで宿に向かった。

 二人が宿に到着すると、既に宿の前に剣士の死体がいくつも転がっていた。

「宿も襲われたか」

 警戒して腰の剣を抜くラグの前に、また魔法剣士の集団が現れた。

 オーカスは、剣を握り魔法器を作動させる。

「先ほどの戦いで、彼らの戦闘パターンは分析済みです。ここは私一人で大丈夫ですので、ラグは部屋にある荷物を取りに行って下さい」

「分かった。頼んだぞ」

 ラグが走り出した時、集団は急に倒れた。

「なんだ?」

 ラグは立ち止まる。

 オーカスは集団に駆け寄った。

「即死魔法を受けたようです」

「って、事は」

 ラグが周囲を見回すと、あのニックが宿の玄関から出て来た。

「お二人さん。遅いって」

 ニックの背には氷の羽でできた翼がある。ニックは空を飛んで先回りをしたようだ。

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