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the keys  作者: 羽村奈留
95/158

第95話:サザーランド王都16

「ガイドの仕事って、夜のほうがハードなの」

 ニックは両手の短剣を淡く輝かせて目の前の魔法剣士と戦う。

 オーカスは飛んで来た魔法の属性を瞬時に把握して、弱点になる反属性魔法を投げつける。

「まだ夜のガイドを諦めてなかったのですね」

「何! 夜のガイドだと? それは、どういう事だ?」

 ラグは斬りかかってきた魔法剣士の剣を受け止めてから斬り倒す。ニックから詳しい話を聞きたいラグは、瞬間移動で魔法剣士の間を縫うようにして走り抜け、一人で残りの魔法剣士を全て倒してしまった。

 オーカスは周囲を警戒するが、もう新たに敵が現れる事はなかった。

 ニックは、ラグの見事な戦い振りに称賛の口笛を鳴らす。

「すげぇな。あんた。魔法を使わずに複数を同時に倒せるのか!」

 ラグは剣を手早く鞘に収め、身元を確認するが、どの魔法剣士も身元が判るような手掛りは無かった。手掛りが無ければ、残るは気になる事を言ったニック。ラグはニックに歩み寄り襟首を掴んだ。

「おい。夜のガイドってなんだ? 奴らに俺たちの居所を教えたのはお前か? いくらで俺たちを売ったんだ?」

 オーカスが仲裁に入る。

「違います。ラグ。ニックから手を放して下さい」

 ニックはラグに揺さ振られながら言う。

「俺はこの子に夜のガイドをしてやろうかと」

「なんだと!」

 言葉の途中で、ラグはニックを殴った。

 ニックはよろけて倒れた。

 オーカスはニックに駆け寄って言う。

「ラグ。乱暴はやめて下さい。この人は私たちを助けてくれたのですよ」

 ラグは拳を握ったまま言った。

「このガイドの野郎は、お前の少年の体が目的で助けたんだ」

「それは昼間に言われたので知っています」

「言われただと。なんですぐ俺に言わないんだ!」

 ラグの拳に力が入り震えている。

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