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the keys  作者: 羽村奈留
88/158

第88話:サザーランド王都9

「ブロマイド!?」

 同時に驚くラグとオーカス。

 ニックは腰にあるポーチからケルティック将軍のブロマイドを何枚か出した。

「生前のケルティック将軍はとてもハンサムで、まだ決まった相手もおりませんでした。サザーランド王都ではアイドル的存在だったので、こうして彼のブロマイドがあるんですよ。買います?」

「俺はいらん」

 ラグは即答で断る。

「私は買います。できれば全身が写っているのが欲しいです」

 オーカスは懐から財布を出した。

 ラグは意外だと驚く。

「おい。なんで買うんだ?」

「欲しいからに決まっているでしょう」

 オーカスはさらりと返事をして購入したブロマイドを懐にしまった。

 その後、ニックはケルティック邸の客間や庭園を案内し、アフタヌーンティーが楽しめると言って、ラグとオーカスを庭園のテラスに誘導した。

 オーカスはニックの誘導に素直に従って椅子に座る。

 ラグは椅子に座らず白いテーブルを見ている。

 オーカスは不思議に思ってラグに声を掛けた。

「ラグ。どうかしたのですか?」

 ラグは、この白いテーブルが夢の中で見たものと同じだと気付いたのだ。周りを見回せば風景も夢の中で見たのと同じ。ラグは、ニックの前で驚きの声を出す訳にいかず、震える手で椅子を掴むと腰かけた。

「なんでもない。歩き疲れただけだ」

「ならいいのですが」

 オーカスは、それならば次の事をと、先ほど購入したブロマイドを懐から取り出した。

 ニックは二人が席に着いたのを見て「ここで待っていて下さい」と言ってアフタヌーンティーを取りに行く。

 ラグはオーカスが見ているブロマイドを覗き込むようにして見た。

「お前は、同性のそういうのが好みなのか?」

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