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4 最後の晩餐 ①

午前中の授業が終わるとアクージョの取り巻きが私を呼びにきた。

彼女はエロルド・ルード伯爵令嬢。

彼女の領地はチーズの産地で有名であるとゲームの補足事項に書いてあった。

最後のアクージョ令嬢の断罪で一緒に裁かれルード伯爵も子爵へ降格し領地も半分ほど国に取り上げられてしまい、ルードブランドのチーズの歴史もそこで終了したと書かれていた。


勿体ない。

チーズは私の大好物の一つ

出来ればお近づきになってチーズを沢山食べたい。

と言っても無理な話。

悪役令嬢の取巻きとヒロインなんて相容れないでしょうし諦める事にした。


「ここよ」


私が案内されたのは学園内にある一室であった。

私は知っている。

王族に近い高貴なご子息・ご令嬢は既に領地や王家の仕事を行っている場合があるため、学園から特別に部屋が与えられている。

そしてゲームでのバッドエンドの一つに、この部屋に連れ込まれ集団リンチによって命を落とす事になる。

もう一度言おう。

()()()()()()()()()


「どうしたの?早く入り・・・えっ!」


「わだじ、じにだぐありばぜん!」


「ち、ちょっと何泣いているのよ!?」


バッドエンド目前、処刑台の階段を全て上りきったかと思うと涙が止まらない。

鼻水も止まらない。

だって、しょうがないじゃない。

折角生まれ変わってもまた10代で命を落とすなんて不幸な事この上ないのだから。


「ちょっと、表で騒いで何を・・・えっ!」


扉を開けて出てきたのはミルモ・コーヒュ伯爵令嬢でアクージョ様の取巻きは2号。

コーヒュ伯爵領は海に面しており漁業で有名である。

しかし、今はそれどころではない。

私の命が懸かっているのだから。


「だずげでぐだざい~」


私は扉を開けて現れたミルモ様に命乞いをした。

涙と鼻水と顔中汁まみれの私が近付いて来たことに驚き後ろに尻餅をつくように倒れ込む。

私をここまで連れてきたエロルド令嬢は周りをキョロキョロと伺いどうしたら良いのかとあたふたしていた。


「何をしているのです。誤解されるから早く部屋に入れなさい!」


室内にいるアクージョの鶴の一声によって狼狽えていた二人は私を無理矢理に部屋に連れ込んだ。

終わった。

部屋を見渡さすと壁にリースの壁飾りが掛けられていた。

アレがそうなのね。

もう諦めよう。

せめて、リンチされずに綺麗な顔で死のう。

私は自らリースに頭を突っ込み首を吊ることにした。


「ち、ちょっと何しているの!皆も見てないで止めなさい!」


室内にはアクージョ令嬢付きの侍女もおり、女性四人でどうにか私をリースから離すことができた。

皆が勢い良く床に倒れ込む形となった。

なんて事だ。

華麗な顔で死ぬ事さえ許されないなんて・・・

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