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3 THE END ③

私に話し掛けて来たのはファーブル公爵家令嬢アクージョ様。


ここで足をピクつかせているヒキガエルの婚約者様。

ゲームの中ではありとあらゆる嫌がらせをしてくる悪役令嬢であった。


「ねぇ貴女?」


しかし悪役令嬢だからと言って名前がアクージョって、このネーミングセンスは酷すぎる。

ゲームをしていた時から不思議に思っていた。

他の人物は特に駄洒落感がないのに何故彼女だけこんな名前になってしまったのか解らない。


「もしもし?」


もしかしたら、ゲーム会社に悪意を持った者が・・・

いやいや、悪意ってただのゲームのキャラクターだし、そんな訳ないか。

多分、彼女の名前が最初に決まって他の人物も考えたけど当てはまるような名前がなくて彼女だけ残ってしまっただけに違いない。


「貴女、大丈夫?」


しかし、アクージョ公爵令嬢には気を付けなくてはならない。

ゲームでも失敗すると、処される事もあった。


「ねぇ?」


しかも裏ルートでは悪役令嬢の彼女と・・・


「ちょっと貴女?」


「はい!?悪役令嬢」


「えっ!悪役・・・!?」


しまった・・・

現実逃避していた私にアクージョ様が私の肩を叩いた事で現実に戻る事ができのたのだけだ、思わず悪役令嬢と言ってしまった。

ヤバい!また一段処刑台に近付いてしまった。


「違います、私はアクージョ令嬢と言ったのです」


「そ、そう?私の聞き間違いだったのね」


(あっぶねぇ~)


「そ、そうみたいです、それでは~」


この流れに乗ってフェードアウトしよう。


「ちょっと待ちなさい!アレについてお聞きしたい事がありますわ」


(ちっ!覚えていたか・・・)


しかし、アクージョ様もよりによって王太子に向かってアレとは・・


「ですよね~アックノルト殿下どうされましたのでしょう?もしかして酔っぱらったのかな~」


「・・・」


私の冗談は不発に終わりアクージョ様+取巻きは無言で私の事を見ている。

沈黙ほど辛いものはない。

何かしら返してくれないと。


「え~と・・・」


「まぁいいわ、お昼休みに一緒にランチ致しましょ。その時にお話をお伺い致しますわ」


「えっ・・・」


「宜しいですわね?」


アクージョ様は決めゼリフを述べたかのように最後は目を見開いて私の返事を求めてきた。

これはズルい。

『はい』としか言えないような威圧感。

私は公爵家伝統なのかもしれない威圧に負けアクージョ様とランチを共にする事となった。

もう用は済んだと去ろうもするアクージョ様。


「あの~」


「何かしら?」


「王太子殿下はこのままで大丈夫でしょうか?」


「・・・」


再び、場が沈黙すると、アクージョ様がヒキガエル化しているアックノルト殿下を一瞥した。


「・・・あなた達、何をしているのですか!アックノルト殿下を早く医務室に連れて行きなさい!」


「「は、はい」」


アクージョ様の指示によって同じクラスの男子が慌ててアックノルト殿下を数名で担ぎ医務室へと運んだ。


「それでは」


アクージョ様も用がなくなったのか自身の教室へと戻られていった。

アクージョ様とのランチ。

これが私の最後の晩餐になるかも・・・

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