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そのダサい毛皮を剥いでやる

「え?!バイクの弁償が出来ない?!なんでですか!俺はアイツに逆恨みで絡まれたからシバいただけッスよ!!そもそも人の事を小馬鹿にしてバイクを壊さなきゃ、あの犬のギブラニアをブッ壊したりしませんって!!」


 俺は治安維持警察に事情聴取を受けていた。


 まぁ、自分の言い分に無理があるのは分かってる。

 でもバイク壊されたのがムカついたんだもん!!そんでタイミング良くギブラニアを貸してくれたからやっちゃうよね。


「だからね君、理不尽だろうが殴られたら同じだけ殴り返して良いってワケじゃないだろう?」


 お巡りさんは同情的だ。まあこういう事は多かれ少なかれあるんだろうしな。

 この特区じゃあ特権階級の横暴は日常茶飯事だろうし、辟易としてるんだろうなぁ………お疲れ様です(ヽ´ω`)


「あぁそれと、君の身元引き受け人が来てるからもう帰って良いよ。向こうで話が付いたみたいだし」


「えっ、良いんスか?てっきり2〜3日反省しろって言われるモンだと」


 お巡りさんは「触らぬ神に祟りなしだ」って言って部屋から出て行く。代わりに入って来たのはアレクサンドリアさんだった。ヒエッ……どこからどんな話をしたのか知らないけど、やっぱ何かしらの影響力あるんスねぇ。


「これで貸し2よ。それで今夜のコロッサスの相手はコレ」


 「アレクサンドリアさん……いやアレクサンドリア様、感謝します!さぁて!コイツをブチのめせば良いんスね?!早速調整に入っても?」


「サーシャと呼びなさいと言ったでしょう?いかついのよその名前。あとあんなに嫌がってたのにずいぶん素直じゃない」


「個人で戦闘用ギブラニア持ってて警察に袖の下渡せるお転婆お嬢様の機嫌を損ねるのが怖くなって参りました!」


 俺のセリフに呆れた様に手の平をヒラヒラさせるサーシャ。まるで心にも無い事をと言わんばかりである。


 まあ、そりゃあね。ワイのバイクの乗り心地は気に入ってくれてたみたいだし、実際仕返し用のギブラニアを貸してくれたからな。その分は働くさ。







「レディース!アーンド!ジェントルメーン!今宵は大番狂わせを起こした注目選手、オーカンの登場だ!彼には早速目を付けたスポンサーがゴブリンを買い与えた様でその活躍から目が離せない!!」


「対するは街の外で魔獣を狩るハンター!その中でも最近頭角を現した若手ハンターのホープ!ダキレル選手だ!狩った魔獣の皮を着せたハンタースタイルのギブラニアの防御力と野生のセンスで戦うぞ!」



 俺はレッドキャップのレバーやペダルを確認しながらステージの真ん中に歩みを進める。反対側からこちらに歩いて来るギブラニアは……機種が分かんねぇな。魔獣……まあつまり恐竜や恐竜サイズの動物の皮を鞣した巨大な衣服を着込んでいて判別できねぇ。


 これは単純に砂を噛みにくしたり、魔獣相手だと金属匂を消せる効果があるらしくハンターは割と良くやってる改造だな。



「ヒュー!新品のゴブリンじゃねぇか!どうせラッキーパンチのゴロツキだろう?お前にゃ勿体ねぇ。俺が勝ったらそれくれよ」


「あいにくコレは借り物なんでね。そんな訳にはいかないんだ。新品のオモチャが欲しいならさっさと飼い主を見つけろよ野良犬」


「てめぇナメてんのか?」


「その方が会場が盛り上がる。すると御主人様が喜ぶんでね。それよりお前のギブラニア、見る限りガタが来てるのをパジャマで隠してる恥ずかしがり屋じゃないか。ちゃんとお化粧できるまでこんな所に来ちゃダメじゃない?」


「プライドも無く金持ちの犬になる様な奴にそんな事は言われたくは無い!!!お前の御主人様とやらが落胆するツラを拝ませてやるぜ!!」



「両者ボルテージは十分!!さぁ!バトルスタートォ!


「行くぞサーペント!ぜあっ!!」


 サーペントという名らしいギブラニアは細身の槍を繰り出して来た。いわゆる手槍と言われる武器で長さも剣より少し長いくらいだから背後に隠せたのか。


 「うおっと、危ない危ない。」


 俺は右手に持っていた棍棒で槍を弾く。


 この武器は初めはナイフしか持っていなかったこのレッドキャップの為に俺がこしらえた武器で、廃材のシャフトに重りを付けただけのモノだったりする。刃物はね?ヒート系かチェーンソー系、もしくは魔法的な力が無けりゃギブラニア相手には斬れないからね。


 重さで叩き切る大剣や斧ならアリなんだが、レッドキャップが最初から持ってたのはナイフだったからね仕方無いね。


 槍を何度か弾いていると、サーペントは上着の中から何かを取り出してこちらに投げつけて来


パパパパパパパパパァン!!!


 炸裂音ッッ!


ガキィィン………


「チッ、仕留め損なったか。魔獣相手ならコレで一瞬怯むから良い1発をぶち込めるんだが」


 目がチカチカして耳がキンキンする。かんしゃく玉か!!ちきしょう!音と光からセンサーを庇ったせいで俺のレッドキャップの左腕の装甲にキズが!!


 もう怒った!絶対コイツは倒す!そのダサい毛皮を剥いでやるぜ!!

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