表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/30

大変やろなって

私の目の前に居た青年は、本当にあのボロボロのバイクを楽しそうに修理していた男と同じ人物のか分からなくなる。


 これまではどこか「面倒くさいが頼まれたからな〜」や「この人はお金持ってそうだから逆らうと面倒が増えるからな〜」の様な雰囲気というか、実際に口に出されては居ませんけど!被害妄想かもしれないですけど!


 ………でもどこか「仕方ないから付き合ってやるか」みたいな雰囲気であったのは分かっています。


 でも今のオーカンはなんというか………そう、エンジンが回り始めた様な、これから大きな炎となる種火が灯った様な、そう。真に迫る迫力が滲み始めていました。




◇ ◇ ◇



〜パズミエリ地底研究基地〜



「それで冬将軍四天王ともあろう男が逃げ帰って来たと?」


 細身でオールバックに銀縁フレームメガネを掛けた、いかにも神経質そうな男が上機嫌でウォッカを煽るビッグフットを責める


「ガハハハ!俺のアバランチブレイクを耐えた奴なんて、あの赤鬼以来だ!それに我らが天使は闘争が広がる事がお望み。であればこそまた戦う機会もあると言うモノ!それに頭部だけになって弱体化した赤鬼と戦ってもつまらんからな。」


 戦闘狂めが……と男は吐き捨てる。男の端末には様々な計画がフローチャートによって表示されており、それによると今回のゴバンの基地襲撃は地元の魔獣ハンターの数を減らし、都市の弱体化を狙っての事だと分かる。


 まだ、直接都市を襲うのは早い。地上の兵器をずらりと並べられたらいかに魔法技術の粋を集めて作られたギブラニアと言えど無傷では済まない。


 だからこそ、隠れ蓑にしている学校がある都市に流入する資材を少しずつ削ってゆき兵糧攻めにする。その計画の一部としてゴバン基地は襲撃されたのだった。


「ねぇ、ヴォジャノーイ、いつまで私達はこんなゲリラみたいなコスい真似しなきゃいけないの?いつになったらギブラニアで文句言う奴らを黙らせて宝石を私に貢がせられるのよ」


 コツコツとハイヒールの音を響かせた三十代前半程の女が煙草をふかしながら現れる。両手の指には金に宝石、首からは大粒の真珠、耳飾りにプラチナ、とにかくゴテゴテギラギラした女が現れ、オールバックの男に問う。


「あぁ、ルサールカ!お前に似合う最上級のモノを用意させよう!そうだな……次はそろそろ鉱山都市を攻めるか。地上の人間はデカい都市と工場に夢中で工場に運び込まれる材料が採れる山を軽視しているからね。第1次産業は甘く見られがちだ。だからこそ奪い取りやすい。」


 それに、出資者が息子の玩具を直すために魔法金属が欲しいと陳情が上がって居たからちょうど良い。さ、準備に取り掛かろうか。



◇ ◇ ◇



 「あなた、ミーシャさんに何かしてないでしょうね!」


 学校に着くなり机に突っ伏してソシャゲを起動すると、クラス委員の女が現れる。はぁ、コイツはミーシャを心配してるんじゃなくて“私は転入生に気遣いが出来るいい人”を演じてるだけでミーシャ個人には1ミリも興味無いクセによく言うよ。


「男ってみんなそうなんだから。ちょっと変わった女の娘が現れたらすぐに自分のモノにしようとする」


 ほら始まった。やたら“男”という性別そのものを敵視してるフシがあるんだよな。フェミニスト?とかいう思想らしい。本来はぜんぜん違う意味らしいが、現在フェミニストと言うとその手の思想の人間を指す言葉になってしまった。


「えぇと、シノブさん?で良いですよね。私の方から彼にいろいろ良くして貰っているんです。それにモノだなんて……彼はとてもいい人ですよ?学校でも話題になってたでしょう?彼のバイクが来になって乗せて貰った事を」


 ミーシャお嬢が助け舟に来てくれた!メインヒロイン来た!これで勝つる!


「でもそれも貴女の興味を惹きたいが為の策略なんですよ!貴女は騙されて居るんです!」


「私には陰ながら護ってくれる人が付いていますから心配には及びませんよ。あのケビンという方を倒したギブラニアに乗っていた方です。彼とこのオーカンさんが顔見知りでして。」


 その後もしばらく「そう責め立てるモノじゃ無いよ」と遠回しに角を立てない様に、物腰柔らかく説くミーシャだったが、最終的には「男の男性性を見抜けないバカな女」(意訳)判定を下したのか、そのまま向こうへ行った。


 ふぅ、やっと行ったか。あそこで口を挟んでもロクなことにはならないと下町のソフィアおばちゃんで学習したからな俺は。ワタシハオキモノ。ワタシハオキモノ。


「なんというか………強烈な方でしたね………」


 ミーシャは困った顔をしながら疲れ果てていた。まぁシノブはね。なんか母親が結構過激な思想で左遷としてここに来たらしいからね。


 そこだけ見るとワイと一緒なんだが、如何せん周りに逆恨みして男のせいにしてるっぽいから……


 大変やろなって

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ