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生きてるのさ

で、コイツはいったいどういう事なんだ?

 映画を見た翌日、溜まり場と化しているドルブのおやっさんのガレージに来てみれば、その一角にプレハブ小屋が設置されていた。


 中をのぞくと、サーシャお嬢様とこないだ助けた3人がザマゾンプライムで映画を見ている……えぇ……プチ映画館か?

 

「よぉ………遅かったなァ………オーカン」


 へろへろになっているリーターンがガレージから這い出て来た。リータはさっきまで作業してたからか汗でドボドボになりながらも、何処かやり遂げた顔をしていた。


「リータ……アレお前が作ったのか?」


「おうともさ!昨日の夜にサーシャお嬢様からザマゾンプライムのゆったり見れる部屋が欲しいと言われた時には、またお嬢様のワガママかよクソがよとも思ったがな?ハイカ様も興味があると仰せだと聞いて全力で作りましたぞ!」


 リータは飛び起きると図面を広げて早口で説明を始める。コイツの技術力は折り紙付きだが、こないだからハイカ嬢に対して明らかに対応が違うんだよなぁ。そのパワーを普段から発揮していればもっといろんな事が出来るだろうに………


「まずは簡易基地局昨日ですな!たとえどんな場所であろうとインターネットに接続出来るようにブースターも搭載!カク付きや遅延を最小限にしますぞ!!そして自動調理機能!ボタン一つでポップコーンとDr.花椒!………だけではバリエーションが無いと言われたので仕方なく、そう仕方なく!断腸の思いで!コカコッカーとゲータライト、紅茶真伝、アップルジュースGoCoo等を取り揃えましたな。今後はキャンディやクッキーも作れる様に改修予定ぞなもし。」


 「壁面にはギブラニアにも使われる超魔導ジュラルミンとセラミック合金の複合素材。電力をまかなうジェネレータは軍用ギブラニア用で、節約すれば補給無しで2月は持つ。さらに不届きモノ退治用にCIWSとしてセントリーガンを2基格納している。これで守りはー?バッチリだーー!!」


 コイツ…………自分の趣味をぶっこみやがった……もう小さな要塞やんけ!そんな防御力と攻撃能力要るか?…………いや要るか(´・ω・`)


「お前コレ高かったろ?どうしたんだ?」


「お前に賭けてて儲けさせて貰った分と自分用のギブラニア買う資金に貯めてたのを崩した分でまかないましたな!なあに、ハイカ様の笑顔が見れただけで拙者それだけで十分でゴザル」


 コイツあんだけ常日頃から「自分の専用機を作りますぞ!機体名は考えてあって武器はコレで……」って言ってたのにアッサリとハイカに貢ぎやがった!!恋は人を変えるというがなんとも………


 「頭が痛いが………まあお前がやりないならそれで良い。そんでレッドキャップを見たいんだが元気そうなら一緒に見てくれないか?」


「あいさー」



◇ ◇ ◇



「レッドキャップの様子を軽く見たんだけどもー、あの鎖が巻き付いていた肘から先と、無理矢理歩いた足回りにかなりダメージが入ってますな」


 リータの言った通り、装甲のガワを外して見るとフレームは歪み、中の人工筋肉は断裂して変な汁が垂れているし、頭部には2本の杭が突き刺さっているな……さらにあの炎の大剣ラグナロクの一撃めをギリギリ躱した時に掠ったのか左側の装甲が溶けかけていた。


 これぶっちゃけ買い替えた方が早くない?


「ぶっちゃけ買い替えた方が早いでゴザルな!」


 しかし軍用グレードなんてそうそうお目にかかれないし、あってもクソ高いだよなぁ、タナンと共食いするにも規格はあっても強度的に心配だし……


「というかこのレッドキャップの赤いヘルメットに突き刺さってる破片?みたいなのよく見ると内側から赤ヘルメットを突き破る様にして生えてない?何これ?」


 レッドキャップの肩に登り頭部を観察する。というかこんな破片出る様な戦いだったか?持ってたこん棒?いやアレは鎖で巻かれてたから頭に来るワケ無いし、あの炎の大剣?弾き返した手応えはあったけど、砕けたってハナシは聞かないし、そもそも剣の破片には見えない、どちらかといえば牛の角?2本こめかみの上から左右対称に生えてるし……


「あ、気づきましたかな?やっぱそれ中から生えてますよね?こんなん拙者も初めて見ましたぞ。魔獣のパーツでも使ってるんでしょうかな。」


 とりあえず外せる所は外して掃除をしていると、休憩しなさいとサーシャとハイカが冷えたDr.花椒を持って来てくれた。どうも子供向け番組にチャンネル権を奪われた為にこっちに来た様である。


「サーシャさんよ、このゴブリンの改造機レッドキャップ、頭はゴブリンじゃないよな?何だコレ?」


 コンコンと角を叩きながらお嬢様に問いかける。

 するとそこにボロボロの外套を着た汚い男が現れる。


「その質問には俺が答えよう。アレはリヴ・ザシチートだ。」


「アンタ誰だ?!……いやその声……サーペントのパイロットか!確かダキレルとか言ったか」


「覚えて居てくれて光栄だよ戦士よ。昨日の試合は見ていた。まさか君のレッドキャップの頭部がリヴ・パーツだとはね」


「リヴってなんだよ、何か特別なのか?」


「生きてるのさ」


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