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クチョルトゥ!

来たるコロッサス第3試合、なんと相手はこの間シバいた筈のフェンリルが目の前に鎮座していた。


「フハハハ!貴様の様なゴミが俺に勝てると思われていると思うと癪で癪で仕方ながなかったぞ!今日こそ貴様に付けられた土を灌がせてもらう!!」


「この声は、ケビンか!ンの野郎バイク代出しやがれ!!それと本来の対戦相手はお前じゃ無かったはずだろうが!金でも握らせたか?これだからお坊ちゃんはよぉ!」


 今回新しく、リーターンが急遽用意してくれた大型ビークルのエンジンに鉄骨をぶっ刺しただけのパンクなこん棒をレッドキャップの手にしっかりと握り構える。


 対するフェンリルはもいだ犬鼻が綺麗にくっつけられており、新しく左手に盾を構えていた。


 ふぅむ、油断の無い雰囲気……まあ前回は相手がナメてたからって所もあるからな。真正面から戦えばちゃんとした訓練を受けた人間と金が掛かってるギブラニア。弱いハズが無いよな。


 対してのこちらはケンカしか知らないクソガキで、ギブラニアは何かちゃんとしてるみたいだけど握ってる武器があり合わせだ。


 さぁて、俺はどこまでやれるかな……?


「貴様は学園でも魔法の成績が悪かったよなぁ!!コレが魔法使いの貴族に習った魔法だ!貴様の様な物覚えの悪いグズには身体に教え込んでやるぜ!」


 ケビンが操るフェンリルが豪奢な剣を高く掲げると鍔に埋め込まれている赤い玉から炎が渦巻くと剣に巻き付く。


 「バーン!スラッシュ!!」


 その場で剣を勢いよく振り下ろすと炎を纏った斬撃がそのまま勢い良くこちらに飛んできた!

 すかさずこん棒で弾き返す。


「ハッハッハッハァ!!!そらそらそらそらァァァ!」


 まるで子供が玩具の剣を振り回す様にめちゃくちゃに振り回される剣から次々と炎が飛んで来る。


「……ケビンよぉ、まるでガキがダダ捏ねてるみたいだぜ?離れた所から一方的に魔法を叩き込むのが騎士道なのか?」


 「魔法が放てないからって負け惜しみを!悔しいなら貴様も打ち返して来れば良いではないか!魔法が撃てるのならなぁ!」


 フェンリルの炎の斬撃をこん棒で凌ぐが、肩や足元に当たり次第にレッドキャップがボロボロになって行く。このまま力ずくで駆け寄って殴るのも悪く無いが、左手の盾も警戒したいな。


 クソっ、あぁ、そうさ。魔法を打ち出すのはどうも苦手でね。だが俺はその代わりにダウンタウンの爺さんに習った魔法のパワーを身体の中で巡らせてめちゃくちゃ頑丈になる術は出来るんだよ。


 爺さんが言うには、地底の魔獣がやたらデカいのも本能的に身体に巡らせてるからだとか言ってたし。


 リーターンとまだ少ししか試してないが、そのパワーの循環をギブラニアの中にまで広げる!!


「ボンッバー!!!」


 ドゴン!と機体のエンジンが唸りを上げる。


 こん棒にもパワーを込めて、スイングすると3つ、4つ程の斬撃を纏めて吹き飛ばした。


「すげぇ………爺さん、ギブラニアにもコレ使えるんだな。ヨシ!待ってろよケビン!今真正面から叩き潰しに行ってやるぞ!!」


 ケビンが剣をブンブンと振り回し斬撃を飛ばしまくり、

 俺がこん棒をブンブンと振り回し飛んできた炎の斬撃を吹き飛ばしていく。


「ザマァ無いなぁ!大層なギブラニアに乗り込み、騎士みてーなツラしてる割には技を出して来いよ!お互いに力押しの勢い任せってのはチンピラのケンカと変わらねぇぞ!!」


 挑発しながら、ジリジリと少しずつフェンリルに近づく。もう少し、もう少しで射程範囲内だ。


「うわぁ!!来るな!来るなぁ!!!なぁーンちゃって!」


 もう少しで当たる所でフェンリルが左手の盾を突き出して来る。盾はこん棒に当たるとまるで毛糸玉の様に解けてこん棒とレッドキャップの両腕を絡め取った!


「フェンリルの神話では必ず語られる、縛る鎖グレイプニルだ!誰が力押ししかしないチンピラだって?これはてめぇみたいな低脳を誘い出す“戦術”って言うんだよ!!」


 こん棒を伝ってレッドキャップの手首にまで巻き付く鎖。なんだこれ……クソッ片手ならまだやりようはあるのに、両手でこん棒を握ってたばかりに両手纏めて縛られてる?!ミスったか。


 フェンリルは炎の剣を両手で握り、ひときわ大きい炎で剣を包み込むと、一般的な片手剣だったはずのそれが両手持ちの巨大なバスタードソードに変貌する。


「炎剣ラグナロクだ。これで叩き潰してやるぞ害虫がぁ!!!」


 クソっ!レッドキャップ全力機動だ!足の人工筋肉が引きちぎれても構うものか!!


 ギチギチギチギチ!!と金属が軋む嫌な音を響かせながらラグナロクの一撃を躱す為に身を捩る。


 振り下ろされた炎の大剣はレッドキャップのすぐ横の空間を焼き尽くし、地面をガラス状に溶かしていた。


 「なかなかしぶといじゃないか、だが次は無いぞ?ラグナロク!プロミネンスッッ!」


 チッ!こんな嫌味なヤツに………おのれ魔力循環頭部集中!レッドキャップ!てめぇの赤い追加装甲を貼ってる頭蓋!使わせて貰うぜぇ!


「クチョルトゥ!!ヘッドバッド!!」


 レッドキャップの額とラグナロクがぶつかり大爆発が起きる。


 その衝撃で俺は意識を失った………

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