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第81話 『ヒナタさん異世界から帰還』


 ――溶岩が固まってできたばかりの異世界の無人島。

 荒涼とした黒い大地の上に、ローザとヒナタさんが立っていた。

「おお〜〜っ、魔王様じゃ〜っ!」

 ローザはなぜか感動のあまり、ひざまずいてヒナタさんを拝み始める。

 が。

 次の瞬間。

 ヒナタさんがピクリとも動かない顔で――

 ドゴォォォォォォンッ!!

 周囲一帯を吹き飛ばした。

「ぐわあああああっ!?!?」

 ローザも当然、爆風と一緒にふっとばされる。


 そしてヒナタさんは、雄叫びともつかない声を上げ、

 両手から光り輝くエネルギー弾を無差別にぶっ放し始めた。

 右へ左へ、上へ下へ――まるで弾幕シューティングゲーム。

「や、やっぱり店長の言ってた通りじゃ〜っ!!」

 ローザは逃げ回りながら、店長の

 『暴走して敵味方関係なく攻撃するだろう』

 という言葉を思い出していた。

 ――いや、それどころじゃない!

 とにかくあの扉に戻るしかない!


 コンビニに通じる扉に必死で走ると――

 そこにはのんびり顔を出す店長がいた。

「あ〜あ、だから言ったのにね〜。今ムリヤリ記憶戻したら暴走するって言ったのに〜」

「わ、ワシが悪かった! 助けて! お願いじゃ〜っ!」

「しょうがないなぁ〜。次やったら放っとくからね〜。ほら、早く入って入って」

 ローザが飛び込んだのを確認して、店長は後ろに声をかける。

「藤咲さん、扉の隙間から聖なるオーラ飛ばしてみて〜。たぶんこっちに突っ込んでくるから。カイン君、一二三君、ソファーの設置はOK?」

「OKだ。……本当にこれで大丈夫なんだろうな?」とカイン。

「大丈夫大丈夫、藤咲さんの時も大丈夫だったし」

「やっぱり私で実験してた気がするんですけどね……」

 そう言いながらも藤咲さんは扉の隙間から聖なる光を放つ。


 次の瞬間――

 ヒナタさんがとんでもない速度で飛び込んできた!

 ドゴォォォォォォォォンッ!!!

 ……ソファーはそんなに役に立たなかった。

 ヒナタさんはソファーにダイブし、そのままソファーごと壁に激突し気絶して動かない。


「じゃあ、みんなで休憩室まで運んで〜」と店長は軽いノリで言う。

「だ、大丈夫なんじゃろうな? もう暴れたりせんじゃろうな?」

 ローザがビビりながら聞く。

「お前のせいでこうなったんだろうが!」とカインがツッコむ。

「し、しょうがないじゃろ……元魔王様がいて、扉があったら連れて行きたくなるもんじゃろ……」

 ローザの言い訳は誰にも聞かれていなかった。



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