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祝福されたテイマーは優しい夢をみる【2巻発売中】  作者: はにか えむ


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52/186

52.下級生のための

 今日は二度目の対抗戦の打ち合わせの日だ。

 練習場に着くなりドミニク先輩がシロに突進してきた。

「今日もかっこいいなぁー!なんだかいつもよりフカフカな気がするぞ」

 さっきまで外で日光浴をしていたせいだろう。確かにシロはフカフカになっていた。よく違いがわかったな。

 アオはシロの毛並みに埋もれておやすみモードだ。スライムであるアオは人間より睡眠時間が長いように思う。

「お、ちっさいウサギもいるな!ピンクラビットか!かわいいな!」

 モモは若干迷惑そうに撫でられている。騒がしいのが好きでは無いらしい。

 何故か先輩はシロ達を堪能すると僕らの頭も撫でてくる。ドミニク先輩は今日も自由人だ。

「こら、後輩を困らせるな」

 アジズ先輩がドミニク先輩を叱りとばす。アジズ先輩の従魔がシロを見つけて駆けて行った。モモはシロから飛び降りてグレイスの元へ行く。今日も前方で観戦するつもりだろう。シロ達は邪魔にならないよう後方の広場に行ってくれた。

「あら、可愛いウサギね」

 フローレンス先輩と何人かの女生徒がグレイスに話かけている。ブラックの数少ない女性陣だ、ぜひ仲良くなって欲しい。

「この子はエリスの従魔のモモです。勉強が好きなのでよく預かるんです」

 モモが会話のきっかけになったようで、人見知りの嫌いがあるグレイスが早々に打ち解けていて安心した。モモは大人気だ。

 

 フランク先輩が入ってくると、その場は少し緊張した。今日は選手の発表があるもんな。

「みんな揃っているか?では始めよう、まずは出場選手の発表だ」

 一人一人名前が呼ばれて枠が埋まってゆく、やっぱり五、六年生で埋まりそうだ。一人四年生で呼ばれる子がいて喜んでいたけど、それだけだ。分かってはいたけどちょっぴり残念だ。

 

 僕たちは今日も練習に参加させてもらえることになった。基本的に出場選手が練習するのでその相手役だ。一年生も混ぜてくれるのは本当に嬉しい。

 

 練習が終わると僕らはフランク先輩に声をかけられた。

「何だか前回よりかなり上達していたようだが、練習でもしたのか?」

 僕らは素直に妖精に飛び方を習ってきたと話す。

「は?妖精?」

 フランク先輩は口を開けて唖然としていた。

「そうか、エリスは大魔女様の弟子だったか……しかし妖精か、なんて羨ましい……いや素晴らしいな」

 フランク先輩はブツブツと何やら呟いていたけどやがて納得したようだ。

「陣取りに下級生の参加が難しいことが悔やまれるな、お前達なら面白い試合になっただろうに」

 先輩は僕らの頭を撫でると去っていった。ほんと、下級生の試合もあればいいのにね。

 

 

 

 練習が終わると僕達は少し先輩達と話してから秘密基地に向かう。途中で学園長と会った。

「おや、こんにちは。今日は対抗戦の打ち合わせでしたね。どうでしたか?」

 僕達は口々に今日あったことを話した。学園長は穏やかな人だから話しやすいんだよね。

「そうですか、確かに下級生はあまり楽しめないでしょうね。毎年気にはなっていたのですが、なかなか解決策が見つからないんですよ。陣取りに参加しない全ての生徒が参加できる競技があればいいのですが……」

 

 難しそうな顔をして学園長が言う。僕は前世の記憶から何か面白そうなものがないか考えた。運動会……借り物競争……騎馬戦、色々あったな。僕らは飛べるんだから騎馬戦みたいに帽子やハチマキを取り合うだけでも楽しいんじゃないかな。飛びながら他の色の帽子を取り合って取られたら退場。最終的により多くの帽子を獲得した色の勝ちだ。

 僕は学園長にそんな話をした。学園長は楽しそうに会議で話してみると言ってくれた。実現したら下級生も楽しいと思う。

「よく咄嗟に思いついたね。面白そうなやつ」

 テディーが楽しそうにしている。実現したら嬉しいな。

「ナディア達も喜びますね。練習に参加できなくてふてくされてましたから」

 グレイスがくすくすと笑っている。モモもグレイスの腕の中で笑っていた。

 秘密基地でその話をするとメルヴィンとナディアに褒められた。まだ実現すると決まったわけじゃないんだけどな。

 

 

 

 後日本当に競技が実現することになって、僕達は大喜びで練習に励んだ。発案者が僕だと知るとみんなに揉みくちゃにされて大変だった。

 

 おばあちゃん、おばあちゃん達が考えたゲームと一緒に僕の発案したゲームが競技に加わることになったよ。でも前世の記憶を元に考えたから、結局はおばあちゃんのお陰かもね。

 

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