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青空と春風からめぐる関係になんと名前をつけようか

作者: 夕日色の鳥

「おっす」


「おっすー」


 そこに行くと、今日もやっぱり彼女はいた。


「今日も缶コーヒーなわけ?」


「おっさんにはこの一本さえ一日の贅沢なんよ」


「へーへー。薄給社畜は大変ですねー」


「言い方ひどくない?」


「おっさんも似たよーなもんでしょー」


「まあ、そうだな。オープン型の引きこもりさん」


「……ふーんだ。

 てか、ゆーほどおっさんじゃないでしょ、おっさんは」


「もうおっさんゆーとるけどな。

 十代からしたら、二十代後半はもう十分おっさんだろ?」


「まーねー」


「なら俺はもう十分おっさんだ」


「……まーいーけど」


 デパートの屋上。

 置かれたたくさんの遊具。

 子供たちの声。

 母親たちの井戸端会議。


 よく晴れた青空。

 春先の暖かさを届けてくれる太陽。

 吹き抜ける爽やかな風。


 そんな賑やかで華やかな屋上の隅。

 防災倉庫の裏手に置かれた古びたベンチ。


 休日にはヒーローショーが行われる解放された屋上だ。

 そこで使われているものが古くなったから、とりあえずここに置いてあるのだろう。


 なぜ俺がそこに行こうとしたのかは覚えていない。

 べつに屋上からダイブしようとか不穏なことを考えていたわけではない。

 ただなんとなく、抜けるような空が綺麗で、もっと近くで、静かに一人で、ただそれを見てみたいと思ったからだった気がする。

 べつにそこにベンチみたいな気が利いたものがあるとは思っていなかった。

 ただ、一人になりたかった。

 それほどに、そのときの俺は仕事ばかりの忙しい人生に疲れていたんだと思う。


「君は今日は……マンゴーリンゴヨーグルトカフェラテ? 毎回どこで仕入れてくるんだ、そんなもの」


「若者には、この一本が今日一日の楽しみだったりするのだよ」


「へーへー。さいですか」


 この減らず口の止まらない彼女は、そのときも果たしてそこにいた。

 誰もいないと思っていたから俺は心底驚いた。

 驚いて屋上から落ちてしまいそうで、ビビりながら踏ん張ったことは覚えている。


「……ん」


「どーも」


 ベンチの真ん中に陣取っていた彼女は端に寄ると、体を傾けて反対側を手でぺしぺしと叩いた。

 そこに座れということらしい。

 それにおとなしく従って、ベンチの端に座る彼女の、反対側の端に腰をおろす。


「んじゃ」


「ああ」


 そうして、俺たちは互いに缶を掲げてエアー乾杯をしてから、それぞれ飲み物を喉に流した。





 初めてここで彼女と出会ったとき、彼女はベンチに寝そべっていた。

 飲みかけの変なジュースをこぼさないように持ちながら、のんびりと空を見上げていた。

 あのときは確か、ミルク抹茶ソーダだったか。


 誰もいないと思っていた俺はすぐに踵を返した。

 何となく、見てはいけないものを見てしまったような気がしたから。

 彼女が、見られたくないと思っているんじゃないかと思ったから。

 でもそれはきっと、何より俺が一人になりたい気分だったから。

 なんにもない青空を見上げて、ぼんやりとしたかったから。

 だから、そこに彼女がいたことに少しだけ恨めしい気持ちもあった。


「ねえ」


 しかし、彼女は体を起こして声をかけてきて、俺の足を止めた。


「べつに座ればいいじゃん。

 私は気にしないし」


「し、しかし、ここは君の場所だろ?」


 彼女は若かった。

 高校生か大学生ぐらいだろうか。私服だと、このぐらいの年齢の子はいまいち分からない。まあ、俺には女性の年齢なんていくつだろうと分からないが。

 今日は平日の昼間。夜勤明けの俺と違って彼女は学校があるのではないのか? 長い綺麗な黒髪で。真面目そうな見た目だが学校には行っていないのだろうか。いや、見た目で判断してはいけないなと、そのときの俺はそんなことを考えたりしていた。


「そーだけど、べつに私に占有権なんてないし。それに、おっさん私に変なことしたりしないでしょ?」


「お、おっさんて! いや、しないわ!」


「ならべつにいーじゃん。

 私は私の場所に誰かいても気にしないから、おっさんもここをおっさんの場所にしたらいいよ」


「いや、で、でも……」


「……ん」


 彼女はそのときも、今と同じように体を端に寄せて、反対側をぺしぺしと叩いたんだ。


「じゃ、じゃあ、お言葉に甘えて……」


 そうして俺は、俺の秘密の場所を手に入れた。

 そして、俺と彼女との奇妙な関係性が始まったのだった。







「それでな。部長が俺が買ってきたおやつのどら焼を睨み付けながら怒鳴るんだ。

『どら焼と言ったらつぶあんだろ! なんでこしあんなんだよ! 俺はこしあんのどら焼がこの世で一番許せないんだよ!』って。

 どら焼で普通そんな怒るか? 猫型ロボットなのか?

 いや、たしかにそんな体型ではあるけどさ」


「あはははははっ! なにそれっ!

 社畜はそんなことでも怒られて我慢しないといけないの? マジ大変じゃん。

 じゃーなに? おっさんはのび君なの?

 部長えもんはお腹にでっかいポッケとかあんの?」


「……社内運動会ではオーバーオールで、たしかに腹に大きなポケットがあったな」


「あはははははっ!

 最強やん! タケコプターで障害物競走無双やん!」


「なんで障害物競走?」


 彼女はよく笑った。

 俺のくだらない愚痴みたいな馬鹿みたいな話でも、口を大きく開けて楽しそうに笑った。

 笑いすぎて涙を拭う彼女を見て、青空を見るよりも心が晴れていく気がするようになったのはいつからだったか。







「今日は……ロイヤルミルクコーラ? どういうこと?」


「まーまーおいしーよ」


「……若者の好みは分からんな」


「若者ってか、私の好みね。

 おっさんは今日もブラックコーヒーなんね。もう少しチャレンジ精神を持ってもいーんじゃないかい?」


「……おっさんになると貴重な一日の楽しみでギャンブルするほどの勇気を持てなくなるんだよ」


「ふーん。カワイソ」


「シンプルに傷付くぞ」


「どんまい」


「慰める気、皆無だな」


「まーねー」


「ったく……」


 そんなやり取りが日常になっていた。

 俺がそこに行くと、彼女もだいたいそこにいた。

 いつも俺より先にそこにいて、俺が行くといつも「……ん」と言って俺にベンチの端を譲ってくれた。








「そーいやさー」


「あん?」


 彼女がジュースの缶を傾けながら口を開く。

 よく飲み物を飲みながら話せるものだ、と思うが、あまり飲んでる姿を見ていると変に思われそうだからすぐに目をそらす。彼女の綺麗な唇に魅入られないように。

 今日はジンジャーゴーヤ練乳オレ。もはや理解の範疇を超えて興味が湧いてくる。


 空は驚くほどに澄んでいた。

 春風が雲を吹き飛ばしているみたいだ。

 てっぺんにおわす太陽が少しだけ暑く感じる季節にもなってきた。


「おっさんが初めてここに来たとき、私はてっきりここからダイブしようとしてるのかと思ったんだー」


「ぶふっ!!」


 突然、彼女がそんな不穏なことを言い出したから、俺は飲みかけのブラックコーヒーを吹き出しそうになった。


「ごほっごほっ!」


「ちょっとー。大丈夫ー?」


 彼女は笑っていた。

 空に輝く太陽のように。

 それが見れたのなら、むせた甲斐があったというものだ。


「だ、大丈夫だ。問題ない……」


 できることなら背中をさすってほしいと思うのは烏滸(おこ)がましいだろう。

 さすがに学生であろう女性に自分の体に触れるようなことは頼めない。


「もー気を付けなよー。もうおっさんなんだからー」


「……へーいへい」


 ベンチの端と端。

 俺と彼女の距離はそれでいい。

 それがいい。


「でさー。さっきの話だけどさー」


「……俺が屋上ダイビングを嗜もうとしていた話か?」


「ははっ! そうそう」


 太陽みたいに笑う彼女のことを、俺はなにも知らない。

 名前も年齢も、どこに住んでるのかとか、どんな学校に行っているのかとか、そもそも学生なのかどうかさえ。

 なんでいつもここにいるのか、ということも……。話の内容から、いろんなものから引きこもるためにここにいることは何となく分かったが。

 そして、なんでこんなおっさんの馬鹿みたいな話に付き合ってくれるのか、ということも。


 俺が彼女について知っているのは、変なジュースが好きなことぐらいだ。


 でも、それでいい気がした。

 それがいい気がした。

 お互い気兼ねなく、詮索することもなく、ただここでのんびり空を見上げながら飲み物を飲む。馬鹿みたいな話をする。

 そんな関係。

 俺と彼女は、そんな関係性がいい気がした。


 ベンチの端と端。

 この距離を変えてしまったら。関係性を変えてしまったら。

 彼女は俺の目の前から消えてしまうかもしれない。

 こののんびりした気ままな雰囲気がなくなってしまうかもしれない。

 それが何より嫌で、俺は彼女にそれ以上踏み込もうとしなかった。


 ……そうしたくないと思うほどに、気にはなっているというのに。


 それに、彼女はまだ高校生かもしれないわけで。

 二十代後半のおっさんが高校生にそういう感情を抱くのは社会的にもNGなわけで。


 ……などという言い訳を自分に言い聞かせているわけで……。


「いや、あのときのおっさんさー。ホントに飛び込みそうな顔してたからねー」


「……そんなにか?」


「いや、ほんとほんと。

 なんかもう、この世の全てに絶望して、空に落ちるみたいに飛んでしまいたい、みたいな」


「……それは相当だな」


 自分的にはちょっと疲れたから空でも見てゆっくりしよう、ぐらいのつもりだったが、端から見たらそんなに追い詰められているように見えたのか。


「ホントによー。

 んで、私がいることに気付いたら急いで逃げようとしたから、どっか別のとこでノーパラシュートダイビング決め込むつもりかと思ってさ。

 思わず声かけちゃったのよ」


「そうだったのか……」


 それを、今の今まで俺に言わずに、ただ一緒に空を見て、馬鹿みたいな話に付き合ってくれていたわけか。


「……君は、思ったより優しいんだな」


「あら、私はマリア様もビックリなぐらいには生まれつき優しいのよ?」


「……聖母なら自分で自分を優しい奴だと自慢げには言わなそうだが、今は肯定しておこう」


「それ肯定してないやん」


「バレたか」


「もー!」


 そうして、また互いに笑い合う。

 その瞬間が堪らなく好きだ。

 ずっとこうしていたいと思う。


 だからこそ、これ以上踏み込んではいけない。

 

「……でもさ」


「ん?」


「おっさんも、優しいよね」


 どこまでも抜けるように澄んだ青空を見上げながら彼女が呟く。

 その横には変なジュースの缶が今日も置かれている。


「……そーか?」


 生まれてこのかた、人に優しさなんてものを向けた試しがないが。


「……だって、なんにも聞かないじゃん。

 なんでここにいるのか、とか。なんで学校行かないのか、とか。

 なんにも、聞かないでいてくれるじゃん。

 まったく興味がないって感じでもないのに、さ」


「それは……」


 それは俺が、君との今の関係を崩したくないだけで。踏み込みたくないだけで。

 それは優しさなんかじゃなくて、ただの俺のエゴだ。


「……聞いてほしいわけじゃないだろ?

 君も俺の聞かれたくないことは聞かないじゃないか。

 だから俺も聞かない。

 それで十分だろ?

 それは、優しいとは言わないさ」


 そうだ。

 言われてみれば、彼女は俺の踏み込んでほしくないことには踏み込んでこない。

 最初にここに来た理由とか、いろいろに。

 俺のエゴなんかよりも、彼女のそれの方がよっぽど優しいと言えるだろう。


「そんなことは……まあ、それでもいっか」


「……いいんか」


 自分でフッておいて。

 彼女はけっこうこういう所がある。

 まあ、そこもわりと気に入ってはいるわけだが。


「まあ、とにかく、最近はけっこう元気になってきたみたいで良かったよ」


「おかげさまでな」


 本当に、おかげさまで、な。

 今では、ここに来れるから頑張れているとさえ言える。

 それぐらい、俺にとってここでの時間は大切なものになっていた。


「……もしかして、元気になってきたように見えたから最初の頃の話をしてきたのか?」


 俺がもうダイビングするようには見えなくなったから?


「……さあねー」


 彼女は少し気恥ずかしそうだった。


「……やっぱり君こそ、優しいじゃないか」


「そ、そんなことゆーなし」


「ははっ! なにその言い方」


「うっさい!」


 彼女はべーと舌を出すと向こうを向いてしまった。

 変なジュースを煽って自分を落ち着かせているようだ。

 顔を上げたときに長い髪が耳にかかる。


「……」


 その耳がほんのり色づいていたことに俺は気付かないフリをして、彼女の真似をしてブラックコーヒーを流し込んだ。


「さ。そろそろ帰ろっかな」


「おう。お疲れ」


 ジュースを飲み終わると彼女は席を立った。

 最初の頃は俺が居たたまれなくなって先に帰っていたが、最近では彼女の方が先に帰ることが定番になっていた。

 もしかしたら、彼女は俺の事を心配して俺が帰るまでここにいたのかもな。

 今はもうその心配がないから、安心して先に帰るのかもしれない。


 彼女のそんな気遣いに気付くのが、堪らなく嬉しい。


 彼女がベンチの端から歩き出して俺の前を通りすぎる。

 さらりと綺麗な黒髪が流れる。

 その整った横顔に思わず見惚れる。

 彼女の耳はもう赤くなくなっていた。


「じゃーねー」


「ああ」


 次の約束なんてしない。

 俺がここに来ればだいたい彼女はいるから。

 たまにいない時はかなり気分が沈むが。

 それでも、彼女が次いつここに来るかなんて聞かない。

 約束なんてしたら因果を生む。

 関係性が生まれてしまう。

 約束を果たすために、彼女も俺もここに来なければならなくなる。


 そんなふうに縛りたくなかった。

 俺たちの関係性はそうじゃない。

 そんな義務感を与えてしまったら、彼女とはもう二度と会えない気がしたから。


 自由気ままに、のらりくらりと、勝手に、好きに。

 そんな関係性だからこそ、彼女も俺もここに来る。

 なんとなく、そんな気がしたから。


 だから、俺も彼女も「またね」なんて言わない。

 いつも「じゃーねー」と言う彼女に「ああ」と返して終わる。

 それが寂しいと思うようになったのは最近だが、それでもいいと、それがいいのだと言い聞かせることで自分を納得させた。




 ……でも。



 いつか。



 いつかは、一歩を踏み出してみようと思う。



 まずは名前か。君の名は? なんて言って。

『これだからおっさんは』なんて言ってくれたら御の字か。

 あとは年齢もかな。


 いや、違うな。

 まず俺が一歩踏み出すべきは……。





「……あ、ねえ」


「ん?」


 防災倉庫の向こうに消えようとしていた彼女がふと足を止めた。忘れ物だろうか。

 だが、振り返ることはしないようだ。


「えーとね……」


「なんだよ?」




 いつかは。


 いつかはきっと、その一歩を……。




「……おっさん。次はいつ、ここ来る?」


「……え?」




 しかし、先にその一歩を踏み出したのは彼女の方だった。




「え? あ、え、と、明日は、仕事が日勤だから、あ、っと、明後日! 明後日また、この時間にここに来る!」



 俺が踏み出そうとしていた一歩。

 それを、彼女に先を越された俺は何とか彼女の言葉を頭で理解させ、フル回転で自分のスケジュールを答えた。



「……そ、そかそか。おけ。

 じゃー、私もまた明後日ここに来る」


「お、そ、そうか」



 振り向かない彼女は声だけでも嬉しそうにしているのが分かった。



「……おっさんがいないなら、来てもつまんないし……」


「え? なんだって?」


「なんでもなし!」



 声が小さくてよく聞こえなかったが、きっと可愛げのあることを言っていたような気がする。

 彼女は、そういう女性だ。



「あ、ついでに!」


「ん?」



 彼女は思い出したように空を見上げながら声を上げる。

 やっぱり振り向いたりはしないらしい。

 俺はさらりと風に流れる彼女の綺麗な長い黒髪を眺めていた。



「私、いま十八だから!」


「……へ?」


「うっさい! それだけ!」



 彼女はそれだけ言うと、そのまま走り去ってしまった。



「……え?」



 盛大な一歩を踏み出した彼女に呆気に取られたが、走り去るときに見えた彼女の耳がものすごく真っ赤だったことを、俺は見逃さなかった。


「……まさか、先を越されるとはな」


 思わず上がってしまいそうになる口角を抑えつけるために、一口残ったブラックコーヒーを飲み干す。


「……にが」


 コーヒーは苦手だ。

 飲むならせめて最高に甘くないと飲みたくない。

 こんなところでもカッコつけてしまう俺は心底情けない男だ。


「……彼女に先に一歩踏み出されるし」


 こうなれば、次の一歩は是が非でも俺から踏み出さなければならない。

 勇気を出してくれた彼女に応えないわけにはいかない。

 それは何より、俺が望んでいたことだから。


「……まずは、明後日は俺も変なジュースを持ってくとするか」


 それを見た彼女はどんな顔をするだろうか。

 きょとんとした顔のあと、また太陽みたいに笑うだろうか。

 笑ってほしいな。

 彼女にはいつも、笑っていてほしい。


 そうして二人で変なジュースを飲みながら、のんびり空を見よう。

 雨が降ればここには来れない。

 もうすぐ梅雨の季節だ。


 雨が二人を分かつ前に、ベンチの端と端の距離を少しでも縮められるように頑張ろう。



「ん……っと」



 ベンチに座ったまま大きく伸びをする。


 どこまでも澄んだ青空。

 キラキラと輝く太陽。

 爽やかな風はすぐに夏をも運んでくるのだろう。


 そのときには、やっぱりこのベンチには二人で座っていたい。

 隣で、肩を並べて。



「……そういや、こっからなら花火もよく見れそうだ」



 そこには当たり前のように彼女がいる。

 そんなことを考えてしまう俺は、もうだいぶ彼女にやられているようだ。



「……さて、俺も行くか」



 季節はめぐる。


 春から始まった彼女との不思議な関係は、めぐる季節とともにどう変わっていくのだろう。


 今はそれに希望だけを抱いて、俺は古びたベンチから立ち上がった。




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― 新着の感想 ―
[一言] 相手を束縛しないために、あえて次にいつ来るか伝えないのは素敵だなって思いました。 こういう微妙な関係好き。 18になったら結婚も可能だけど……なかなか距離を詰めるのは難しいかなとも思った(´…
[良い点] 謎ドリンクはともかく。(笑) 自分でこの作品の良さを掴みかねているんだけど、間違いなく好きな作品。 あるいはこのふわっとした二人の関係が好きなのかもしれないし、似た者同士の二人が身を寄せ合…
[良い点] こういうお話、大好きですー! 夕日さんならでは、なところも( *´艸`) 変なジュースがアクセントになっていて楽しかったです♪ 二人のこれからが幸せで満ち溢れていますように(*´∇`*)♡…
2023/08/03 09:55 退会済み
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