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真実と大変だ

 魑魅魍魎対策室の田網と梯は緑茶と矢部を監視していた。

「面倒くさいわね。先生に直接聞いた方がよっぽど正確な情報が入手できるわ。」

「緑茶に尋ねたところで本当のことを答えると思うか。」

 梯が少し苛立って喋ると田網は言った。

「話してくれるわよ。先生は駆け引きなんて考えてない。ストーカーの事件の時だってそうでしょう。」

「その話はもう口にするな。谷間巡査長(たにま)は時々マスコミに突っ込まれている。数日前にもレポーターが来ていた。教唆とか冤罪だとかで面倒になりそうだ。」

「でも事実だわ。現実から目を逸らしたり、事実を捻じ曲げたりすると真実は見えない。谷間君は光を正義、影を悪にしたから灰色(グレー)な部分が増えたのよ。しかも粗探しをして灰色を黒にしてる。必要悪っていう言葉があるけど、波動(なみ)上死点側(うえ)下死点側(した)みたいな感じかしら。正と負・白黒は時代や状況で善悪の反転だってあり得る。」

 梯の言葉を遮るように田網は話し始めた。

「難しい言い方をするな。緑茶先生の影響か。我々は波の最下部(した)に落ちた者にしか対応できない。負の領域はグレーだ。」

「だから話を聞くだけよ。」

 田網も仰怪人・日向異人・影化・操影術について知りたいのは山々だが表立ってに動くのは避けていた。


 真と実が田網と梯の影から戻って来た。

「お二人さん少し揉めてるみたいだな。毎度のことだか。」

 真が言うと実は

「ホントにいいコンビだ。まるで映画やドラマだな。」

と言う。

 すると緑茶は

「目の前の現実は映画やドラマよりよっぽど面白いな。〈事実は小説より奇〉とは言ったもんだ。せっかくだから、こちらから行くか。」

と言った。

 矢部は

「先生、マジすか。やべぇじ、てげやべぇじ。」

と驚いている。

桃太郎さん(せんせい)、お供しますよ。犬・猿・雉ではなく。〔(しん)(じつ)〕と〔大変だ(やべぇじ)〕です。矢部君も来るよな。」

「勿論です。でも猿・豚・河童に例えて欲しかったな。ですよね、三蔵法師様(せんせい)。」

 真の言葉に矢部が付け足した。

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