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決め台詞

 『大泥棒の孫(かいとう)vs変人物理学者(がくしゃ)』の朗読は後日として、とにかくこの場を締めると言うか警察を追い払ったらどうだい。ハムカイザー(おっさん)。』

 緑茶が言うと

「本家本元の影の力を見たいです。」

と矢部も言う。

「今この場でやるんですか。」

 (まこと)は緑茶に尋ねた。

「そうだよ。実君(こっさん)とダブルがいい。」

「だったら先生、決め台詞でも考えてくださいよ。そしたらやってもいい。」

 真が緑茶に返すと、緑茶は

「そんなの簡単だよ。真君(おっさん)は『無力な正義は頼りにならぬ、無能な司法は役には立たぬ。我こそは〘真実探求ハムカイザー〙。』、実君(こっさん)は『この世の不条理正すため、影から補佐する燻銀(いぶしぎん)。我こそは〘真意一到ハムカウジー〙。』でどうかな。」

と、簡単に言った。矢部は

「速い、凄い。」

と言い、真は

「そこまで簡単に言われたら、行くしかないですね。実に声をかけてきます。」

と姿を消した。


 しばらくして野次馬達の〈うぉーっ。〉と言う大きなどよめきがニシタチに響いた。蝙蝠雄は宙に浮いたままだが、右にハムカイザー左にハムカウジーがいる。

 まずハムカイザーが

「無力な正義は頼りにならぬ、無能な司法は役には立たぬ。我こそは〘真実探求ハムカイザー〙。」

と言い、次にハムカウジーが

「この世の不条理正すため、影から補佐する燻銀(いぶしぎん)。我こそは〘真意一到ハムカウジー〙。」と言った。

 野次馬は

「ご本家だ。」

「オリジナルだ。」

凄ぇ(すげぇ)」と歓声をあげて喜んでいる。


真さん(ザーさん)、さっき〈宙には浮かない。〉って言ってましたよね。でも宙に浮いてる。」

 矢部が言うと緑茶は

「宙に浮いているのではなく、蝙蝠雄の影に寄生だな。」

と答えた。

「そう言うことですか。だったら、飛行機が雲の上を飛んでいて、雲に影が映ったらザーさんもジーさんもそこに行けるんですか。ますます解らなくなりました。」

 矢部の質問に緑茶は

「宮崎県内なら何とかなるかもしれないな。」

と笑い、

「影化には謎が多い。これからの課題だね。」

と付け足した。


 ハムカイザー・ハムカウジー・蝙蝠雄の下では野次馬達が

「ハムカイザー、ハムカウジー。」

と合唱している。

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