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四九話

「………ふぅん」


 満足げに、そして不満げにリィスは図書館で調べた情報を見る。

 それは主犯の一人は死刑になり、他の三人は主犯に殺されたと書いてあった。

 死因は金欲しさに分配に文句のあった三人を殺したらしい。

 それが死刑となった理由のようだ。

 残った二人は殺した姿を見て全面的に従うことで生き残れたらしい。


「残ったのは二人だけか」


 全員に復讐したかったのに生きているのは二人だけという現実にリィスは残念に思っていた。

 復讐できない四人の分も含めて復讐しようと考える。


「………それにしても、名前と写真も載っているのね」


 これは好都合だとリィスは笑う。

 上手くいけば孤立させることも出来る。


「…………クライとライムね」


 残った二人の名前を口にだして覚える。

 当然ながら、怨嗟が溢れている。

 今すぐに殺してやりたいという気持ちとじっくりゆっくりと苦しめてやりたいという気持ちがぶつかり合っていた。


「どうせなら子供も苦しめましょう。それを見させて上げるのも良いわね。やっぱり子供が一番苦しむのは苛めよね。どうやって苛めの被害に合わせようかしら?」


 リィスはどうやって苦しめれば良いか悩む。

 だが直ぐに事務員のことを思い出す。

 彼に相談すれば良い考えが浮かぶはずだと考え着いた。





「…………そういえば俺は昨日からレイと付き合うことになったから」


 ディアロは学校で休み時間にレイと付き合うことになったことを報告する。


「ちょっ……!」


「「「「「「「は?」」」」」」」


 ディアロの突然の行動にレイは顔を赤くし、クラスメイト達は何を言われたのか最初は理解しなかった。

 そしてレイへと視線を向け、頷いたのを把握して絶叫の声を上げる。


「はぁぁぁあぁ!!?」


 二人が付き合うことになったということに喜びの歓声と急なことに頭が追い付けずにいたせいだ。

 レイは顔を赤くして顔をうつ伏せにして隠し、ディアロは平然と次の授業の準備をしている。


「「「もうちょっと嬉しそうにしたら!?」」」


 あくまでもいつも通りなディアロにツッコミが響く。

 付き合ったことを報告するぐらいだから嬉しいんじゃないのかと思ったのに、どこまで普段どおりなディアロ。

 レイは顔を赤くしながらも、どこか嬉しそうなのに全く違う。

 これでレイが違う反応をしていたら全く信じられなった。


「貴方は知らないと思うけどレイはずっとディアロのことが好きだったのよ!」


「ちょっ……!」


「そうよ!本人は隠していたつもりだったみたいだけど見てて分かりやすいぐらいに貴方にアプローチしてたじゃない!」


「まっ……!」


「それなのに平然とスルーしたりして!何で今も平然としているのよ!少しは喜んだら!?」


「めっちゃ嬉しいけど」


「あぅ」


「「「「「もっと顔に出せ!」」」」」


 最初は女子たちが文句を言っていたが最後には男子も揃って文句を言う。

 恋人が出来たくせに全く浮かれる姿の無いディアロは本当に喜んでいるのか疑問だ。


「そう言われても。ぶっちゃけ今はそれよりも面白そうな事があるし」


「「「「「「は?」」」」」


 恋人作っておきながら、それよりもというディアロに睨みつけるクラスメイト達。

 レイも文句を言えと見るが、そこには深く頷いている姿があった。


「レイさん?」


「何?」


「あのさっき、恋人になって喜ぶよりも愉しそうなことがあるって言っていたけど……」


「それは事実よ。私も楽しみだし」


 楽しそうに笑っているレイに文句は無さそうだと理解する。

 そして恋人二人が同じことで楽しそうにしていることに外野が文句を言うのはお門違いだと二人は考え直した。


「なぁ、二人が楽しみにしていることって何なんだ?」


 そんな中、一人のクラスメイトが質問してくる。

 二人が同じことに対して楽しそうにしているのは理解できるが内容は何一つ語っていない。

 この二人が楽しみにしているなら自分達も興味があると教えてもらおうとする。


「悪いわね。私としては個人としても楽しみだし、その時に見せるディアロの顔も独占したいのよ」


 そんなに楽しみなのかと興味が更にわいてしまう。


「邪魔しないから教えてくれ!」


「嫌よ」


「ディアロは?」


「女子は男子が玩具で遊んでいたら子供っぽいと呆れるし、男子は女子が好きなタルトとケーキの違いが分からないやつもいるだろ。俺とレイは偶々同じ感性を持っているけど、他人には引かれるから教えない」


 ディアロの言葉に納得する者もいるし、いない者もいる。

 それでも教えて欲しいと頼む者もいる。


「いやだ」


「頼む!」


「それよりも、さっさと次の授業の準備をしたら?」


「話を逸らすな!そんなことよりも教えてくれ!」


 その言葉にディアロはため息を吐く。


「おい!ため息を………「何がそんなことなんだ?」え?」


 聞きなれた教師の声が聞こえてくる。

 声のした方向を見ると教師が教室の中に入ってきている。


「準備をしているのはディアロ君とレイさんだけか……」


 その言葉に二人を見ると確かに準備をしていた。

 しかもディアロは分かるがレイはいつの間に準備をしていたのか理解できない。

 先程まで顔を赤くしたり、否定したりと忙しなかったはずなのに。


「取り合えず、そこの二人以外はさっさと授業の準備をしな」


「「「「「ハイ!!」」」」」


 表情は笑っているが目が全く笑っていない教師の言葉に全員が急いで授業の準備を始めた。

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