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エッセイのプロムナード  作者: 多谷昇太
引越し顛末記(二)

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またしても引っ付かれた!

 さてところで、もしこの悪霊視の使われ奴どもに世の権力者や金満家が絡んだら、つるんだら、どうなるとお思いだろうか。このチンピラ四人組がいかに頑張ろうとも、金が、お金がなければこいつらは三日ともたないのだ。私同様に毎日働かなければ生活を維持できない層の出身者に決まっているからである。それなのになぜ、いまに至る17年間もの長きに渡って働きもせずに(ほとんど1日24時間、1年365日に渡ってこいつらは家の中に居る。四六時中四人組が同じ声で罵り続けているのでバカでもすぐ判る)、ストーカー三昧を続けられるのだろうか?暮して行けるのだろうか?云わずもがな、つるむどころか他ならぬその権力者・金満家自身(つまりヤクザの親分)がそれをやらせているのだ。毎日の生活費×17年間×四人分=の金額がどれほどのものになるか、どんなバカでも容易に想像がつく。ついでにこちらも想像だがこの莫大な金は「おまえたちが結果を出せばチャラ」、「出さなければ借金とするぞ」とでも云われているのだろう。彼ら四人組は抜けようにももう抜けられないのだ。ストーカーをし続けるしか既に生きる道はないのである。ケツをまくって逃げようにも因果報応というもので、彼らはこんどは同じ‘霊視’が怖いのだ。その効果のほどと執拗な様は自分たちが熟知しているところである…。

 だいぶ話が飛んだが、話を港南区のアパートに引っ越して来てからのことに戻そう。転居してからまず起こったことが真下の部屋の、大家の弟と不動産屋から伝えられた男の上げる「プータロー!」の罵り声と足踏みと天井叩きである。次には2F隣の部屋から「(出て)行けよ」なる女の声が四六時中伝わって来るようになった。そしてそれは紛れもなく、鶴見区内の始めのアパートで、私の隣室に居て他の店子たちとドアの蹴飛ばし合いをしていた、例の孤立して貧窮の極みにあったアベック、就中女の声と知れる。当時は愛想尽かしをした相手の男への「行けよ」だったのだろうが、今度は私への「出て行けよ」となっているわけである。しかし引っ越して来たばかりの人間に「出て行けよ」はないだろうし、さらに奇怪なのはその部屋には独身の勤め人女性がひとりで住むと聞かされていたのに、男の声もし、そしてそれはかつてアベックだった方やの男のそれではなく、なんと男と蹴飛ばし合いをしていた方の、ヤクザの義兄弟の内のひとりの声だったことだ。意味するところは自明だろうが、ともかくも、私にとって悪夢なことは‘その女がそこに居た’ということである。

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プロムナードが時に歩く(=読む)に堪え難い、恥っさらしな「引越し顛末記」だったりして申しわけありません。不快をもよおした方はここを飛ばされて結構です。以後はできるだけ歩くにまともな道(エッセイ)を敷くつもりですが、しかしこの難所の「引越し顛末記」はあともう一章ほど続ける予定です。
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