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少女でリスタート  作者: 亀山
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31 二日酔いからの座学②

「まぁそうゆうわけだ。アキラは無茶結構するからな、ここらでちゃんと教わった方がいいと思ってるんだわ」


 奥の部屋に入った後。シュルツさんはソファーに座りながらそう言ってきた。どうやら俺に冒険者としての基礎的な、知識や戦闘技術が足らないので、人を紹介してくれるようだ。


 おじさんもそれは同意する。なんたってなんも知らねぇからな……ほとんどアリスちゃん任せですからね。


 そんな分けでアリスちゃんのお家に帰ってきました。ええ、どうやら先生はアリスちゃんのおじいちゃんです。どうせ住んでるからついでに教われとのお達しを受けたのでいいのですが、ちょっと賢者さまに教わるとかいいんですかね?


 今はお茶をしながらジョイスさんの座学を聞いている。魔法や魔道具、マナについての授業だ。


「まぁそんな難しく考えなくてもよいぞ、魔法は体内のマナを消費して使うものじゃからな。あとはわしみたいにマナが大量になくとも、上手い事扱えればいいんじゃよ。それでもやはり多い方がいいんじゃがな」


 なるほど。どうやら魔法を使うには自分のマナを消費するらしいな。魔道具もそうゆう事なのかな? 体内や自然にあるエネルギーか……。ジョイスさんは上限値がそこまで高くないそうだが、鍛えればある程度まではいけるらしい。そして何より少ないマナをうまく操作出来る事によって、マナを大量に消費する魔法とはまた別の強さになるとのこと。


 広範囲に高威力の魔法は確かに強いがマナの量に左右されて威力が変わっちゃうらしいしね。逆に操作が上手になれば少ないマナでもピンポイントに狙っていける、その代わり技術力の差がもろに出るのか……。


 うーん、パワータイプかテクニカルタイプみたいもんか。でもジョイスさん……そこら辺の魔法使いの人よりマナ多いらしいしな……。それでテクニカルって確かに賢者さまだな……。


 考え込んでいるとジョイスさんが水晶玉を取り出した。


「アキラさん、この水晶の中に入っとる砂を良く見てなさい」


 水晶の中には綺麗な小さな白い砂が入っている。そしてジョイスさんの手が少し光ると中に入ってる砂が舞い上がったと思うと、色々な形になっていく。


 なんかお土産のスノードームみたいだな。うお! なんかすげぇ色々な形になってるんだけど……。


 水晶の砂は回転して舞い上がったと思ったら次は花や動物になり、最後にはアリスちゃんの可愛い顔になっていた。


 俺が興味津々に見ていると、ジョイスさんは俺に水晶を渡してやり方を教えてくれた。


「これはわしが作った玩具みたいなものじゃな。この中に入っている砂はマナで反応して操作出来るものじゃ。遊びながら上達出来ていいじゃろう?」


 笑顔で言ってくれるジョイスさん。そして俺もやってみたが何も起きない。


 あれ? なにこれ不良品? え? でも隣に居たミケは出来たんだけど? え? おじさんが不良品なの!? おじさんクーリングオフされちゃうよおぉ!


 おじさんが不良品になりかけていると、ジョイスさんが笑いながら言ってくる。


「アキラさんは極端じゃからな。全力を出せるのは良いんじゃがその間はめっきり駄目なようじゃしな……。それを使って練習すれば少しづつでも操作を学んでいけるじゃろう」


 なにその十割かゼロって……極端にもほどがあるでしょう! あ……だからリーゼちゃんから借りた手鏡の魔道具も使えなかったのか。でもギルドの魔法は使えてよかったな、危うく無職だったよおじさん。


「相変わらずアキラ君は、真っすぐなんだねっ。そうゆうところミケは、好きだよ?」


 ショックを受けてる俺を腕に抱き着いて慰めてくれるミケ。なんかもうおじさん、極端でもどうでも良くなってきちゃった。この腕に当たる柔らかい物があればおじさんは、どこまでもイケる気がする。


 その後も頑張ってスノードームを動かそうとするが中々うまくいかないでいた。


 うーん……おじさん不良品なのかな……。おっと、今一瞬動いたよ!


 そう思い持っているスノードームに力が入る。そして……割れた。


「え……? ごっごめんなさい! ジョイスさん壊しちゃって……」


 そう言いながら割れてしまった破片を片しているとジョイスさんは少し驚いきながら言う。


「それを割るとはのう……。結構強化した水晶じゃったんだがのう。やはりアキラさんは体の強化にマナを使っておるんじゃろうな。」


 どうやらおじさんはシュルツさんと同じ脳筋タイプらしいです。なんか少し残念です……。


 そんな俺に簡単に説明をしてくれるジョイスさんだった。


「そうゆうことじゃ。だから別にアキラさんが魔法を使えないわけじゃないからのう、安心するといい」


 ジョイスさんが言うには、マナを貯めて魔法に使える人と生まれつき体の強化に使ってしまう人。大雑把に言うと、この二つのタイプに分かれるとの事。あとはカティアちゃんのような弓を使用したり、偵察するタイプとフェリド君みたいな生産系になるようだ。


 まぁでも……鍛えて行けば伸びた分は魔法使えるらしいしね。シュルツさん見たいにある程度使えるようになっても、基本的に体の強化に勝手に使っちゃう人もいるらしいしね。シュルツさんって結構苦労してたんだな……。


 鍛えれば大丈夫と言う事なので、一生懸命スノードームで遊ぶおじさん。アリスちゃんも隣で一緒にやっているが、アリスちゃんは綺麗な花を作っていた。隣に居たミケも可愛いネコちゃんの顔を作っている。おじさんは砂粒一つが動いて大喜び。


 その後は、三人仲良くスノードームで遊びながら過ごした。


 こんな華奢な体なのに脳筋タイプなのはちょっと……。おじさんは魔法少女がいいよぉ!

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