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ダンジョンガイドさんの仮想現実生活ログ  作者: まいなす
『第1話 ダンジョンガイドさんは迷った』
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 遠野幸路という俺のリア垢が神様から垢バン食らって早三年。

 今でもふと、ここにいる俺が本当に『俺』なのか不安になるときがある。



「…………わーい」


 奇跡は続くよ、どこまでも。

 今週期も俺が不具合として修正されずにどうやらログインできたようで、いつものベッドで目覚めることができた。いやー、幸運値さまさま。自分で言うのもなんであるが、俺ってASAの神さまから愛されちゃってる感があるよねー。ジョブがジョブだけに。


 さて、ダジャレはこれくらいにして、上体を起こす。

 まずベッドから下りる前に、インベントリを開けて自分のステータスを確認。

 アプデによる仕様変更がないか調べる。が、ねーな。つづいて、ダンジョンやらクエストやらの更新がないかを確認。すると、上級者用の掲示板に期間限定の緊急クエスト依頼が追加されていた。場所はランクAダンジョンである【デブリス遺跡大迷宮】。

 ははあん。どっかの誰かがダンジョン内から出られなくなったらしく、自分の救出クエストを依頼したようだ。あそこはマップが絶えず変動する可変型迷宮だからなー。例え上級者でも下手すると迷っちゃうのも頷けるね。


 クエスト報酬は【アルカナ秘涙石】だった。……え、マジか。そんなレジェンダリ級の素材アイテムが報酬だとすると、……ああ、やっぱりな。システムが判断したクエスト難易度は破格のランクA+。嫌な予感しかしない。まあ、【アルカナ秘涙石】はめちゃくちゃ高く売れるし、レア装飾品を造るための材料にもなる。気が向いたらやってみるのもいいだろう。


 インベントリを閉じて、ベッドから下りる。

 今週期、ギルドメンバーでログインしているのは俺、メイメイ、ルイルイ、ミューさん、ビブリオくん。すなわち当初の予定通りに夜勤があると言っていたマゼンタさん以外は全員揃っている。とりあえずそのみんなに生存報告としてギルドチャットに『おはよろ』と入れた。



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