表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンガイドさんの仮想現実生活ログ  作者: まいなす
『第0話 ダンジョンガイドさんは困った』
34/183

33


「…………まだ気絶状態かよ」


 手枷をした両手を万歳して、胸とかヘソとかパンツとか太ももとか涎とかをモロ出ししながら目を回しているハーフヴァンプ少女に、何というか、あきれてしまう。


 なんでかな。俺もわりと健全なスケベ童貞男子のはずなのになー。

 全然、ぐっとくるものがない。

 要望するなら、もっと恥じらいってものを見せてほしいものである。

 気絶してる人間に言うのも酷な話ではあるが。


 ちょっくら足でハーフヴァンプ少女のふっくらした胸をツンツンとつついてみる。


「あぅ…………」


 そんな吐息が彼女の薄い唇からもれるだけ。

 うーん。だめだ、こりゃ。

 気持ち良いぐらいに気絶状態から回復しねーな。

 何かしらアイテムを使ってあげたほうが良いだろうか。


 まあ、状態異常からの自動回復の確率は幸運値に依存してるとこあるしなー。

 赤の他人ではあるが、このままこの格好で放置しておくのも、何だかちょっとばかし可哀そうな気もしないでもない。


 念のため、【分析眼アナリティクス】で他にどっか異常がないか彼女のステータスを確認する。


 ……うっわ、やっこさん。

 暗黒騎士のランクAジョブスキル【薄幸】を取得してやがるじゃないか。

 【薄幸】は幸運値以外の全ステータスに特大プラス補正が入る反面、幸運値に特大マイナス補正が入るというゲテモノである。


 もともと種族的に幸運値がとても低いくせ、レベルアップ時にもらえるボーナスポイントも幸運値には振ってないらしいところへ、さらには【薄幸】とは驚いた。


 いや、驚いたというより、ちょっとイラっとした。


 このアマ、運命とか不確定要素とかってやつを、いささか舐め過ぎではないだろうか。

 しかも、そんなユニークなキャラ仕様でソロプレイやってるとは。

 自殺行為だ。

 全滅した汚いおっさんズに負けず劣らずの無謀っぷりである。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ