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「きゅうぅ……」
一方で、ハーフヴァンプ少女のほうは未だに気絶状態のままで、両目をグルグル回していた。そんな彼女に唾を吐いたゴッドヒルトさんは自分のインベントリから取り出した憲兵の手枷を彼女にはめて【捕囚】状態にする。んで、一緒に実体化した手枷のカギは、自分の口の中に入れて飲み込んだのだった。
……っ!? そこかぁーッ!
道理でみつからないわけだ。
しかし、また面倒なところに。これならまだ又の下の方がマシじゃないかー。
「ん、なんだ?」
ゴッドヒルトさんの声で我に返る。
ここで、彼女の漆黒の鎧がシュウという音をたてて煙のように霧散したらしい。魔法スキルで作成された、その漆黒鎧の下から現れたのはネグリジェのような純白のワンピースであった。ハーフヴァンプ特有の色白柔肌の露出度が一気に高くなる。というか、ワンピースの丈が短いので露になった太ももがとてもまぶしい。
「ほお、案外イイ身体してんじゃねぇか」
あ、おい。
ゴッドヒルトさんがハーフヴァンプ少女のワンピースの胸元に手をかけたかと思うと、いきなりそれを引きちぎったのだ。前開きになったワンピースの下からは……、いやよそう。ノーパンノーブラだったということだけは言っておく。あと彼女が着やせするタイプであることもわかった。
ヒューという口笛が汚いおっさんズから盛り上がり、『隊長次はオレにー』『いやオレがやるー』『だったらオレはこっちのガキをもらおう』『黙れロリコンが、こっちはオレんだ』云々と無秩序で醜い争いが始まる。




